植物育成道楽は社会人になってから観葉植物に始まりアクアリウムでの水草育成など各種やってきました、また最近では盆栽樹木に野菜などあらゆる植物育成を経験してきました、そこでやってないものが果樹だったのですが本丸を手に入れてからというもの果樹園をどうにかしないといけないと思うようになり自然に果樹の知識を得るようになりました。
今では果樹園にありとあらゆる果樹を新たに植え、東京のラボではベランダでレモンやフェージョアなど寒地では栽培できないような果樹を育ててノウハウを得ています、観葉植物や野菜などはコツを掴めば失敗はほぼ無いのですが果樹は別物です、木を育てるのと美味しい実を採るという成長サイクルと収穫サイクルを意識しないといけません、そしてこの木を育てるのと美味しい実を採るときの水やりも肥料のタイミングも大きく異なるのです。
例えば家庭菜園で果樹を育てている人は多いと思いますが採れた実は果樹農家さんのものと比べて大きさも味も大きく異なります、路地に果樹を植えれば放置しても実を収穫することは一応は可能です、でも私は実が採れたということだけでは愉しくないのです、せっかく育てるのだったらその果樹の持つ価値を最大限に引き出してあげたいと思うのです。
美味しい実が採れる果樹を育てるには放置ではダメです、まず剪定がすごく重要だということが解りました、冬と夏に剪定するのですがそれぞれ意味が異なります、冬は樹形を整え新しい枝が出るのを邪魔しないように古い枝を落とし、夏は美味しい実が採れるように邪魔な枝や実を若いうちに厳選し余計な実は落とす必要があります、そして果樹によっては新しい枝にしか花を咲かせないものもあります、したがって果樹ごとにノウハウを得なくてはいけないのです。
最も肝要なのが果樹の多くは単独では実を付けないという他家受粉樹木になります、したがってリンゴの苗を買ってきて植えても何年経っても実が付かないということが起きます、また開花時期や時間帯が異なるので受粉苗を用意する場合でも相性を調べないと上手く受粉しません、私はリンゴ・クラブアップル・サクランボ・ブルーベリー・オリーブなどどれも相性を調べて3種以上購入して植えました、結局当初予算を組んでいたときよりも倍以上に苗代が嵩んでしまいました。
これらを一気に何種類も並行で植えて育てていると時々頭が混乱するような状況に陥るのですが解決した時の喜びはひとしおです、果樹は深いです、オーディオの愉音を求めたり素材の味を引き出す料理などとすごく似ている気がします、オーディオも料理もそして果樹も感性ではなく知識とテクニックが重要なのです、それを習得したうえでの感性の世界だと思うのです、だから果樹道楽は面白いのです。
オフィスと本丸を手に入れたこの地でどんな愉しみごとを行おうかと日々思考しています、そんな中で生まれたのが農地を取得する目的で創設した農業法人を使った各種のアイデアでした、この農業法人でどんなことをやっていくのかを考えると本当にワクワクして眠れません。
そんな折に早くも隣接する農地の購入計画が進みだそうとしています、仲介の不動産屋から本丸のときと同様に計画書を出してほしいと依頼が来ました、隣接農地を取得すると現在の農地は50%増えいろいろなことができそうです、現在計画しているのはここにビニールハウスを創設したいと思っているのです。
この地は果樹の複数カテゴリで日本一の生産量を誇ります、そんな果樹の聖地で行うとすればやはり果樹が最も適していると思います、何故なら果樹生産のノウハウを持った生産者がたくさんいるからです、何を行うにも一人では限界があります、いろいろな意味で協力を仰がなくてはならないのです。
そしてこの地で数年前から栽培実験が開始されたのが国産レモンです、レモンといえば地中海原産ですから温暖な気候が求められます、しかしこの地はレモン栽培の北限とされる関東エリアに比べ年間平均気温はマイナス5度以上で関東エリアでも難しいと言われるレモン栽培は結構ハードルが高いのです。
そこでこの地が採用したレモンがリスボンレモンと日向夏(夏みかん)をかけ合わせて冬季に冷え込む気候でも栽培できるようにした璃の香(りのか)という品種です、ただこの璃の香(りのか)は大きくて甘いのですがレモン特有の酸味と香りが薄いのが難点です。
そこで私はこの地で本来のレモンらしい風味のリスボンレモンそのものの栽培に挑戦したいと思っているのです、その意味で露天栽培ではなくビニールハウスを使った温室栽培をと考えています、その実験などを行うために本丸の果樹園を増設したいと考えているのです。
またレモンを栽培して売るのではなく、この地の環境でも育つリスボンレモンの育成法を研究し栽培ノウハウを得て環境適合させた苗を販売したいと考えているのです、出来るかどうかは問題ではないのです、それを本丸のあるこの地で挑戦することに意味があると思うのです。
桜が咲き誇る本丸の地に先週も新たな果樹の植え付けと各種の探索を行うために足を運びました、そこで果樹園などを確認してみたところ庭や果樹園に野草が群を成して自生していました、ほとんど草丈が低い一年草で嫌われ者のイネ科や蔓性の宿根性の野草は一切なく安心しました。
これらの野草類の多くは食べられる野草でナズナ・ホトケノザなどは春の七草でお浸しや味噌汁でいただけます、またフキが群生していて3月はフキノトウを収穫でき4月から10月まで葉や茎を収穫できます、子供の頃にフキ味噌をおにぎりの中に詰めてフキの葉で包んだフキおにぎりを食べたものです、ちなみに私はこの味が大嫌いだったのですが今では旬を感じる味だと思えるようになりました。
そういえば道楽ビジネスとして7年ほど前に食用タンポポの研究を行っていたのですが、その頃同時に食用になる野草類も研究していていろいろ食してみた経験が生きるときがきたように感じます、取り急ぎ3月末には大量のフキノトウを収穫し、今回はフキとナズナを収穫してきました、これらを使ってお浸しなどを作ってみたのですがナズナのお浸しはホウレンソウよりも美味しいです、まるで菜の花のような香りと味がします。
おそらく野草を研究していなかったらこれらの野草に気が付きもしなかったと思います、こんなところで過去の経験が生かされるのですね、今は春先で一部の野草しか確認できていませんが今後夏に向かってどんどん新しい野草の発見があると思います、そして前オーナーは果樹園は5年以上放置していたらしく農薬は一切使っていないということでした、つまり本丸はオーガニック野草の宝庫なのです。
食用になる野草は天然の漢方薬です、ナズナは根から花まで乾燥させると薺菜(せいさい)という万病に効く古くからの漢方薬です、特に下痢や嘔吐にデトックスなどに効果がありフィトケミカルの宝庫です、7年前を思い出して今後本格的に漢方薬を研究してみようと思います、何かきっと意味があってこの地を手に入れ、そしてこの地に薬草になる野草が豊富に自生しているのですから。
またシロザやオオバコなどの葉の柔らかい野草はホウレンソウのような食感と味で勿論食べても美味しいのですが鶏やインコをはじめカメやイグアナなどのペットの餌としてもよく用いられます、私もグリーンイグアナとギリシャリクガメを飼っていたころペットのおやつにハコベやギシギシを空き地や神社で摘んだものです、本丸の野草たちがそんな懐かしい時のことを思い出させてくれました。
近年ドライフルーツのブームが起きているのかデパートの食品売り場にも専門店がオープンしました、信州名産のドライアンズは栄養価が高く健康食として昔から親しまれてきましたが近年人気急上昇で入荷してもすぐに売り切れてしまいます。
私はショットバーでウイスキーのおつまみとして20代のころから時々ドライフィグ(イチジク)やドライプルーンを注文するくらいに天然の甘酸っぱさが欲しくなる時があります、こんな感じで昔から親しんできたドライフルーツですが果樹園を手に入れた今自分で各種のドライフルーツを作ろうかと考えるようになりました。
ということでフルーツの苗木を大量に購入し先月末に植樹してきました、苗木はホワイト系イチジク5株・各種ブルーベリー5株・各種クラブアップル(ヒメリンゴ)3株・プルーン2株・ブドウ(巨峰)2株に加えてアンズやプラムも植え、他に茶の木やローリエなどのハーブ類も植樹しました、更にフェイジョアやポポーなどまだ日本では定着していないフルーツも実験を兼ねて植えました、今からどんな結果になるのか楽しみです。
またドライフルーツ作りは天日干しでもいいのですが清潔且つスピーディに加工できるドライフルーツ専用の業務用乾燥機も導入する計画です、一回で300個以上のドライフルーツがあっという間に作れます、そしてこれらのドライフルーツは保存状態がよければ1年経ってもカビが生えないので非常食としても機能します、更には砂糖やミリンの代わりとして天然の調味料にもなるのです。
元々この果樹園には梅・栗・柿の木があり、特に梅の木は15本あり梅干しや梅酒などに加工しても自家用には多すぎるほどの収穫量になります、更に薬種やコンポートの素材として使える大きなカリンの木もあります、ただ私は栽培農家をやるつもりはないので収穫量の少ない老木から伐採し各種の果樹に切り替えていきたいと思います。
それはそうと植樹したのが3月27日でしたが梅が一斉に咲き誇っており果樹園一帯は壮観な景色になっていました、また畑の周辺にはフキノトウが100を超えるほどびっしりと出ていました、フキは今では野草類ではなく高級料亭やてんぷら屋向けに野菜として栽培化されています、フルーツと野菜を無農薬の自家製で賄えるとは理想的な老後生活を送れそうです。
20歳代で観葉植物に始まった植物飼育がラボができた7年ほど前に本格復活したと思ったら、今では盆栽にテラリウムにとどんどん植物飼育道楽の幅が広がっています、更には本丸や地方拠点のオフィスのある地域に適した農耕やガーデニングも行おうとしています。
さて植物飼育の道楽が復活し満足できたのか次の愉しみごとを探す自分がいることに気付きました、そしてその矛先は生き物飼育です、小学校のころからカメやヘビに始まりハトやウサギの飼育に始終していました、社会人になってからは熱帯魚にはまっていました、そして猫を飼うようになり熱帯魚などの生き物飼育はストップしたままとなっていました。
本丸が決まり本丸の住居の隣に建ててある30畳ほどの鉄骨造りの作業小屋をどうしようかと考えていてふと浮かんだのがこの小屋全部を生き物飼育用に改良したらどうかというものでした、どこかに昔取った杵柄である生き物飼育への寂しさがあったのでしょう、またオフィスに生まれ変わる拠点物件にたくさんの生物が生息していて小さな命の触れ合いによって忘れかけていた記憶が蘇ったのかもしれません。
最初は取り潰して温室を新たに造ろうと思ったのですが温室は広い母屋のベランダに造ることにしましたので作業小屋は解体するか水耕栽培の実験室にしようかと考えていたのです、水耕栽培の実験室となると鉄板の屋根をガラスサッシにして太陽光が入るようにしないといけません、そんなリノベーションを考えていてふと浮かんだのがどうせ屋根をガラスサッシに直すのなら大きな生き物飼育小屋にもできるじゃないかということです、ということで人間が充分に住めるほどの大きさの生き物飼育小屋を造ることにしました。
そこで飼う生き物を考えたのですが鶏では近所迷惑になるかもしれないのでスタート時はウズラにしようと思います、また広い空間なので上部を上手く使えるインコなどの小鳥も一緒に飼おうかなと考えています、昔アクアリウムと並行して飼っていたグリーンイグアナも草食性なので問題なく一緒に飼えます、そんなことを考えていたら生き物飼育の計画がどんどん広がってきました、植物と生き物を同じ空間に共存させるビバリウムやビオトープも部屋に置けるので並行して愉しめます、こうしてまた一つ新たな道楽が始まろうとしています。