2021年10月31日 00:00
地球上に「生命体」が発祥したのが37億年前とされています、そして最後に進化した「真核生物」は5億年前とされています。
「真核生物」の進化は、約2億年前に雪崩的に今も現存する多くの植物や動物の祖先を一瞬にして生みました、この期間はわずか2000万年程度だと調査研究によって解っています。
生命発祥からの時間に比べて、ほんの僅かな時期に誕生した多くの種は今もなお進化しながらその殆どが保存されています。
いったいこの僅かな期間に地球に何が起こったのでしょうか?
例えば動物で言えば、昆虫・魚類・両生類・爬虫類・哺乳類などほんの一瞬で共通祖先が生まれ枝分かれしてそれぞれが進化してきたのです。
そして、それぞれが多くの亜種をこれまでに発祥させながらほぼ全てが現存しています。
人類はそういう意味では最後に誕生した哺乳類の亜種ということになります。
また植物・動物・菌類の祖先は一つです、現在その一つの祖先を巡って多くの研究者が真実を追求しているのです。
「真核生物」から葉緑素を体内に取り込んで、二酸化炭素から炭素成分を取り込むことで成長させようと進化したのが植物です。
動物はもっと積極的で、それまでの「真正細菌」の天敵であった細胞を破壊してしまう毒素である酸素を逆にエネルギー代謝の媒体として活用してしまうという脅威の機能を獲得しました。
面白いことにこうして一つの祖先から分かれた植物と動物は、互いに互いのエネルギー元を補填し合うという陰陽の関係になっているということです。
つまり植物は二酸化炭素を取り込んで酸素を吐き出し、動物は酸素を取り込んで二酸化炭素を吐き出しているのです。
更には成長する為の栄養素も同様に陰陽の関係になっているのです、動物は植物を摂取し動物に必要な栄養素を吸収し不要な栄養素は排泄します、ところが動物が不要として排泄された栄養素は植物にとっては重要な栄養素なのです。
つまり、植物は動物に食べられる事によって次の世代の栄養素を動物によって作らせているのです。
このように、動物と植物は発祥の時から1つの生命体から生まれ、2つで一つの陰陽の関係を保ちながら進化を遂げてきた驚異の共生という関係にある生命体同士だったのです。
菌類は植物と動物に分かれた際に同時に発祥しており、枝分かれした動物から進化してきたことが近年になって解り広義では「動物界」に組み込まれました。
動物と菌類は実は兄弟だったのです、抗生物質や抗ガン剤などがカビやキノコから作られているという事実は細胞の進化の過程に何か秘密が有るように思えます。
そして薬は殆ど植物由来の成分です、漢方薬は自然のままに使い西洋薬剤は成分を分析して人工的に合成されて自然界に存在している成分を作り出しているだけです。
また、自然に触れたり多くの花や樹木を身の回りに置くことで癒されるのは至極当然のことなのかもしれません。
植物と動物との共存に関しては、海藻と魚類・花と昆虫・果物と鳥類やげっ歯哺乳類との関係などに多々見ることができます。
これらの関係性が複雑に進化しながら、今日の「共生」スタイルが確立されてきたのではないかと思うのです。
では、それによって誰が最も利益を受けているのでしょうか?
これが、この「支配者」シリーズを書き残したいと思ったきっかけであり最終目的なのです。