2021年9月12日 00:00
これまで、「寄生」という一つの「共生」スタイルの具体的な例を示してきました。
ここで、「共生」とは生物学において異種の生物が何らかの関わりを持って共に生存する現象を指します。
「共生」は、双方の利害関係から4つのパターンに分けられます。
1つ目は「相利共生」であり、双方が利益を得る関係。
2つ目は「片利共生」であり、片方のみが利益を得る関係。
3つ目は「片害共生」であり、片方のみが害を被る関係。
4つ目がこれまで説明してきた「寄生」であり、片方が利益を得てもう片方は害を被る関係です。
地球生命体はすべての生命体が何らかの関わりを持って生きています、それが生態バランスということになります。
ここで「寄生」という生存システムで言えば、寄生生物は自分の繁栄の目的で他の生命を奪うので酷い生物と言えるのでしょうか?
では、尋ねます。
我々人間が生きてく為に、1日にどれ程の他の生命体を犠牲にしているのでしょうか?
野菜や魚介類に始まり動物、そして醗酵食品に使われる多くの菌類やカビ類、すべてが大きさや形は異なりますが我々人間と同じ真核生物という生命体なのです。
菌類はつい最近その生態から動物と同じ大カテゴリに入りました、つまり目には見えないが動物と生態が極めて近い真核生物ということなのです。
つまり、キノコやカビは植物よりも動物に近い生態を持っているのです。
また、生態系という点では植物や動物、そして菌類すべての生命体が関与しているのが「食物連鎖」というルールです。
ある種の生命体が生きるためには、必ず他の生命体を犠牲にしているという事実をこの「食物連鎖」に見て取れます。
このシリーズは、何故そのような仕組みがすべての生命体に課せられているのかという疑問から生まれました。
そして衝撃的な「寄生」をまず取り上げましたが、他の「共生」について説明を進めて行くうちにあなたにもきっとある種の大きな疑問が生まれてくるでしょう。
これらのルールを作り、すべての生命体を操っている真の支配者はいったい誰なのかという。