2025年10月 4日 09:00
春先に大きな紫色の花を咲かせることで知られる中国原産の落葉低木で樹高は3~5mほどです。
代表の本丸の庭ではしなやかな姿で我々を迎えてくれます。
一般に「モクレン」という場合、このシモクレンを指すことが多いです。
花は外側が濃い赤紫色(紅紫色)で、内側が淡い紫色または白色の大型で上品な花を咲かせ、やや筒状の鐘形で上向きに半開し、多少の芳香があります。
花被片(花びらと萼の総称)は9枚あり、外側に小さいものが3枚、内側に花弁状のものが6枚あります。
葉が展開する少し前、または同時に開花し、同じモクレン属のハクモクレン(白木蓮)よりも開花時期はやや遅めです。
主幹がなく根元から多数の小幹が増える「株立ち」になることが多いです。
葉は互生し、倒卵形または卵状楕円形で、長さは8〜20cmほどで、葉の縁が波打つのが特徴の一つです。
果実は袋果が集まった集合果で、10月頃に褐色に熟します。
元々は観賞用ではなく漢方のために植えられ、開花前の2~3月頃につぼみを採取して日干ししたものを辛夷(しんい)という生薬で蓄膿症や頭痛に効能があります。
欧米ではツバキ、ツツジとともに三大花木とされており、世界でもポピュラーな花木の一つです。
また、地球上で最古の花木といわれており、1億年以上も前の恐竜時代の白亜紀の地層からモクレンの仲間の化石が発掘されています。
学名:Magnolia liliiflora
分類:モクレン科モクレン属
開花時期:4~5月