
この時期、代表の本丸でシンボルツリーのように存在感を表します。
自然な樹形が美しい日本の紅葉の代表的な樹木として広く親しまれ、樹高が5~15mになる落葉高木で、福島県以南から朝鮮半島南部、中国東部、台湾などで山地から平地にかけて広く自生しています。
根は細く地表近くに広がるため乾燥にやや弱く、樹皮は淡い灰褐色で若木では滑らかですが成長すると縦に筋が入り、一年枝は細く緑色や紅紫色を帯びます。
葉は対生し直径3~6cm程度の手のひら状(掌状)で深く5~7つに切れ込み(深裂)が入り縁には不揃いな重鋸歯があり、秋には鮮やかな赤色を中心に橙色や黄色に紅葉します。
花は小さな赤紫色で目立たず下向きの複散房花序に付き、5枚の小さな黄色い花弁とそれを包む目立つ真っ赤な萼(がく)を持ち雄花と両性花があります。
翼果(よくか)と呼ばれる実をつけ2つの種子がほぼ水平に開いたブーメランのような形で一対になり、秋に熟すと乾燥して分離し風に乗って回転しながら飛散します。
不思議な名前ですが、由来は葉の切れ込み(裂片)の数を昔の歌の順番になぞらえて「イ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、ト・・・」と数えたことからつけられたようです。
学名:Acer palmatum Thunb.
分類:ムクロジ科カエデ属
開花時期:4~5月

代表のオフィスの庭にすうっと生えてきています。
樹高は20mにも達する巨木になり落葉高木で寿命が長く強靭で河川敷などでもよく生育します。
樹皮はなめらかですが老木になると縦に裂け目が入り、枝分かれが多く大きく横に広がる樹形になります。
葉は4~9cmの卵形・楕円形で縁に粗い鋸歯(ギザギザ)があり枝に互い違いにつく互生で秋には濃い黄色に黄葉します。
花は淡黄褐色で風で受粉する風媒花で小さく花弁がないため目立ちません。
雌雄同株で雄花と両性花(雄しべと雌しべを持つ花)が同じ株につきます。
実は秋(8月~10月)に熟し直径6mmほどの球形で赤茶色になり、果肉には甘みがあり鳥が好んで食べ種子散布されます。
名前の由来は機具の「柄の木」として使われたことに由来するという説が有力のようで、「榎」という漢字は夏に日陰(木陰)を作る木という意味を持つ和製漢字です。
枯れ枝や切り株に生えるキノコ(エノキタケ)はこのエノキの木から発見されたことに由来します。
学名:Celtis sinensis Pers.
分類:アサ科エノキ属
開花時期:3~4月
樹高は5~10mの落葉高木ですが栽培用としては剪定により2.5~3m程度にします。
根は浅根性(せんこんせい)で比較的浅く横に広がり、水はけが良く肥沃な土壌を好みます。
幹は樹齢を重ねると樹皮が暗灰色になり縦に粗く裂けることがあります。
枝は細かく分枝して密になり新しい枝は緑色で短果枝(短い枝)に多くの実をつけます。
葉は新しい緑色の枝に互生(ごせい:互い違い)につき4~9cmほどの楕円形で、先端は急に狭くなり尖り縁には細かい鋸歯(きょし)があります。

花は直径2~3cmの一重の白い花が前年の枝に1~3個ずつまとまって、葉が出る前に咲きます。
雄しべが多く強い芳香があり、ウメの中でも花数が多く自家結実性もあるので1本でもたくさんの実をつけ花粉も多いので他のウメの受粉樹として利用されます。

実は表面にビロード状の細かい毛が密生していて直径2~3cmほどの小粒なほぼ球形の核果(果実)が6月頃に黄緑色に熟します。
小梅は核(種)が小さく果肉が厚いのが特徴で梅干しやカリカリ梅などの漬物に適しています。
ウメ全般としては極早咲き(12月~1月)から遅咲き(3月下旬)までありますが小梅品種は2月頃に咲く早咲きが多いです。
代表の本丸の梅林の小梅も点在して植樹されているので授粉用であることが推測できます。
なお、品種はわかりません。
学名:Prunus mume
分類:バラ科サクラ属
開花時期:2~3月

代表の本丸の梅畑の境目に控えめに植樹されています。
樹高は日本において2〜6m程度の落葉低木〜小高木として育ちますが原産地では15mに達することもあります。
根元から数本の幹が出て株立ち状になり枝は横にあまり広がらず箒状に直立します。
樹皮は灰白色で小さな丸い皮目が多く比較的平滑です。
葉は5〜10cm程度の円形に近いハート形で枝に互生し、花が終わるころに展開して秋には黄葉してから落葉します。

花は前年に伸びた枝の葉腋や古い枝、幹に直接密に咲きます(幹生花)。
花色は紅紫色が一般的で白花を咲かせる品種(シロバナハナズオウ)もあります。
花の形はマメ科特有の長さが1〜2cmほどの蝶形花で、葉が出る前に前年の枝の節や幹から直接小花が束になって密に咲くため木全体が紅紫色に染まったように見えます。
花柄が短く枝にへばりつくように見えるのが特徴的です。

実(豆果)は花の後に長さ5〜8cmの房状に垂れ下がったキヌサヤのような平たい莢形の豆果(マメ科の果実)ができ、始めは緑色ですが秋から冬にかけて褐黒色に熟します。

豆果の中には光沢のある濃褐色の種子が5〜8粒入っています。
暑さ寒さにも強く直立して生長するので枝が広がらないことから、手入れが簡単で比較的狭いスペースでも育てることができ、庭木の他、公園などにもよく植栽されています。
名前の由来は花の色が古くから染料として使われるマメ科のスオウ(蘇芳)の心材からとれる美しい紅色(蘇芳色)に似ていることから名付けられました。
学名:Cercis chinensis
分類:マメ科ハナズオウ属
開花時期:4~5月

代表の本丸の梅林の一角に大木があります。
種類はわかりません。
耐寒性が強く耐暑性もあり日当たりが良く、水はけの良い場所を好み、日本各地に広く分布・自生しています。
樹高は15m~20m程度まで成長し庭木として管理する場合は芯抜き・芯止め剪定で樹高を抑えます。
根は土壌への適応性が高く地表近くに広がることもあれば、深部に太い根を伸ばすこともできる柔軟性があり菌根菌と共生しやせた土地の土壌環境を改善する能力があると言われています。
樹皮は淡い黒褐色で分厚く老木になると縦に深く長い裂け目が入ります。
葉は長さ6cm~15cmの細長い長楕円形で縁には鋭い鋸歯(きょし:トゲ状のぎざぎざ)があり、表面には光沢があり裏面は色が薄くなっています。
花は雌雄同株・雌雄異花で雄花はブラシのような形の花序のクリームがかった白色で長く垂れ下がり目立ち、雌花は雄花の付け根の花序の基部に小さくて目立たない緑色の花を2~3個つけます。
雄花は独特の青臭い匂いを放ちハエやハナバチなどの昆虫を呼び寄せます(虫媒花)。

↑ 成長途中の実
自家不和合性で原則として自分の花粉では結実できない性質(ヘテロダイコガミー)を持つため、安定して実を収穫するには別の品種の栗の木を近くに植える必要があります。
実は雌花を包んでいる緑色の総苞が成長し鋭いとげに覆われたイガ(毬)となり秋にその中に堅果(栗の実)が成熟します。

↑ 栗拾いを愉しみました
秋の味覚の代表格であり古くから日本で親しまれてきた種実で栄養価が高く、縄文時代の遺跡からも出土しているほど歴史の古い食物です。
全体的に赤っぽい茶褐色で硬くて重く湿気に強く腐りにくいという優れた耐久性の材質の良さから古くから家の土台や柱、家具やフローリング材の他、明治時代には鉄道の枕木としても利用されました。
学名:Castanea crenata
分類:ブナ科クリ属
開花時期:5~7月