2024年6月27日 06:00
昔からミスを連発したり上手くいかない人への注意喚起で「優先順位が違う」という言葉がよく使われます、ただその意味は解っても本質が解っていなければ自身に落とし込むことは不可能で何を修正するのかも解らずにいつまでも同じ過ちを繰り返します。
優先順位を解りやすく言えば「今この瞬間に最も大事なことは何か」ということです、例えば既婚者は「家族が大事なので」という前置きをして報酬額の要求や労働条件などの提示をしてくることがあります、でも考えてみてください、雇う側にとって家族がいるかいないかは無関係です、その人がどれほどの能力を持っていてどんな結果を齎してくれるかだけが評価対象なのです。
逆に独身者は自由に時間を割けられるところがあって家族の存在に縛られずに機敏に動けますし有事の際の徹夜や休出も雇う側からすればお願いしやすいです、それであれば、同じ結果を出していても独身者の方がはるかに多くの報酬を貰って然るべきなのです。
でも多くのケースでは家族がいるからということがどこかで優先されてしまいます、その結果その組織からは社員間の軋轢によって優秀な人材が離れていくことになってしまう可能性もあります。
ここで重要なのが既婚者自身が考える優先順位です、家族が大事であるなら先ずすべきは誰からも不満が出ないくらいの成果を上げることです、その結果報酬を多く貰え誰からも文句も出ません、そして最終的に家族を養えることに繋がるのです。
「養う人がいる=見合う報酬が必要」、この発想の優先順位がまったく逆なのです、だから報酬額を巡って同僚間に軋轢が生まれ孤立して上手くいかなくなり、その結果報酬が下がり、最後には家族を守ることができなくなるのです、これで家族を本当に大切だと言えるのでしょうか?
「優先順位が違う」、この報酬問題だけではなく今やるべき事項や大事にすべき人、すべてにおいて同様のことが言えます、自身にとって優先すべき事項(人)ができたら、一度それを最も優先順位を低くして考えてみては如何でしょう?
私はこういった際には更に強烈な思考をします、それは「大切なものを失ってしまった」と仮定して思考するのです、そうすると自分の優先すべき事項(人)が明確に見えてくるのです、私はこれを「負のロジカルシンキング」(マイナス思考)と称しており、あらゆるカテゴリにおいて優先すべき事項(人)を見極めています。
会社が倒産してしまった、事業が大赤字で大失敗に終わった、大切な人と離別してしまった、という仮定結果から逆追いで現在までを思考するのです、ここまで思考すれば見えなかった優先順位の本質が理解できるようになるかもしれません、そして本当の意味で今大切にすべき事項(人)の優先順位の正解が明確に得られると思います。
お金に拘る人は収入が増えません、人脈に拘る人は有益な人材を得られません、成果に拘る人は商談でクロージングできません、守ろうと思えば守れません、すべてが今優先すべき事項(人)が違うからに他なりません、成したいことが有るなら意識だけでは成せません、成すには「今この瞬間に最も大事なことは何か?」を思考して具体的な行動を繰り出さなくては結果的に成すことは叶わないのです。