2024年4月22日 01:00
「時代の流れに乗る」というのは一つの成功法則です、逆にその時代の流れを上手く利用して逆行するかのような戦略もまた視点変えれば時代の流れに乗っているとも言えるのです、その一つの例が禁煙ブームを逆手に取ったアイデアビジネスです。
公共施設だけではなくビル全体が禁煙化という施策が進んでいます、更にはコーヒーショップや居酒屋でさえも禁煙化の波が押し寄せています、そんな中でなんとイートインコーナーの半分をガラスのパーテーションで仕切りホテルや空港の喫煙ルームで見られるような大きな灰皿付きのテーブルを置いたコンビニエンスストアがオフィスビル街のど真ん中に出現しました。
このコンビニエンスストアは元々は他店と同様に最初は入口に灰皿を置いていましたが世の禁煙ブームと路上喫煙禁止条例で灰皿を撤去しました、ところが灰皿を撤去直後に売り上げが減少し駅近くの喫煙所近くのコンビニエンスストアに客を奪われる格好となったのです、そこでオーナーは思い切ってイートインコーナーの半分を店内喫煙コーナーとして設置したのです。
これが驚くほどに的中しオフィス街で喫煙することができない人達が遠出してでもお昼時間や休み時間に来店するようになったのです、「店内で買い物しないと吸えない」というルールなのかと聞くと「ご自由にどうぞ!」と言うのです、この太っ腹な発想もすごいです、人は「ご自由にどうぞ!」と言われると何となく気まずいので飲み物くらいは買うようになるのです。
そういえば同じように全面禁煙だった店内をきっちりとパーテーションで分け分煙としたところ30%も売り上げがアップしたカフェもあります、禁煙化の波という時代なら確実なニーズが有る喫煙家に絞ったビジネスもまた時代に乗った発想ということです、何時の時代もどの世界でもマジョリティ(多数派)よりも限られたマイノリティ(少数派)の方がお金を多く落とすものです、そこには限定的でも確実なニーズが有るからです。
喫煙に関してはこんなデータもあります、「年収500万円以下の喫煙率は年収500万円以上の喫煙率の5分の1」だというシンクタンクの調査データです、更には男性喫煙率が減少する一方で女性喫煙率が上昇しているというデータもあります、喫煙者は喫煙の為には惜しみなくお金を落とすのです、ビジネスで成功を収めるためにはターゲットはマジョリティではなくマイノリティを狙うことなのかもしれません。