本丸の庭の雑草がすさまじい勢いで成長します。
少し期間が開いただけですぐに果樹の木を覆ってしまうので、雑草刈りは夏の訪問時の日課です。
先日も雑草刈りをしていると「これ、ウマいよ!」という代表。
えーーーほんとですか????!
↓なんだか葉に白いフサフサしたものがついてるし、写真では伝わりませんが人間くらいの大きさがありでっっっかくて迫力満点、いかにも雑草です!!!!という見た目。
どうみても美味しそうには見えなかったのです(ごめんなさい)。
教えてもらわなければ間違いなく雑草として刈ってしまっていたでしょう!
↓手前がシロザ。根から抜いたわけではなく上の方を摘んだだけですがとっても大きい!

冒頭でフサフサしたもの、と書いたのは、粉状の毛です。
洗うときに良く観察して分かったのですが、やわらかい若葉には両面に白い粉状の毛がついていて、成熟した葉は裏面のみ毛が残っています。
洗っているとボールに浮いてきます。
このようにシロザの若葉が白く粉を吹くのは、遺伝子を傷つける紫外線から細胞を守るために細かい白い毛で覆い組織の損傷を防いでいるのだそう。
そしてこの白い毛は葉緑素から活性酸素を発生させることによって生産されているのだそうです。
すごい植物ですね!
まずはお浸しとお味噌汁を作ってみました。

こちらはからし醤油であえたお浸しです。
とても美味しくて無限に食べられます!!
(食べるまで半信半疑でした、ごめんなさい!それにしても代表は本当にいろんなことを知っている!)
シャクシャクとした独特の歯ごたえがあり、このシロザにしかない食感も味もすごく好みです!!

同じ仲間に新芽が赤くなる「アカザ」という植物もありこちらも食べることができます。
茎は穂先の柔らかい部分、葉はすべて柔らかくて食べることができます。
お浸し、酢の物、みそ汁、炒め物などがおすすめです。
しかもシロザは栄養満点!
栄養価はビタミンB1、C、Eが豊富でどれもホウレンソウよりも高くミネラルが少ないのでエグ味もありません、抗酸化食材として手軽で最適です。
またシロザは肥沃な土壌にしか生えないために土壌の窒素分の多さを示す土壌肥沃度の目安にもなっているのだそう、ということはシロザの自生していた本丸の庭はどのような野菜も育つかなり良い土壌だということです、逆にサツマイモは葉だけが大きくなるかもしれません。
先日、ベトナムのある社長さんと打ち合わせの際、
代表が突然「シロザってご存知ですか?」と。
どうやら、調べてバングラディッシュやタイでは野菜として栽培され普通に食されているということを知ったそう。
するとその社長さん「野菜として日常的に食べていますよ!」とのこと!
そのまま生で食べたり、茹でたり炒めたり、パスタの具にしたりと、どのようにも使えて美味しいそうです!
シロザは本当に美味しくて野草にしておくにはもったいないです。
しかし、流通の難しさで野菜として売ることはできないのです。
なぜなら、一日で数十センチも伸びてしまうそのすさまじい成長力・・
戦後まもなくまで北海道から九州まで野菜として栽培されていましたが、雨の後には特に成長してしまい出荷できなくなるので管理が難しいということで栽培されなくなり、それが野生化して現在日本の何所にも存在する食用の野草となってしまったそうです。
バングラディッシュやタイではどこでも買えるとのこと、また茎もすべて食べられると社長さんはおっしゃっていましたのでしたので(野生のシロザは茎は固くて穂先の柔らかい部分しか食べられません。)もしかして市場に出せるよう品種改良されたシロザなのかもしれません。
このように、シロザのほかにも管理が困難なため流通できない美味しい野草がたくさんあります。
市場の野菜は流通を可能にするため栽培・管理がしやすいように、また万人に好まれる味にするため、大きな野菜にするため、など人間の都合で野草が品種改良されたものがほとんどです。
でもやはり栄養や美味しさは野草が一枚上手です。
またひとつ美味しいものを見つけてしまいました。
最近は新しい野草に触れることが多く、個人的に好きな野草トップ5がどんどん更新されています。
シロザはもちろんトップ5に入りました、むしろスベリヒユと同率一位かもしれません!
そうか、どうりでシロザもスベリヒユと同じヒユ科の植物!
ヒユ科の野草は栄養価も高くシュウ酸やアルカロイドを含まず安全な野草として各地で食されています。
ヒユ科の植物は美味しいということが分かりました!
******