2021年7月 1日 00:00
「勝つということは、五分を上とし、七分を中とし、十分を下とする」
兵法を自在に操ったと言われる武田信玄の意味深い一言、深い洞察力を感じさせるものです。
五分の勝利であれば、今後に対して励みの気持ちが生じて内外に大きな問題も残さず士気を維持できます。
七分の勝ちなら慢心が生じ、完全なる勝利であれば驕りの気持ちが生まれ、更には敵対勢力に遺恨を残し後の大きな争いごとに繋がることになります。
この言葉を裏付けるように、信玄は4度に渡る上杉謙信との川中島の合戦においても有利な時も決して深追いをしなかったのです。
謙信はこの信玄の戦法に対しての謙虚さをこう評価しました、「自分が信玄に及ばぬ所はここにある」と。
ビジネスも同じことです、ライバルやパートナーとは決して争ってはならないのです、「利を分かち合う」ことが業界全体を成熟させ自らの利益を増やすことに繋がるのです。
自己利益のみを追う者は結果的に孤立して利益に恵まれることはありません、いつの時代もどんな世界にも通じることです。