2023年2月 2日 00:00
「よくわきまえたる道には必ず口重く、問わぬ限りは言わぬこそいみじけれ」
鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて名を馳せた歌人である吉田兼好のこの一言は、人間関係構築上において大変参考になります。
700年の年月を感じさせずに今も尚新鮮に心に沁み入る金言として、私は常に頭において如何なる時も言動に注意しています。
本当にその道を極めている人は自身の生業における専門分野についてあれこれとは話さないものです、それは相手に不要な警戒心と嫌悪感を与えてしまうからです。
むしろ良く知った専門分野については冗談で誤魔化すなり、あえて知らないふりをすることで価値が出るというものです。
その道を極めれば極めるほどに、その立場を得れば得るほどに口は重く閉ざすことが肝要です。
問わぬのに自身の栄光をペラペラとしゃべる人に信頼と尊敬の念を抱けるかと問われれば、多くの人の答えはたった一つでしょう。