2023年10月12日 00:00
ジェットコースターにお化け屋敷と人は何故恐怖感を欲しがるのでしょうか、そして何故一度大泣きするほどの恐怖感を味わったのに何度も同じことを欲するのでしょうか?
怖いと解っていながら好んで行う動物は人間以外には自然界に存在しません、人間はついこの間まで常に危険と隣り合わせでした、夜になれば肉食動物や有毒生物に襲われる危険があります。
こういう危険な状況が及ぶときは不快ホルモンであるノルアドレナリンが一度に大量に放出され危険を感じれば瞬間的に動ける状況を作り出しています、それが文明の発達により自然界からの危険そのものが皆無となりノルアドレナリンが一度に大量放出する状況そのものが少なくなったのです。
ノルアドレナリンが大量に放出するとセロトニンが放出され中和されます、その後は一時的に快楽ホルモンであるドーパミンが放出され気持ち良くなるのです。
ストレス生活や悩み多い生活を長期間していると常に少量のノルアドレナリンが継続して出ている状況となります、これでは落ち着かせるホルモンであるセロトニンや快楽ホルモンであるドーパミンが出る機会がありません、そこで更に気持ちが落ち込んでいきます。
そんな時に誘われるがままに遊園地に行き先述の恐怖を味わった瞬間にノルアドレナリン~セロトニン~ドーパミンと順に放出され、しばらく味わったことのない幸福感に包まれるのです。
この瞬間に「es」が自我を目覚めさせます、そして何度も何度も怖い思いをしたくなってしまうのです、涙を流す・泣く・叫ぶなどは非日常的な行為です、これが快楽を感じるようになってしまうのです。
ビジネスの現場は男女に関わらず仕事を通して常にリスクと向き合うことが多く対人的なストレスも高くなります、したがってノルアドレナリンが継続的に放出されています、この状況ではセロトニンも定量は放出されるもののドーパミンが放出される程ではありません。
逆にリスクを感じず日頃ストレスもなくよく眠れるという人はリスクやストレスに対する感覚麻痺を起している可能性が高いと言えます、俗に言う「茹で蛙症候群」で心理学的には「正常性の偏見」という心理状況でありノルアドレナリンが一切出ない状況が長く続いているのかもしれません。
尚ノルアドレナリンは不快ホルモンなのですが、恋愛解消や離婚の原因の多くが相手に対してノルアドレナリンが出なくなることで起こるとされており、相手を強く思う気持ちに不快ホルモンが不可欠だという興味深い報告があります。
つまり「好きも嫌いも好きなうち」であり特別な感情が起きなくなった場合には「どうでもよい人」になってしまうということでしょう、人間には正常な精神状態を保とうと思えば適度なリスクや不安が必要なようです。
また嫌なことをずっと避けていると同様にセロトニンが出るタイミングを失います、そこで「怒られたい」とか「叩かれたい」などという妙な欲求が起きてくる可能性があります、それもまた「es」の成す戯れなのかもしれません。