食べられる野草の研究を行っているうちに生薬についてもっと深く研究したいと思うようになりました、生薬とはつまり生きた薬です、読み方は「しょうやく」でもいいし「きぐすり」でもいいです、そして漢方薬と何が違うかというと生薬は薬効成分を持つ植物を生もしくは加熱してそのまま食するのに対して漢方薬は生薬を乾燥させたのち目的の成分となるよう調合したものをいいます。
生薬は薬効成分が豊富な木の実であったり木の葉であったり野草であったりします、これらを生でそのまま食すか生のままお茶などにして食します、漢方薬は乾燥させているので何年間も日持ちがしますが生薬は摘んだらすぐに食さないといけませんから自分で栽培しないと手に入らないものです。
そこで農地を購入できたので多くの生薬を植え各種の実験と研究を行おうと計画しています、既にローズマリーやローリエなどのハーブ類と鉄などのミネラル抽出用にタンニンが必須なので茶の木を3本植えています、またイチジクやブルーベリーなどの果樹も順次植えています、3年後には100種を超える生薬が季節ごとに収穫できるようにしたいと考えています。
また生薬の中でもカテゴリ的に集めたいと思っているのがアンチエイジングと抗酸化効果があるもので、同時にこれらは利尿効果やデトックスに加えて精神安定にも効果があります、それにしても調べれば調べるほど意外な植物が生薬として用いられることに驚きます、そしてついこの間まで世界中で民間治療薬として普通に用いられてきたという事実に納得しています。
何故なら、私の子供の頃は季節によってショウガ・ミョウガ・セリ・シソ・ネギなど咳や熱さましの薬として擂りおろしたり刻んで熱湯をかけたものを飲まされたものです、これが本当に翌朝には熱が引いたりして効くのですから不思議です、いまだに熱っぽいときにショウガをおろして蜂蜜を加えてウォッカのお湯割りにして飲んだりしています。
さてそんな薬になる野草・野菜・果実など四季を通して採れるようにローテーションと収穫スケジュールを設計したいと思います、冬には生薬の多くは得られないと思いますので同時に漢方薬を作り置いて冬に食べたり飲んだりできるようにも考えていきましょう、生薬収穫設計書の作成、健康になって好きな事であれば進んでできます。
本丸の購入により昨年暮れに地方拠点がオフィスとなりました、オフィスには元々4つのエリアに分かれたガーデンがあり私好みのガーデニングを楽しむために綺麗に整備されていたにも関わらず4つともメインのシンボルツリーを伐採し思い切ってリセットいたしました、その後洋風ガーデニングをゼロから行っているのですが常に迷うのが庭木の選定です。
洋風ガーデニングで人気のオリーブやマホニア・コンフューサなどを多数購入し植え込みはじめていますが常に物足りない感じがして洋風にも使えるユキヤナギやマートル(ギンバイカ)なども徐々に植えています、最終的には4つのガーデン合わせて樹木とグランドカバーで最低でも20種ほどは必要になるので耐寒性とか耐暑性なども考慮して毎日のように庭木を調べています。
一方で本丸には大きな庭園と幾つかの小さなガーデンがドーンと目前に点在していますが、この春からようやく各種植物の探索を始めています、探索して驚いたのがこの地で育つ庭木のほとんどがここにあるのです、合わせてテラリウム用に今まで購入していた山野草やシダ類までずらりと自生しているのです、これには正直驚きよりも興奮すら覚えました。
ということは今後必死に調べてここの環境に合う庭木の苗を購入しなくても本丸から移植したり取り木すれば済むのです、そして盆栽やテラリウム用の植物も買わなくても目前に無数に広がっています、薬草や果樹に小石に枯れ木なども含めていろいろな意味で私の植物道楽のほとんどの素材がここに在ります、ここに決めた意味を改めて思い知らされている昨今の私です。
昨年から地方オフィスで今年から地方住居の永住の地の2ヶ所のガーデニングに目覚めて全てをリセットしながら行っていますが予期せぬトラブルの連続です、まずはオフィスのガーデンに今春植えた樹木の半数がこの猛暑で枯れてしまいました、ある程度は覚悟していましたが半数とは結構痛いです。
この地は4月まではマイナスになる日もあるのですが5月からいきなり夏になり7月からは関東と同じくらいの猛暑日が続きます、したがって根がしっかり張る前に熱と乾燥で枯れてしまうのです、枯れなかったのは本来はNGとされている深植えしてしまったものです、偶然でしたが猛暑対策には深植えが適切な処置なのかもしれません。
業者に頼んで一気に好みのガーデンを作り上げてしまうのもありなのですが、私は5年がかりでじっくり愉しみながら作り上げていきたいので植物を植える時期もバラバラになってしまいますので対処もそれぞれに行うので大変です、でもその苦労も含めての道楽なのです、だからこそ5年後に理想通りの庭に仕上がったときの喜びもひとしおのものとなるでしょう。
その意味では途中経過は悲惨な状況です、植物も育ってないし育ってないので日陰ができずに雑草に覆われます、更には毎日のように夏に水撒きできません、したがって冒頭のように水切れで枯れてしまいます、ただ来年からは毎日ではないのですが頻繁に水やりができるので枯れるトラブルも少なくなるでしょう。
動物も植物もなかなか思うように行かないものです、まあ生き物を相手にするということはこういうことなのです、それでも未来の輝かしい姿を想像しては障害を跳ねのけて一歩一歩理想に近づけていく、今の私にできることはこれくらいのことです。
本丸の果樹園には十数本の今年大量収穫した梅の木にに加えて動揺の歌詞ではないのですが大きな栗の木が在ります、おそらく栗としてはMAXでこれ以上は大きくならないところまで成長しています、図鑑で調べると樹高・横幅共に7~8メートルとなっていますが目測でしかありませんがおそらくそれ以上あると思います。
その大きな栗の木ですが先月来4回ほど収穫でき総計100kgは収穫できたと思います、収穫のたびに手伝ってくれたスタッフやお世話になっている地方オフィスのお隣の棟梁に分けているのですが、それでも一人分は食べきれないほどの量になります、これが毎年のように収穫できるとして梅でも頭を悩ましたようにどのように保存するかです。
栗はナッツ類に分類されますが他のナッツ類と栄養素がかなり違っています、脂質はほぼ無くて代わりにでんぷん質やたんぱく質が豊富です、つまり栄養素的には芋類と似ています、またビタミンではアンチエイジングのAとB2に加えて疲労回復のB1や風邪予防にもなるCが豊富です、またミネラルは動脈硬化を防ぐカリウムをはじめ健康維持に必須な鉄・マグネシウム・リン・カルシウム・亜鉛などが含まれます、まさに冬に備えるための健康食です。
栗は美味しいのですがカニと同じで非常に食べるのに苦労します、皮を剥くのを考えただけで私は食べる気が失せてしまいます、ただ工夫すればそれほど苦労なく剥くことができます、ヒントは加工工場の工程にあります、今回これを試したところ非常に楽に剥くことができました、そして皮を剥かなければ長期保存も可能です、今後は栗の有効活用法を考えていきましょう。
昔から「男の料理」という言葉があります、この男の料理って一口で言うと食べるための料理ではなく愉しむための料理だと思うのです、だから思い描いたようにできたときも一口食べて味や食感を確認したらそれで満足してしまいます、だから自分で食べるよりも誰かに食べてもらった方が嬉しいのです。
そんな「男の料理」を道楽の一つにしている私ですが最近はまっているのが野草を美味しく食べるレシピです、野草とはいえ信じられないくらい美味しいものがたくさんあります、また栄養素も理想的で野菜を買って食べている場合じゃないと思えるほどです。
ルッコラもシュンギクも元は野草でした、日本でもシソやフキなどは野草でしたが野菜として近年では栽培されるようになってきました、また近年野菜が天候不良で時折価格が急騰します、そんな時勢なのか野草研究家のレシピ本がバカ売れしています、また食べられる野草に関して多数の著者が存在しておりどれも売れ行き好調のようです。
というわけで私も野草を使った男の料理を最近愉しんでいます、下処理と食材との組み合わせで本当に美味しくいただける野草は多いです、ただ昔から食べられる野草としてネットに出てくるヨモギやドクダミは食べられるかもしれませんがお薦めしません、何故かというと何をしても美味しくないからです、したがって身体が満足しません。
健康に良くても美味しくないものは男の料理には向きません、その意味では野菜以上に使いやすくて美味しい野草は多種在ります、スベリヒユ・シロザ(アカザ)・ハナダイコン・ナズナ・オニタビラコ・ギシギシ・ノゲシ・ツユクサ・ギョウジャニンニクなどはホウレンソウやコマツナなどより格段に美味しいです、また栄養素的にも優れています、一度食べてみれば山里にある野草レストランの定番食材に使われる意味が解ります。
これらをどのように調理するか各種カット&トライで試しては愉しんでいるのです、愉しんで美味しく食べて健康になるって本当に理想の道楽ではないでしょうか。