成功者になるには「人の行動心理」を正確に理解することが必須条件と言えるほどに重要です、先日も「何かを始めようと思って相談すると必ず身近な人ほど強く反対する」という心理について門下生と語りあいました。
門下生の多くは「相談者が心配だから」という回答です、これはほとんどの人がそう思うでしょう、「身近な人は自分のことを心配してくれている」などと自分は周囲の人に愛されていると思いたい気持ちも実はよくある心理状態です。
ここで考えなくてはいけないことは「身近な人ほど強く反対する」という事実です、これは何故でしょうか、まず相談を受けた人の心理をズバリ言うと相談者がそれを行うことによる自分の環境の変化を恐れます、これは意識するしないは別にして必ず何処かで考えるのです。
例えば相談者がそれを行うことによって今までと違う人と交流することになります、当然のこと多くの時間もそれに取られることになります、それによって今までのようにその人とのすれ違いが発生するなど多少なりとも変化が起こります。
その人が新たな情報によって思考が変わり、今までのように自分とのスムースな会話ができなくなり距離感を感じるようになるかもしれません、人は「変化を恐れる」ということが遺伝子に組み込まれているのです、これによって自然に危険を回避しようとします、つまりこれは本能というべきものです。
身近な人ほどその影響度が強くなります、だから身近な人ほど何かを始めようと相談すると強く反対するということになります、これは最も簡単な心理ロジックに過ぎません。
心広く思慮深い人は相談者に反対はしません、思ったことをやらせてみるのが最もその人にとって経験を積み成長させることになることを考えているからです、その結果において離れていこうが止めることもしません、それが双方にとっての結果と受け止める覚悟があるのですから。
「人は理由も意味もないことはしない」のです、つまり相談するという行為の裏にある心理を読むことがその人の状況を把握することに繋がります。
本当に自分でやりたいことが有る人は自分で決断し相談することはしません、相談している時点で心からそれをやりたいのではないということでもあるのです、更には相談する行為の裏には結果責任を他者に押し付ける自己擁護の真理が隠されていることも理解すべきです。
良い事も悪い事もどんな場合でも、
一つの結果が出るということは最高に善い事である。
いずれの場合も道が開けるのだから。
最も悪い状況がこの場に留まらされることだから。
コメント:
どんな結果であれ「それ」に関して一つの解がでたということである、解が出る結果は善いことである。
この解によって、この先何をすべきかが明確になるのだから。
大きな穴に落ちても放っておいて欲しい場合。
穴の脇に「私を助けないでください!」と、
目立つように立て看板を立てておいてほしい。
他者にそこまで気遣いできる人なら多分穴には落ちてないか?
コメント:
放っておけない状況なので支援しようとすると「大丈夫です!」と言う人がいる。
それであれば他者を頼るような姿勢を示すべきではない、誰しも穴に落ちている人を見たら助けないわけにいかないのだから。
孫子兵法の基本に「己を知り相手を知るは百戦して危うからず」というのがあります、ビジネスもプライベートも相手あっての物種です、自分一人では生きていくことさえできません、人生全てにおいて人間関係で成り立ち人間関係が最重要であると言えます。
人間関係を上手く構築しビジネスにプライベートに自分の思った通りの成果を収めるには自分を正確に知ることです、そして次に相手を同じように正確に知ることが肝要です、価値観・優先順位・行動思考、じっくりと自分と相手の一致点を考えることです。
もう一つ重要なことは決して表面的な事項に囚われないことです、外見・言葉・他者情報は例え真実だとしても一部であって全てではありません、一部を見て聞いて判断するにはリスクが高すぎます。
物事を正確に知るには本質を見極める必要があります、外見や言葉・行動・情報の裏にあるものは何かを見抜くことです、人は無意味なことも理由の無いこともしません、必ず行動の裏には意味と理由が潜んでいるのです、それを細部に渡り洞察することが肝要です。
最後に「期待」と「思い込み」は決してしないことです、これほど人間関係にリスキーなことはありません、発する言葉の善し悪しではなくて結果的にその人が何をしてくれたか、その人の存在は自分にとってどんな意味があるかを見極めることです。
言葉や態度に踊らされずに色眼鏡を外して素直に自分そして相手を心の目で観ることです、そして「大人の都合」を理解できる大人になることです、これなら常に心は常に冷静でいられるでしょう。
例えばアトピーなどの皮膚疾患は命に関わるような緊急性は無いにせよ長期間心身ともに悩まされる厄介な病気です、逆にもの凄い痛みを伴いますが外傷の場合は一時的な痛みを堪え治療さえすれば完治します。
経営悪化企業や個人のの再生はこれと同じようなことが言えます、経済リスクの観点から一般的に言えることは後者の方がリスクは極めて高いのですが長期間苦しみの中で低迷するよりもはるかに有益だということです。
企業の病は経営者だけではありません、家族に社員やパートナーなどの身内と呼べる存在にまで広がってきます、それを考えて短期間の厳しい痛みが伴う外科手術で治すのか、それとも痛みを誤魔化しながらも薬でじっくり内科療法で治すのか、両者のうちどちらが好ましいのでしょうか。
ここで何社もの企業や個人再生に携わってきた経営コンサルタントの立場で言えることがあります、それは長時間かけてじっくり修復させようとする企業や個人の多くが知らないうちに更に悪化してくるという事実です、立て直しどころか立て直しの機会さえも失いプロでも手のつけられない状況に陥るケースが実に多いのです。
これは再生の機会さえも失い、もっと言うと無駄に時間とお金を使って何一つ守ることができないという人生での最悪の結果となります、経営には潔さと覚悟が肝要です、経営には何の意味も持たない主義主張と意味の無い自己擁護的なプライドは綺麗さっぱりと捨てることです。