2024年11月11日 06:00
時化(しけ)どきの大波。
波に抗う船は転覆し従う船は難なく乗り切れる。
自然の流れに抗えば益々状況は悪くなる。
従えば何事も無かったかのように平穏に戻る。
そもそも流れに従えないときは波に乗らないことだ。
抗いながら乗ったところで大怪我をして退散あるのみだ。
乗るなら流れに素直に従う覚悟を持つことが必須条件。
流れのなかで起こる事象の全てを受け入れられるからだ。
他者が敷いたレールに「乗る」とはこういうことだ。
自分の意思を優先する者に他者のレールに乗る資格はない。
他者のレールに乗る者は常に覚悟の程を問われている。
中途半端な覚悟の者は同乗者に迷惑をかけるだけでなく、
乗ったレールそのものにも大きな負担を齎すことになる。
であれば降りてもらうしかないだろう。
それがすべての関係者が穏やかに暮らせる方法なのだから。
※従心(じゅうしん)とは、孔子論語の「七十にして心の欲するところに従えども矩 (のり) をこえず」という節を起源とする70歳代の呼び名である。