庭木や鉢に入れての室内育成で人気のジンチョウゲは漢字で沈丁花と書きます、その意味ですが香木の沈香と香りが似ていて花の形が「丁」の字のようなラッパ型の小さな花が集まったアジサイのように咲くところから名づけられました、ちなみにジンチョウゲはクチナシとキンモクセイ共に日本三大香木の一角です。
庭木で育てた場合には最大で5mほどになることがありますが定期的に剪定すれば2mほどに落ち着かせることが出来きます、また最近では斑入り(葉に模様が入る)の観葉植物として楽しめる園芸品種もでており庭木として人気があります。
ガーデニングでは洋風にも和風にもアクセント的に使えますので重宝します、また常緑なので冬の季節にも緑を愉しめるところも嬉しい低木です。
人気の斑入りジンチョウゲ

コケの魅力にはまって以来新しいコケを見つけると買ってしまい、いつの間にかラックいっぱいにコケ標本が貯まってしまいました。
最近では水生ゴケや水生シダも育てています、それぞれ非常に特徴的な生態を見せるので妙味は更に増すばかりです。
これらのコケはテラリウムの素材として使ったり、単純に成長や繁殖の生態を見るために育てています、容器いっぱいになると株分けして大きなプラケースに移して繁殖させています、上手く育てると1年で数倍の量になりますので思い切ってテラリウムで使えます。
コケのコレクション

コケの栽培ケージ

ブルーの綺麗なグラタン皿を使用してコケ盆景を造りました、盆景は乾燥しやすいので乾燥に強いホソウリゴケを使い石庭のように小石をレイアウトしてみました。
砂は洗わなくてもすぐ使えるアクアリウムで有名なGEXの洗浄消毒済み珪砂を使用しています、袋から出してそのまますぐ使えるので昔からよく使います、川砂などを採取して使ってもよいのですが洗浄をしっかりしてから天日で乾燥させ殺菌しないとカビが発生しますので注意が必要です。

☆創作ノート
・コケ ホソウリゴケ
・装飾素材 小石(青色泥岩石)
・ソイル 洗浄消毒済みアクアリウム用珪砂(GEX)
・盆 グラタン皿
東京に出てきてから50年経ちますが雪を見ない年は1度もありませんでした、今月初旬まで今年は初めて雪を見ない冬になりそうだと思っていた矢先に初夏のような気温から一気に下がり数日間真冬に戻ってしまいました、積もるほどではありませんでしたが雨交じりのみぞれが降り例外なく東京で雪を見ることができました。
こういう時に気を付けなくてはいけないのが大事に育てている植物の風邪引きです、植物も寒暖の差が激しいと動物が風邪を引くように植物も風邪を引いてしまいます、葉の色が一気に黄ばみ元気がなくなります、でもこういうときに焦って植え替えとか肥料をやってはいけません。
植物は元気がない時には芽も出さないし根も張りません、勿論水の吸いが悪くなるので肥料をあげても意味がありません、植物が元気を無くしたら動物の場合と同様にそっとしておいてあげるのが一番です。
風邪を引いて葉が黄ばんでしまった糸魚川真柏(イトイガワシンパク)

芽が吹き始めた後の降雪は要注意

もう一つ注意する点は四季を通して屋外で育てていた植物は寒くなるからと室内に取り込まないことです、これは私の長い植物育成経験上において逆効果の場合が多いです、一時的にはいいのですが室内から屋外に戻した時に調子を崩してしまいます。
植物も動物同様で環境適応性を獲得して成長していきます、環境を変えるのが最もよくない結果をもたらします、そういう意味でいうと引っ越しで元気だった植物が一斉に枯れてしまうということもあります、やはりどんな生き物もストレスが一番よくないということです。
大小の筒形ボトルに入れた標本型コケテラリウムが現在多数売られています、小さなものでは試験管に大きなものでも直径12Cmほどのロングシャーレ型のガラス容器で造られます。
価格はコケの種類によって異なりますが、一番安い直径2Cmほどの試験管型で1~2,000円ほど、ロングシャーレ型では3~5,000円ほどです。
私は生態観察記録を目的に新たにコケを入手する度に標本型コケテラリウムを造っています、今回はそういった標本型コケテラリウムのホソウリゴケ版です。
ホソウリゴケは地球上で最も多いコケではないかと思うほどどこにでも自生しています、ただ不思議なことに山野ではなく人里に多く自生しており電柱やビルの壁に道路脇とどこでも見ることができ、多くの人の中でのコケのイメージがこのホソウリゴケではないかと思います。
ホソウリゴケが人里に多く自生できるのは非常に乾燥に強いことがあげられます、乾燥すると黒っぽくなりカビのように見えます、ところが雨が降ると色鮮やかな明るい緑色になり山のように盛り上がってきます、この盛り上がった際に古い仮根がスポンジ状になり水分を蓄えるのに機能します。
盆栽などではこの機能を生かして鉢の土が乾燥するのを防止するためにホソウリゴケを多用しています、逆にコケなのに多湿には弱くテラリウムに用いると多湿によって腐ってしまいます、したがって標本にするなら蓋をしないでオープンな状態で飼育し土が乾燥したら水分を与えるようにすれば成長を愉しむことができます、完全成長したホソウリゴケは非常に感触がよく動物の皮膚のようです。
ホソウリゴケを使った標本型コケテラリウム
加湿すると蒸れて腐ってしまうのでガラス容器では管理が大変です

ホソウリゴケ(拡大)
一つの個体は極めて細くて小さい

完全成長したホソウリゴケの感触は毛並みの良い動物の皮膚のようです

☆創作ノート
・コケ ホソウリゴケ
・ソイル アクアリウム用珪砂(スマイルペットクラブ)
・ケース 小型ロングシャーレ(9Cm長)