2021年12月16日 00:00
「いにしえの道を聞きても唱えても、我が行いせずば甲斐なし」
日新斎(じっしんさい)の号で知られる島津忠良の、「日新公いろは歌」より学びの姿勢を示したこの一言。
忠良は幼少のころ「朱子新註四書」を教えられ、また禅を修め神道の奥儀を究め、儒・神・仏の三教を融合して新たに学問を開きました、これを日学と称されます。
戦国の世に在りながら、学びに学び抜いた智将の根拠ある一言は実に深いものがあります。
多くの優れた教訓や学びを聞いても、また唱えたとしても、自分自身が経験してみなければ何も身に付きません。
孔子も「一つを学んだら機会を得て試してみる」と学びの姿勢を示しています。
知識を得ても体得したことにはなりません、知識は経験によって知恵と代わり自身のものと成り得るのです。
失敗も一つの学びです、どんな事も経験を積めば何れは徳となります。
失敗など恐るに足りません、人生で恐れるべきことは辛いことや嫌なことから逃げ出す自身の弱さに失望することです。