2021年6月24日 00:00
少子化を食い止める特効薬は「一夫多妻制の復活にある」などという無茶苦茶な激論が一時期世界中で湧きあがって久しいです、確かに力の有る者がどんどん子孫を増やせばあっという間に経済が復活し国力が増すだろうと国や地域を執り仕切るほんの一部の者が考えてもおかしくはありません。
ところで何故人類はある時を境に一夫一婦制に移行するようになったのでしょうか、ほとんどの知的哺乳類、そして人間もまた長い期間一夫多妻制でした、ところがある時期に突如として全世界中で同時多発的に一夫一婦制に変わったのです。
他方でいまだに一夫多妻制を合法としている国や地域は残っています、ここで問題になる事実とは何なのでしょうか、この疑問を明確に歴史を調査して解明した人達がいます、カナダとドイツの合同研究チームがイギリスの科学雑誌ネイチャー・コミュニケーションズに研究論文を発表しました、その論文を簡単に説明すると理由はなんとある種の「菌」だったのです。
昔ある種の接触により感染する菌が一家十数名を全滅させてしまった事件があったのです、その菌は国中にあっという間に広がりました、その菌の感染防止策として当時の医学者が中心となり法的に接触する人を限定しようと一夫一婦制を提案したわけです。
この研究論文はそれまで「人類の脳の進化によって同時期に道徳性や平等性が生まれた」とする人類学者や考古学者を一瞬にして黙らせてしまいました、物事とは正解が齎されるとそれまでの常識が一瞬にして覆されてしまうのです。
何が正しく何が誤りなのか解明されるまで全てが神の領域なのです、雷が放電現象であることが証明されたのが1911年、その発生するメカニズムが物理的に解明されたのが日本の高橋劭博士による「着氷電荷分離理論」であり約30年前の1978年です、それまでは雷は神の仕業とされてきたわけです。
現代でもでたらめな情報を信じて誤った判断行動をしている人が多数います、更に怖いのはそれを意味も理由も理解せずにただ面白がってシェアする世の中の感化風習はあまりにも無責任極まりないと思うわけです、自分の身は自身の正しい情報キャッチ能力と分析力で守るしかありません、兵法に「毒(潜んだ罠)にやられる者が愚かなのだ」という教えが示すように。