2021年11月12日 00:00
国の経済力を示すGDP(国内総生産)ですが日本は1980年代中盤に一時的に世界第1位となりましたが現在はアメリカ・中国に次ぐ3位です、3位だから経済大国だと思っているのは大間違いです、ちなみに国民一人当たりの生産力では現在24位です、つまり一部の企業の売上利益が日本の総生産額を押し上げている事実が浮かび上がってきます。
更には購買力平価(PPPベースのGDP)では現在4位ですが2050年にはブラジルやインドネシアなどの国に追い抜かれて10位以下まで落ちると予想されています、この購買力平価というのは国内総生産に比べてその国の経済力の実態を示しているというものであり、国を正常に維持する為にどれほどの予算が必要かというもので人口が多いほど高くなる傾向があります。
またビッグマックの価格はその国の経済の実態を反映しているという指標がありますが、1990年には日本は世界一高額でしたが現在ではアメリカの半額であり韓国にも追いこされています、3年前にサラリーマンの平均年収で韓国に追い越されているので当然と言えば当然です。
どの国でも近年では貧富の差が大きくなり国民の所得層が二極分化しています、日本も多分にもれずこの格差が年々大きくなっています、つまり国民の一部の人だけが富裕層を形成し多くの国民は生活していくのがやっとだという実態が明確になってくるのです、そんな状況で日本は経済大国だと本当に思えるでしょうか?
1991年のバブル経済崩壊後から現在まで30年間の平均年収はほぼ横ばいです、対して他のアジア諸国は右肩上がりで伸びています、バブル経済崩壊から10年目の2001年に日本経済を見事に言い表した「失われた10年」は後に「失われた20年」になり、そして今度は「失われた30年」と世界中の経済評論家から言われるのでしょう。
今まで発展途上国と言われていた東南アジアや南米諸国に一度行ってみてください、経済発展力の勢いの凄さを身をもって知ることになるでしょう、でも良いじゃないですか経済大国でなくても、ほんの80年ほど前まで世界を制覇していたヨーロッパ諸国を見ならうことです、何故なら日本も少子高齢化社会の国に移行してしまったのですから競争よりも老後生活の豊かさを求めるようになればいいのです。