近年の日本政府による政策の一つに就労人口を増加させ税収の確保が上げられます、具体的な施策として若者・女性・高齢者の起業奨励に力を入れています。
その背景もあり一時期は起業ブームが起こりましたが、ブームに乗って起業するも収益事業を構築できずに早々に破たんする人も増えています、これもまた現実です。
近年では起業1年以内の実質的な破綻率は実に80%という数字も出てきているのです、これらを考えるに「経済的余裕のあるうちに起業したほうがよい」ということが言えます。
起業してビジネスが軌道に乗るまでには最低でも数年間はかかります、これは誰がやっても同じです。
個人事業である程度のビジネスが確立されてからの起業の場合を除き事業計画の策定に始まりホームページの構築に顧客の確保と、あっという間に利益がでるどころか出費し続けるだけで2~3年は経過してしまいます。
そして、期待の融資は実績が無いとなかなか厳しいのも事実で取引状況や収益などはかなり信憑性のある情報を開示しなければなりません、したがって資金調達も容易ではありません。
つまりギリギリの状況で切羽詰まっての起業では、事業構築する前に経済破綻を起こしてしまうのは当たり前なのです。
今は副業を許可する会社も多くなりました、給与を貰っている間に起業して充分に準備してから退社して本格稼働する、これが経済的な観点で言えば理想的な現代の起業スタイルなのかもしれません。
ただ覚悟を決めて「どんな状況になろうが克服して絶対に成功させる」という強い意志が有る場合は潔く退社して裸一貫から起業する、これは上手くいけば極めて短期間で成功を収める場合が多いのも事実です。
これから起業する人や新規事業を考えている人に向けて強いビジネスを構築するヒントを幾つか紹介します、少なくても過去から現在までの各種トレンドの流れを掴んで自然に乗ることが最も重要です、ニーズや市場が無ければどんな良いアイデアであってもビジネスはできません、では強いビジネス構築法を幾つか紹介します。
1.「衣食住」は人が生きていく上で必須事項。
人間が存在する以上、確実な市場が存在するのが「衣食住」です。
2.人口比率の高い世代ほど競争意識が高い。
現在の年齢別人口比でいうと1950年生まれと1975年生まれの前後に大きなピークがあります、この世代は子供の頃から自然と競争が染み込んでいると言っても過言ではなく、ビジネスに活かせるヒントも多いです。
3.オリジナルを持つと他者依存が生まれない。
他者と同じことをしないことと、自分だけしかできないことをビジネスにすると他者を意識せずにビジネスでき強いと言えます。
4.各種の権利を得ること。
特許などの知財権は勿論のこと販売権・使用権・複製権などの権利を持ち有効活用するビジネスは強く上手くいけば労せずして半永久に利益を得られます、一度手にした権利は手放すことなく有効活用することを考えましょう、またテクニック次第で資産化することもできます。
「愛は盲目」なんていう言葉がありますがビジネスもこれに近いものがあります、つまり自身のビジネスに集中するがあまり盲目になってしまいビジネスによって自身の思考に大きな偏りが生じてしまうのです。
例えば私は仕事柄クライアント企業の経営的欠点を隠れたデータや決算書から瞬時に探すことができます、経営改善は先ずは隠れた事実と欠点の洗い出し、それから良いところを延ばしていくという順序が最も効率よく改善できるのです。
その思考がクライアントではない企業や人に対しても顔を覗かせてしまってストレスを感じるときがあるのです、考えなくても良いことなのに気になって仕方がなく何か改善する方法はないかと考えてしまうのです。
これは余計なお世話でその企業や人にとっては今のそれが居心地が良いと思っているのだからこのままでいいのです、自身のビジネスによって確実に思考の偏りが生じています、それに気づいて修正しないと思わぬトラブルになることもあります。
それぞれがそれぞれの人生というドラマの主人公なのです、どんな気になることもその人が良いと思ってやっている事であれば他者がとやかく言うことではないのです。
思いたくはないのですがいろいろ人がいます、起業して経営者になったとしても事業の成功を夢見る人だけではないということなのかもしれません。
セミナーやワークショップへの動員はできてもメインメニューへの契約になかなか結びつかないというケースをよく見かけます、ところで何故見込み客止まりになってしまうのでしょうか?
この要因を正確に分析できなければこの先何をやっても同じことが繰り返されます、ここで重要な事を忘れてはいけません、それは何の目的のセミナーでありワークショップなのかということです。
セミナーやワークショップだけで利益が上がるビジネススキームなら問題ありません、しかし見込み客獲得の目的であった場合には「成約率」が重要になります。
例えばセミナーに来てくれた人が100人いて本来のメニューの成約者がゼロなら成約率はゼロです、逆にセミナーに来てくれた人がたったの3人でも本来のメニューへの成約者が全員なら成約率は100%になります。
100人のセミナー収益に比べて多くの場合にたった1人のメインメニューの収益の方がはるかに高いと思います、つまり後者の方が売り上げだけでなくコストも軽減されて利益率が高くなります。
セミナーやワークショップが見込み客獲得が目的だとしたら重要なのは参加した人の数ではありません、それは本来のメインメニューを成約してくれる人かどうかという質の問題です、つまり「集める人を間違ってませんか?」ということなのです。
また集客の数を誇るような見栄張りな人は本来のビジネスを見失うことになります、当然ターゲットを絞るのですから募集そのものも限定した人に対してのみ行われなくてはなりません、したがって来る人も少人数になって当たり前なのです、見込み客は数の勝負ではありません、絞り込んだうえでの質で勝負すべきなのです。
もし「起業したいがどんな事業で起業したらいいか分からない」という人がいたら 迷わず「今伸びている業界」をお奨めします、というのは売上とはその業界全体の市場規模に左右されてしまうからです、そして「市場」とは自分自身ではコントロールすることができないものでもあります。
例をあげると2人の起業家がいると仮定します、 一方はリサイクルショップを立ち上げ一方はレンタルビデオショップを立ち上げました、どちらが売上を伸ばす可能性が高いでしょうか。
答えはズバリ「リサイクルショップ」です、細かいことは除き売上とはある程度市場の「伸び率」に影響を受けるため 可能性としては今の時代では「リサイクルショップ」の方が有利になります。
レンタルビデオショップはビデオオンデマンドサービスに押されて縮小傾向にあります、ビデオオンデマンドサービスではカード決済に加えて自宅で好きな時に番組や映画を見ることができます、わざわざレンタルビデオショップに足を運んで最新作をチェックしたり返却に行く必要もなく手軽に映画などを楽しめます。
一方でリサイクルショップは時代の変化と共に多様化してきています、昔から古本が代表的ですが近年ではジャンクパーツや家電・家庭用品などの需要も高まり 加えて業務用のオフィス用品や飲食店向けの業務什器等において勢いを高めており、今後更に多様的に伸びが期待される業界です。
自分がどんなに「やりたい」と思っても市場全体の成長が見込めない場合は業界全体の需要は縮小していきます、当然のこと顧客の母数も減るので売上は伸び悩みます、したがって起業するのなら将来的な見込や伸びが期待される業界を選んだ方が成功の確率は格段に高まるのです、それを正確に読み手堅く自身のものにしていくのが成功者なのです。