ビジネスマッチングは今に始まったことではなくバブル時代に銀行や保険会社が関連する事業を行う顧客同士を自費でパーティを開いては紹介するサービスを始めたのに端を発しています、バブルが崩壊し世は一変して経済氷河期へと移行するとより有益な出会いのニーズが高まるにつれ中堅コンサルティング会社などの民間企業が成功報酬というフィーを発生させて本格化させてきました。
ここで何れにしても一度このサービスを開始したら継続的に行なわなければ信用力が維持できず事業そのものが成り立たなくなります、つまり有益な出会いを提供し続けていかなければなりません、昨今の起業ブーム時代に生まれた個人経営企業が行うビジネスマッチングサービスは正直サービスとは言えない状況が見受けられます。
信用を落とす酷いケースは主催者が自身の顧客を獲得する目的で開催しているのではないかという疑問が起こります、もっと酷いのは自身では対応できない癖のある人やプライベートな要求をしてくるクライアントを別の人を紹介することによりトラブル回避する例もあります。
主催者が若ければ若いほどこれらのケースが見受けられます、正直信用失墜のリスクよりも今の自己利益や自身の環境改善を優先しサービスではなく自己都合の目的のみにより行われています、ビジネスマッチングを自社サービスの一環として表示しているのであれば決して自己利益を考えてはいけません。
まずはクライアントがしっかり利益を上げることが重要なのです、それが口コミで広がり最終的には自身の利益として回ってくるのです、メイン事業への入口戦略というのであればこういう状況を指して言うのです、ビジネスマッチングとは名ばかりで自己利益優先の都合良い出会いの提供では継続どころか信用を失い孤立してしまうことは言うまでもありません。
私の講義の中で「狩猟型ビジネスVS農耕型ビジネス」というテーマがあります、狩猟型ビジネスとは攻めのビジネスであり積極的に集客し販売に繋げるビジネススタイルで、農耕型ビジネスとは「待ち」のビジネスであり積極的に販売するのではなく待っていて買ってもらうビジネスを指します。
私は攻めの狩猟型ビジネススタイルは世界的にも限界にきており今後は「待ち」の農耕型ビジネススタイルが成果を上げるようになると考えています、これは数年前から世界規模で争うことに対して拒否反応を示すトレンドに移行していることが最大の理由です。
更にトレンドは自分たちを守ってくれる強いリーダーを求めているという他者依存性が現れ始めてきています、これらから総合判断すると「売るビジネスから買ってもらうビジネス」、「集めるから集まる集客スタイル」、「巻くより巻かれる欲求」がこれからのビジネススタイルとして定着していくと思います。
経済三大要素の一つである「マインド」はWebマーケティングの手法にも大きく影響してきます、最近では一方的に送りつけるメルマガや見たくない情報を見せられるSNS、またプロダクトローンチなどのあからさまな広告型コンテンツは敬遠され誰もこれを信じる人はいなくなっています。
自身の好きな時に好きな情報だけをを自ら見に行けるというデジタルマーケティング手法とオウンドメディアに代表される記事型コンテンツがWebビジネスの主流になってくることは明らかです、これはWebの世界だけではなくリアルの世界でも起きてきます、今後は訪問販売はもはや死語と化すでしょう、必要が有れば自分から足を運んで聞きに行くというスタイルに変化してくることは言うまでもありません。
私が「起業したら人が集まる場所を作れ」と言っているのはこれです、起業してオフィスが無いのは致命的です、ネットの世界もリアルも世の中のトレンドと価値観の変化を数年前からしっかりと読めている人は既に余裕を持って「待ちのビジネス」展開していることでしょう。
オックスフォード大学研究チームが10年後に消えてなくなる職業を予測しました、この予測はロボット工学やAI(人工知能)などの先進技術がもたらす結果ともいえるものです、また大きな要素は世の中の価値観の変化ということもあげられます。
実際にIT産業が生まれた40年ほど前には多くの企業が参入して数兆円規模になっていたキーパンチャーという職業があります、当時数10万規模の人が就業していましたが今はゼロです、ほんの少し前までは当たり前のように何処にでも在った写真の現像屋さんは今どこを探しても見当たりません。
職業とはあっという間に技術の進化と共に淘汰されていくものであり、AIの脅威以前にも多々ありました、消えていく職業の一方で益々今後期待できるのは新技術やサービスを生みだす仕掛け人としてのIT分野の設計技術者(NEやSE)と知財(特許)コンサルティング分野です、また他者にできないゼロからのアイデアを生む人です。
安定という名の基に常に人気のあった公務員は数年後には安定どころかIT分野の発展により事務職や窓口業務はほぼ無くなると予測されています、では士業はどうかというとこの10年で脱サラ組が資格や免許を取り開業が相次いで起きたために今ではクライアントの取り合い状況です、弁護士・司法書士・行政書士・会計士・税理士などの数はこの10年で倍増しているのです。
Webテクノロジーに代表されるITの発展により営業や集金、更には造形工学の発展によりネイルなど美容系やメガネ屋さん、ロボット工学の発展により歯科技工士やレントゲンなどの医療技師まで専門技術無しで行えるようになり誰でもが簡単に参入できる時代になります、その結果価格競争が繰り広げられ生き残る人と淘汰される人が二極分化することになります。
Webデザイナーやライターはあと数年もすれば決して特殊な技術分野ではなくなってきます、これらはAI技術の発展によるものでキーワードを幾つか入れるだけでセールスレターやキャッチコピー、ポップアートにロゴマークなどが誰にでも作れる時代がきています。
10年先を見て今を考えること、しかも正確に10年後の世界を予測できていなければ意味がありません、成功する人とは常に10年後を正確に捉えて事業構築&推進していける人なのです。
最後に数年後の成功のヒントを一つ申し上げておきます、それは自分の電子コンテンツをできるだけ多く作っておくということです、AI技術の核心は自身のダミーや他者の成りきりです、そのAIはキャラクターベースになるコンテンツ(電子文章)が無ければキャラクターを作り上げることができないのです。
ITとマーケティングがAI融合された近未来の理想のビジネススタイルは確実に訪れます、少なくても私は今から粛々とその時を待つように準備しているということです、近未来のビジネススタイルは悠悠自適に世界のどこで暮らしていても自分のAIダミーが最新情報を基に事業推進してくれることでしょう、あたかも毎日事務所で仕事しているかのように。
夢のような時代にお金の心配も生活の不安もなくゆっくり楽しめる勝者は「アリとキリギリス」のアリのように動ける時に必死で自己年金のスキームを構築している人です、未来を見ず今だけを身勝手に楽しんでいるキリギリスは10年後には確実に淘汰されます、これは決して脅しではなく現実に起こる事実です。
さてみなさん、現在の日本におけるホームレスの数と無縁死の数が毎年記録更新しているのをご存知でしょうか、若いうちは何でもできるのです、若さとは子供と同じで怖いもの無しなのです、でも老後自分が何をしているのかを真剣に考えたことがありますか、プラス思考も前向き思考も厳しい現実を目の当たりにしたら何の意味もないことを知ることになります。
オリンピックの一つの楽しみにメダル獲得数があります、ここでオリンピックのメダル数で思い出すエピソードがあります、それは某国では自国のメダル数よりも日本のメダル数が会社や酒の席などで話題になるという話しです、これが他者意識のまさに典型的な例ではないかなと話を聞いてふと考えてしまいました。
他者意識といえば地方では東京を強く意識しています、ところが東京在住の人は地方を意識することはほとんどありません、ライバル視も同じことで意識された方は意識している人を意識することもなくマイペースで自由に行動します、これが更に意識する側からは強く意識するようになってしまうようです。
ズバリ言うとビジネス勝者になりたいなら他者意識はしないことが必須条件になります、そして他者意識の大きな要因はコンプレックスからくることを理解しなくてはなりません、他者を見て自分は劣っていると意識した時点でその人が気になってしまい、負の思考や行動が更に負の思考と行動を生みだすという負の連鎖が生じてしまいます、これが自身のビジネス推進に大きなブレーキとなるのです。
人は皆異なる環境で生まれ育ちます、思考も能力も個性も当然違います、それぞれが自分の世界観で生きているのです、ところがある日突然その人と共通の土壌に立つ事があります、その瞬間に本来はどうでもよい人のはずが意識するようになるのです。
他者意識は自身のビジネスのブレーキになるとすればどうすれば意識しないで済むようになるのでしょうか、それは相手を思考する視点を常に自分に置いてほしいのです、人は心の余裕が無いと本来自分に視点を置き常に思考する人でも他者に視点が移ってしまうことがあるのです。
他者を視点に自分を思考すると他者が上手くいっていたり楽しむ姿を見ては自分は何故そうではないのかと落ち込みます、ところが自分に視点を置いて思考すると同じような事象を見ても冷静に他者事だと考えられるようになります。
そして上手くいっている人を見れば「その人の上をいってやる!」と俄然やる気が起きるし、他者が上手くいってなければ「自分は絶対そうはならない!」と自己反省し成長することに繋がります、他者意識は自分に視点を置くのか他者に視点を置くのか、たったこれだけで他者を意識しないで済み自己を奮起させる機動力となります。
起業家なら常に視点を自分に置いて他者を思考することをお奨めします、そして意識するなら今の自分がどの視点で思考しているのかを意識することです、そして他者に視点が移っているなら意識して自分に視点を戻すように思考を修正します。
自分に視点を置くことがぶれなくなった時に自然に勝者への道が大きく開かれるのです、他者を意識するのでなく他者から意識されるくらいに日々努力することです、この継続であっという間に強い経営者マインドが整いながら身についてくるはずです。
「時代の流れに乗る」というのは一つの成功法則です、逆にその時代の流れを上手く利用して逆行するかのような戦略もまた視点変えれば時代の流れに乗っているとも言えるのです、その一つの例が禁煙ブームを逆手に取ったアイデアビジネスです。
公共施設だけではなくビル全体が禁煙化という施策が進んでいます、更にはコーヒーショップや居酒屋でさえも禁煙化の波が押し寄せています、そんな中でなんとイートインコーナーの半分をガラスのパーテーションで仕切りホテルや空港の喫煙ルームで見られるような大きな灰皿付きのテーブルを置いたコンビニエンスストアがオフィスビル街のど真ん中に出現しました。
このコンビニエンスストアは元々は他店と同様に最初は入口に灰皿を置いていましたが世の禁煙ブームと路上喫煙禁止条例で灰皿を撤去しました、ところが灰皿を撤去直後に売り上げが減少し駅近くの喫煙所近くのコンビニエンスストアに客を奪われる格好となったのです、そこでオーナーは思い切ってイートインコーナーの半分を店内喫煙コーナーとして設置したのです。
これが驚くほどに的中しオフィス街で喫煙することができない人達が遠出してでもお昼時間や休み時間に来店するようになったのです、「店内で買い物しないと吸えない」というルールなのかと聞くと「ご自由にどうぞ!」と言うのです、この太っ腹な発想もすごいです、人は「ご自由にどうぞ!」と言われると何となく気まずいので飲み物くらいは買うようになるのです。
そういえば同じように全面禁煙だった店内をきっちりとパーテーションで分け分煙としたところ30%も売り上げがアップしたカフェもあります、禁煙化の波という時代なら確実なニーズが有る喫煙家に絞ったビジネスもまた時代に乗った発想ということです、何時の時代もどの世界でもマジョリティ(多数派)よりも限られたマイノリティ(少数派)の方がお金を多く落とすものです、そこには限定的でも確実なニーズが有るからです。
喫煙に関してはこんなデータもあります、「年収500万円以下の喫煙率は年収500万円以上の喫煙率の5分の1」だというシンクタンクの調査データです、更には男性喫煙率が減少する一方で女性喫煙率が上昇しているというデータもあります、喫煙者は喫煙の為には惜しみなくお金を落とすのです、ビジネスで成功を収めるためにはターゲットはマジョリティではなくマイノリティを狙うことなのかもしれません。