「このご恩は必ずお返しします、約束します」などと言葉だけは綺麗事を並べ立てるけれど、その後音信不通になる人は過去何人もいましたし思い出すこともありません、仕事を作ってあげて他社の数倍の価格で業務を行ってもらったり、個人的な貸し付けも多数行ってきました、そして冒頭の言葉を言うのですが守った人は皆無です。
私は他者と約束する時には必ず3つの項目を明確に示します、その3つとは「何を」・「何時までに」・「どのように」です、例えば起業直後にビジネスパートナーとして契約する人には、「オリジナルの事業確立を5年以内に達成し、事業収益で生活できるまでは私が仕事を出して生活を保障する」という具体的事項を事前に示します、そして最後まで信じ切れた人は本当にその通りの状況になります。
冒頭の約束事の言葉には3つの項目のうち「何を」だけで残りの2つは入っていません、だから信用もできないわけです、その場の思いつきの言葉を発しているのでしょう、例えば金融機関から融資を受けたとしましょう、その契約書には必ず約束事が書かれています、それが先の3つの項目です、融資であれば「返済総額」・「期間と期日」・「毎月の返済額と利子」が「何を」・「何時までに」・「どのように」となるわけです。
約束事項が明確になっていない「約束もどき」、それを信用しろと言われてもとうてい無理な話しです、自分だけはそのつもりでいても未来のことは明日どうなるかも解りません、軽々しくも「約束します」などと言わないことです。
そして「恩」を「お金」に繋げて考える人に「恩を返す」ということ自体が無理です、その人が何を優先して見ているのかが明確に解る瞬間です、自身のミスや身勝手な行為で損失が生まれる度に「請求して下さい」で済まそうとする行為も先の「恩」と「お金」を繋げて考える思考からきているのでしょう。
テレビ番組の「大喜利王座決定戦・IPPONグランプリ」で過去こんな痛烈なお題がありました、それは「自分のコネを最大限に使うと何が出来ますか?」というものです、このお題の何が凄いかというと質問をされた瞬間にこれまでの自分の生き方の全てが問われることになるからです。
コネというのは有益な人脈でありお願いすればそれを確実に実行してくれる人達です、こういった有益な人脈をどの業界にどれだけ得ているか、これによって自身のこれまでのやってきたことやそれによって得られた人脈が全て露見してしまうのです、これは即ち自分の生き方を明確にされてしまうという怖さを持っている質問なわけです。
私が常に言う「人脈は数の多さではなく質の高さだ、たった一人でもいいから本当に有益な人から信頼を得ろ」ということも明確に理解できるでしょう、そして「お金が無くても毎日愉しく暮らしていける」という意味もここに含まれますが、この真意を理解できるのはほんの僅かな人かもしれません、さてこの質問をあなたにぶつけたら何と答えますか?
ここ最近週末の人出は新型コロナウイルスパンデミック以前よりも凄いのではないかというくらいに夜中までごった返し状態です、こういった突然我慢の限界が切れたように人出が回復する状況は過去にも多数ありました、先の東日本大震災の後の「自粛」もそうでした、一時的に街中の明かりが真っ暗になり何処も人の気配が消え静まり返っていました。
しかしある期間が過ぎると何事も無かったかのように人出が一気に戻りました、日本人は変化への順応速度も世界一だと思いますが我慢の限界日数の少なさも世界一ではないかと思えるほど瞬間的に平常に戻ります。
これが日本の復興の早さの原動力なのかもしれないとさえ思えます、押し並べて日本人は何かを長期間継続させることができない傾向があります、また極めて飽きやすいとも言えます、あらゆるブームの浸透と消滅の早さを見ても頷けます。
ここで一つ言えることは成功する人は一度何かを始めたら理想とする結果が出るまで我慢強く継続させることができるストイックな人であるということです、そしてもう一つ「他者と同じことをやらない」という自己抑止力が半端無く強い人が成功するのです。
「情弱者」とは正確には「情報弱者」であり昔は山奥に住んでいてテレビの電波が届かない人や経済的余裕が無く情報を得ることができない人を指して呼んでいました、近年では誰もがあらゆる情報を得られる時代です、この時代の情弱者とは「正しい情報を得て正確に物事を理解できない人」を指して言うようになりました。
特にビジネス手法やマーケティング手法などで過去の古くなったものを未だに稼ぎ出せるものとして固執している人などはそう言わざるを得ません、本人だけのことなら何の問題もありません、ただその人を信じてついていく人は何年経っても効果が出ることもなく路頭に迷うことになるでしょう、何れにしても自己責任ですから結果においては誰の責任でもないのですが世の中の情報通と思われている人ほど結果的に情弱者になっている事実が多いと思う昨今です。
情弱者にならないためにはどうするか、それは常に世に溢れている情報を一旦は疑うことです、そして自身の目と心で見えない情報を正確に得て精査することです、特に近年ではIT技術の進歩は秒速になってきています、世の中の多くの仕組みがIT化され1年もボーっとして暮らせば浦島太郎になってしまうでしょう。
IT業界にどっぷり浸かっている私でさえ朝晩の最新技術とマーケティングの情報収集にそれぞれ2時間以上は費やしています、常に正しい情報を得て正しい判断さえしていればおそらく楽しく人生を送れることだと思います、なぜなら不労所得を得るのに本当に良い時代になっているのです、今の時代に労働収益をもって生活を考えるのは遇の骨頂です。
これから先の時代はどうやって好きな事をやっていながら生活を維持し続けることができるのかを真剣に考え実行する時代なのです、本当にこれを真剣に考えている人は達成するまでは死に物狂いで勉強し努力を惜しまないのです、それが実現した暁には成功者として本当の天国が待っているのですから。
何故そう言えるのか、40年の経営経験で過去2回も5年以上にも渡る不労所得状況という我が世の春を作り上げた実績があるからです、これが最大の根拠です、今でも当時の社員の間では伝説になっているようで会えば当時の話しで盛り上がります、50人以上もの社員全員が何の苦労もせずに収益活動を一切せずして毎日のようにどんどん売り上げが上がったのですから、「我が世の春」と言っても過言ではないと思います。
それを達成するまでは社員一丸となっての2年以上にも渡る徹夜状態という過酷な日々があったことも忘れません、こんな時代にあって当たり前のように休みをしっかり取って毎日ボーッと暮らしている人は周囲が我が世の春を満喫しているときに一人苦労することになるのです、これも経験上はっきり言えることです。
2020年春、新型コロナウイルスの拡散防止策としての緊急事態宣言を受け飲食店は休業や時間短縮を余儀なくされました、こんな事態に私の執った飲食事業での作戦は中途半端なことは全て止めて大胆な施策を積極的にとりました。
タイミング良く以前から計画していた外壁や内装工事の時期と重なったこともあり営業を金・土・日曜日の週3日のみとして閉店時間も2時間早くしました、これを2ヶ月間行い並行してテイクアウトサービスを導入しました、これによって何が起きたかというと月次の売り上げは当然半減しましたが仕入れやアルバイトの人件費などの運用コストが大幅に下がりました、また水道光熱費も半減しました。
家賃についても大家さんに給付金が出るように申請代行を行ってあげる見返りに家賃を半額にしてもらい大家さんも損失が出ないようにしました、この結果売り上げは半減するも大幅な赤字を回避できたのです、また赤字分は営業時短協力金などでカバーできたのです。
これを発想する際に考えたのが入客数が金~日曜日に集中しているという過去のデーターです、店そのものが広い為に開けておくだけで電気代が嵩み人件費も半端ではありません、またお客様が来ない日でも店を開けるだけで食材は常に用意する必要があります、こういった無駄が週3日営業にすることで一切無くなりメリハリのある営業を行えることができたのです。
また固定給の人には店の内外の隅々まで大掃除を行ってもらいました、在庫や備品で埋まっていた事務室や更衣室はガランとして数名分の執務スペースを確保できるようになりました、普通はマイナス状況の時には売り上げが下がらない方法を必死に考えます、でも私は逆に売り上げを大幅ダウンさせても利益率が落ちない方法を考えたのです。
年明けから忙しくて殆ど休みを取れなかった従業員も久々に充分な休みを取って元気になりました、お店の内外も綺麗になり気分も爽やかです、そして緊急事態宣言解消後はこれまで週休1日だったのを2日にしてしばらく様子見しました、やる時は集中して休む時はきっちり休む、この大胆な割り切り戦法が功を表したようです。
何事も「結果良ければ全て善し」なのです、「ビジネスの成功とは結果次第」とはこういうことを指していうのです、結果を出せない人に限って「お客様を大事にする」などと偽善を言い意味も無く営業を続けるのです、結果が出なくて泣くのは従業員であり、その結果においてお客様の期待を裏切り本当に迷惑をかけてしまうことになることを真剣に考えるべきです、つまりこれも一つの顧客第一主義なのです。