表情や言葉を拾えば相手の考えは容易に解る。
懐疑・嫉妬・敵対意識を笑顔で隠して寄ってくる人もいる。
こういう時は大人の対応で流すに限る。
無理にそれを曝け出させても意味が無い。
ただし、その空間は実に心地悪い波動が漂う。
肌で感じた居心地の悪さは決して忘れることはない。
空間記憶、これは無意識なる領域に記憶される。
その人と未来においてどんな関係ができても、
何かの拍子にその空間記憶は表面意識に蘇る。
表面に出てきた空間記憶は、
現状との不一致で「違和感」を呼び起こす。
肌感覚による空間記憶、
極めて重要であり極めて正確でもある。
シャーシは普通乗用車でも、
ボディはスーパーカーを真似たフェークカー。
本物と並べて比べても本物っぽく見えてくる。
本物を知らない人には見分けることすらできない。
ただし、本物を知っている人にはすぐ解る。
見るポイントを心得ているからだ。
表面は完全にコピーしても、
見えない部分までもコピーすることはできない。
本物はコピーされることを予測して、
そのポイントだけはしっかり押さえている。
フェークはあくまでもフェークであって本物ではない。
物だけではなく人もまた同様である。
項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)、中国史2大英雄の話し。
2人は協力して秦の始皇帝を倒した後に天下を取り合う。
家臣に恵まれた劉邦が勝ち中国を統一し漢を建国する。
ここで劉邦の2人の重鎮の行動が面白い。
韓信(かんしん)は大国を得て斉王となって栄華を極める。
対して張良(ちょうりょう)は褒美を放棄し隠居する。
韓信は巨大な軍事力を持ち劉邦を脅かす存在となった。
そこで、劉邦は韓信を捉えて処刑してしまった。
張良は穏やかに暮らしたために生涯狙われることはなかった。
安堵に暮らしたければ常に謙虚に生きろということだ。