大小の筒形ボトルに入れた標本型コケテラリウムが現在多数売られています、小さなものでは試験管に大きなものでも直径12Cmほどのロングシャーレ型のガラス容器で造られます。
価格はコケの種類によって異なりますが、一番安い直径2Cmほどの試験管型で1~2,000円ほど、ロングシャーレ型では3~5,000円ほどです。
私は生態観察記録を目的に新たにコケを入手する度に標本型コケテラリウムを造っています、今回はそういった標本型コケテラリウムのホウオウゴケ版です。
ホウオウゴケは成長すると長さ5Cmほどになり斜面に群生する姿は垂れるように重なり非常に綺麗です、葉形が中国の古代思想に登場する鳳凰の尾羽に似ていることから命名されたコケで神秘的で見ごたえもあります、ちなみに鳳凰は手塚治虫の作品「火の鳥」や映画ハリー・ポッターに登場する「不死鳥」のモデルにもなっています。
繁殖されるようになり割とリーズナブルな価格になってきましたがコケテラリウムブームの煽りで供給が間に合っていない感があります、山の斜面を模したテラリウムで垂れるように植えると非常に見栄えがするので今後もニーズが高まると思います、また加湿に強いのでアクアテラリウムやビオトープのエコトーン(水辺、半水中)にも使うことができます。
ホウオウゴケを使った標本型コケテラリウム
繁殖生態を確認する目的で間隔を置き1本植えしていますが本来は同じ向きに群生して生えています

ホウオウゴケ(拡大)
鳥の羽のような葉の形状は他に見られずホウオウゴケ最大の特徴

☆創作ノート
・コケ ホウオウゴケ
・ソイル コケ専用ソイル(華みやび)、アクアリウム用洗浄済小石(GEX)
・ケース ロングシャーレ(15Cm長)
大小の筒形ボトルに入れた標本型コケテラリウムが現在多数売られています、小さなものでは試験管に大きなものでも直径12Cmほどのロングシャーレ型のガラス容器で造られます。
価格はコケの種類によって異なりますが、一番安い直径2Cmほどの試験管型で1~2,000円ほど、ロングシャーレ型では3~5,000円ほどです。
私は生態観察記録を目的に新たにコケを入手する度に標本型コケテラリウムを造っています、今回はそういった標本型コケテラリウムのホソバオキナゴケ版です。
ホソバオキナゴケはアラハシラガゴケと共にヤマゴケの通称を持つコケで山形の小さなコロニーを形成して広がっていきます、この2つのコケは間違われやすいのですが見分ける方法はホソバオキナゴケは葉の向きが同じ方向に向いているのに対してアラハシラガゴケはランダムな方向に向いています、また若干アラハシラガゴケの方が1枚の葉が広いです。
ホソバオキナゴケはコケの中では乾燥に耐性があるほうですが完全に乾燥すると表面が白くなりカサカサになります、ただ霧吹きで水分を与えるとすぐに復活します、その意味ではテラリウムなどには扱いやすいコケだと言えます。
ホソバオキナゴケを使った標本型コケテラリウム
山のような形のコロニーを形成し繁殖していく

ホソバオキナゴケ(拡大)

☆創作ノート
・コケ ホソバオキナゴケ
・ソイル コケ専用ソイル(華みやび)、アクアリウム用洗浄済小石(GEX)
・ケース ロングシャーレ(9Cm長)
植物が元気な春から秋は植物を道楽にしている人にとっては植替えから樹形を整えたりのメンテナンスに時間がとられます、更には水やりなどの世話も頻繁になり朝夕だけでもかなりの時間がとられてしまいます。
その点でいうと冬は植物と接する時間がぐっと減り2日くらい水やりをしなかったからといって枯れることもありませんので気持ちが楽になります、ただ特に盆栽においては冬の間にやっておくべきことはたくさんあります、本格的な冬到来を前に重要な準備の一番は冬剪定です。
毎年12月に入るとベランダでは管理しづらい雑木ものや幼苗は室内に取り込み冬の強剪定を施して冬超し準備をはじめます

冬剪定を施した「かいどう」
これ以上ないほど小枝を刈り込みました
何の木か解らなくなるのでラベルを貼っておきます。

同様に今年芽吹きした小枝を全て刈り込んだ「八房下野(シモツケ)」
既に来春の新芽が吹き出し幹に食い込んでいますので慌てて整枝用の針金を外しました
一番右側の枝を来年の枝振りを見てもう少し下げると樹形が落ち着くと思います

樹高を3分の1にまで刈り込む強剪定を施した斑入り「紅鳥花(コウチョウカ)」
樹高を低くして枝が横に這うように樹形を造る目的で数年分の小枝を一旦全てリセットしました
石付き根上がり仕立てで購入したのですが来年石を抜いて根を太くさせたいと思います

春になると新しい枝が次々と出てきます、冬に何もしないでいると古い枝に新しい枝が付きますので大きく樹形が崩れてしまいます、また盆栽では樹形を整えつつも何年間も樹高を同じ高さに維持させながら幹を太らせる必要があります、ちなみに枝が間延びした盆栽は価値が半減してしまいます。
ウメやモミジなどの雑木盆栽を始めたばかりの人はこの冬の丸刈りに近い強剪定に躊躇してしまう人が多いのも確かです、雑木は小枝を全て落とすほどの強剪定を行ってもそうそう枯れることはありません、春になれば新しい芽が吹き綺麗に葉を付けてくれます。
むしろ刈り込まない方が新芽が出にくい雑木もあります、花や実物雑木は古い枝には花も実も付きませんから来春の樹形を意識しつつ古い枝を剪定する必要があります、冬の剪定で来年の樹形がほぼ決まってしまいます、来年の樹形を描きながら思い切ってバチバチ枝を落としましょう。
大小の筒形ボトルに入れた標本型コケテラリウムが現在多数売られています、小さなものでは試験管に大きなものでも直径12Cmほどのロングシャーレ型のガラス容器で造られます。
価格はコケの種類によって異なりますが、一番安い直径2Cmほどの試験管型で1~2,000円ほど、ロングシャーレ型では3~5,000円ほどです。
私は生態観察記録を目的に新たにコケを入手する度に標本型コケテラリウムを造っています、今回はそういった標本型コケテラリウムのシノブゴケ版です。
シノブゴケはハイゴケ科のコケでハイゴケ同様に徘性のコケで成長速度はハイゴケほどではありませんが環境が良ければ割と簡単に繁殖できます、コケ玉や吊るしシノブなどにも利用されるので流通量も多く価格的にもリーズナブルな価格で購入できます。
また比較的乾燥にも耐性がありますのでオープンなテラリウムでも神経質にならずに利用することが可能です、シダ類で人気の高いシノブに似た容姿は小型ケースで造られることが多いテラリウムにおいて小さなシダ類を模倣できますのでかなり重宝します。
シノブゴケを使った標本型コケテラリウム
ライトを当てるとシダ植物のような葉の形が浮かび上がり、他のコケと組み合わせると非常に見ごたえのあるビジュアルを演出します

シノブゴケ(拡大)

☆創作ノート
・コケ シノブゴケ
・ソイル コケ専用ソイル(華みやび)、アクアリウム用洗浄済小石(GEX)
・ケース ロングシャーレ(15Cm長)
観葉植物や盆栽にと植物を道楽にしている人にとっては最大の天敵の冬がやってきました、冬は植物道楽家にとって本当に酷な季節です、なんと夏の水枯れで枯らすよりも本来なら頻繁な水やりから開放される冬の方がはるかに植物を枯らすリスクが高まるのです。
特に室内で植物を育てている場合は私の経験上冬の枯らしリスクは夏の10倍以上に高まります、この多くのケースは水のやりすぎによる根腐れです、根腐れを起こすと知らないうちに葉を落とし茹るように枯れていきます。
植物の多くは夜の気温が5度を割り込むと冬眠状態になり活動をストップします、観葉植物などは新芽が出ているにも関わらずそのままの状態で伸びるわけでもなく葉が開くわけでもなくフリーズしてしまいます、多くの人はこの状態を見て元気がないのは水が足りないのだと思い込んで水やりをしてしまいます。
この冬眠でフリーズしているときに水やりすると根が窒息してしまいます、そしてやがて根が死んでしまって過剰な水分により土中が酸欠になり好気性バクテリアが死滅し代わりに嫌気性バクテリアである腐敗菌が猛威を振るいます、その結果において根が腐り幹や茎まで茹であがるように腐っていくのです。

冬の季節は鉢の土が完全に乾きこれ以上乾いたら枯れてしまうというところでたっぷり水をさすようにすると好気性バクテリアも活動休止せずに根腐れリスクはかなり回避できます、そしてもう一つの冬の枯らしの大きな原因は暖房です。
室内で植物を飼育している多くの人はリビングなどに観葉植物を置き寝室には置いてないと思います、そしてリビングは夜エアコンを付けっぱなしの人はほとんどいないと思います、つまり日中は日が差し適温でもエアコンを止めた夜は意外と室内でも冷え込みます、この高低の大きな温度差も植物がストレスを感じてしまう要因になります。
多くの植物はストレスを感じると枯れていきます、その意味では植物も動物と同じなのです、また暖房による乾燥もまた大きなストレスになります、むしろ温度差が少ない室外のほうが育てやすいと言えるかもしれません。
室内で植物を育てている人は温度差が少ない状態を維持させてあげることが肝要です、例えば夜はビニール袋を被せるだけで乾燥や冷えを緩和させることができます、あとエアコンの風を直接当てないこと、そして冷える窓際ではなく日中半日陰となるような場所に置くとよいでしょう。
動物がいつかは寿命で死んでしまうように植物もいつかは枯れてしまいます、枯れることを恐れず受け入れることです、生きている間はできるだけ気持ちよく過ごしてもらえるように配慮する、こうして何年も生活を共にしていると植物ごとの水やりのタイミングを知り嫌がることが何かを学んでいきます。
植物たちは人間に多くの学びを与えます、植物も動物と同じ生命体なのです、共に暮らしているという家族感覚で接していればそうそう枯れていくことはありません、何故ならそこが自分にとって居心地がよい場所なのですから。