
代表のオフィスの庭のサツキとツツジの中に枝ぶりや葉の形が違う個性的な植物が。
春のジンチョウゲ(沈丁花)、秋のキンモクセイ(金木犀)と並び、日本を代表する三大香木の一つの常緑低木です。
美しい花と芳香、多様な用途で知られ、葉は光沢のある濃い緑色、革質で、対生又は3枚が輪生してつきます。
クチナシは「一日花」で夕方に開花し、夜は純白ですが、翌日の朝にはクリーム色に変化し、昼過ぎにはしぼんで茶色くなる刹那的な花です。
果実にはクロシンという水溶性の天然色素が含まれており、古くから食品の着色料として使われ、栗きんとんやたくあん、和菓子、ゼリーなどに自然な黄色を付けるために利用されます。
食品だけでなく、布や工芸品を黄色く染める染料としても古くから使われてきました。
果実は山梔子(サンシシ)と呼ばれ、漢方薬として消炎、止血、利尿などの薬効があるとされています。
昔からいろいろな場面で重宝されてきた植物ですね。
クチナシは漢字で「梔子」と書き、秋に熟す果実の特徴に由来しています。
※漢字単独で出てきたら読めないし、書けません。
クチナシの果実は橙黄色に熟しますが、熟しても果皮が裂開しない(実の口が開かない)ことが特徴で、この口が開かない「口無し」という状態から、「クチナシ」という名前がついたようです。
植物学的にもクチナシの果実の先端に萼(がく)が残ることから「実の口が閉じている」と解釈され、名前の由来を裏付けています。
学名:Gardenia jasminoides
分類:アカネ科クチナシ属
開花時期:6~7月

庭や道端、畑、代表のオフィスの庭などあらゆる場所で自生する非常に身近な雑草で、気にしていないと見過ごしてしまいますが、実は面白い植物です。
葉がハート形の小葉が3枚集まって1枚の葉を構成する複葉であることが最大の特徴です。
この形はクローバーによく似ていますが、クロバーの葉は丸型です。
葉は夜になると閉じ昼になると開くという就眠運動をします。

名前の由来にもなっている「片喰」は葉の一部が食べられたように欠けているという意味で、虫に食べられやすいことや就眠運動で葉が片方だけ閉じる様子から来ているという説があります。
葉にはシュウ酸が含まれており酸っぱく、生で大量に食べると中毒の可能性があるため注意が必要ですが、昔から解熱や利尿の目的で利用されていました。
花も晴れた日に開き、曇りや雨の日、夜間は閉じます。
花が咲いた後は細長い角のような形をしたサヤ状の果実(さく果)ができ、熟すと種子が弾け飛ぶようにして飛び散るという性質があるので、触るとパチンと音を立てて種子が勢いよく飛んでいきます。
地面を這うように広がる茎(匍匐茎)を伸ばしそこから根を出してどんどん増えていくので、弾ける種子と合わせて驚異的な繁殖力があり、根絶するのが非常に難しい雑草の一つとしても知られています。
葉の形が特徴的で美しいため古くから多くの家紋のモチーフとして使われてきました。
「片喰紋(かたばみもん)」は日本の十大紋の一つに数えられるほど有名な紋で、その強い繁殖力から家系が繁栄するという縁起の良い意味合いが込められています。
学名:Oxalis corniculata L.
分類:カタバミ科カタバミ属
開花時期:春から秋

日本で親しまれている庭木で一年を通して葉を茂らせる、背の低い木です。
もちろん、代表のオフィスの庭にも10本程度植樹されています。
ツツジと同様に花の色は、赤、ピンク、白、紫、複数の色が混ざる絞り、斑入りなど、非常に多様な品種があり、葉が出てから花が咲くか葉と同時期に咲きます。
一度にたくさんの花を咲かせ、株全体が花で覆われるように咲く「全装(ぜんそう)」という特徴があります。
ツツジと違うところは、成長が比較的遅く、葉がツツジに比べて小さく・硬く・光沢があり、葉の縁にはツツジよりも目立たない鋸歯があることなどです。
葉のつき方が互生であることや枝が密に茂ること、剪定に強いことなどはツツジと同様の特徴です。
ツツジと同様に刈り込みによって丸、四角、生垣などの様々な形に仕立てることができるので、庭木としての根強い人気が伺えます。

みなさんご存じの通り、「サツキ」という名前は、旧暦の「皐月」(現在の5月頃)に花が咲くことから名付けられました。
学名:Rhododendron indicum
分類:ツツジ科ツツジ属
開花時期:5月〜6月

春の庭を彩る代表的な花木で広く植えられ、刈り込みに強いため、サツキと同様に生垣にも利用されます。
代表のオフィスの庭にも当たり前のように10本以上植えられています。
ツツジは春の訪れを告げるように一斉に咲き誇るその姿が、多くの人々に愛されています。
色は赤、ピンク、白、紫など非常に豊富で、花弁は5つに裂けていますが、品種によっては八重咲きもあります。
葉が出る前に花が咲く種類や葉とほぼ同時期に咲く種類など様々で、開花時期はサツキよりやや早く4月から5月にかけてです。

ラッパ状や漏斗状の花を多数咲かせ、樹全体が花で覆われるほど見事な姿になりますが、代表のオフィスの庭のツツジはまばらです。
サツキに比べて葉が大きく柔らかく、葉のつき方は互生です。
常緑又は落葉低木なので、種類によっては冬に葉が残る常緑性のものと、葉が落ちる落葉性のものがあります。
枝はよく分岐し密に茂るので、鳥の巣が作られていることもしばしば。
成長速度はサツキよりも速い傾向があります。
剪定に強いことからサツキと同様に刈り込みで様々な形に仕立てられ、葉が小さく、樹形が作りやすい品種などは、盆栽としても人気があります。
ツツジは漢字で「躑躅」と書き、画数が多い上に植物に関する文字が入っていないのでこれだけ示されただけではなかなか読めません。
なぜ、このような漢字があてられたのかは諸説あります。
・あまりに花が美しいので見る人が「立ち止まって足踏みをして見入ってしまう」
・花の蜜を求めてやってきた鹿や人が花の毒性により「ツツジを食べては死んで足踏みする」
この「足踏みする」という動詞が植物名になったという説が有力なようですが他にもあります。
・一つの枝にたくさんの花が咲き、それが連なって咲いていく様子が「連々(つらつら)」と咲くように見えることから「つらつら咲き」が「つつじ」に変化した
・ツツジは古くから日本に自生しており万葉集にも詠まれ、古語で「続き咲き」や「連なり咲き」を意味する言葉が時代とともに変化して「ツツジ」になった
真相はわかりませんが、ツツジの花は美しいから足がとまるという由来を覚えておきたいです。
学名:Rhododendron
分類:ツツジ科ツツジ属
開花時期:4月〜5月

盆栽でよく見かけるゴヨウマツ(五葉松)。
庭にあるイメージがなかったのですが、代表が購入された物件の敷地の角のシンボルツリーとして植樹されています。
葉は5本の針葉が束になって出ており、葉の長さは3〜6cmと短めで、色は青みがかった緑色や白っぽい緑色をしています。
葉を触ってみると柔らかく痛くないことや手の平に乗る感じなのでかわいらしく感じます。

樹形は枝がよく分枝し密に茂る傾向があり、自然な樹形は円錐形ですが剪定や整枝によって様々な形に仕立てられます。
樹皮は若木のうちは滑らかな灰緑色ですが、成長すると灰黒色になり、亀甲状に深く割れ目が入ります。
厳しい環境で育つため、自然樹形はねじれたり曲がったりした独特の姿になることもあります。
このゴヨウマツも曲がっています。
ゴヨウマツは、マツの中でも特に盆栽の代表的な樹種として知られ「キング・オブ・盆栽」と呼ばれることもあり、特別な存在です。
葉が短く枝が柔軟で、曲げたり整えやすく樹形が作りやすいことや幹肌が美しく耐寒性も強く管理しやすいので盆栽では人気があります。
「ゴヨウマツ(五葉松)」という名前は、1つの短枝から5本の針葉が束になって出ているという特徴に由来しています。
学名:Pinus parviflora
分類:マツ科マツ属