2026年6月26日 09:00
代表の本丸ロッジの庭の中心の一角を担っています。
樹高は1〜2mほどに成長する落葉つる性低木ですが、周囲の樹木に寄りかかると3〜5m以上に達することもあり、しなやかな枝をアーチ状に伸ばして成長します。
地中に深く根を張る極めて強健な性質を持っており、そのタフな生命力から、華やかな園芸バラを支える台木(だいぎ)として世界中で無くてはならない存在となっています。
一本の太い幹を立てるのではなく、株元からシュートと呼ばれる勢いのある若枝を次々と発生させて群生し、枝には下向きに湾曲した鋭いトゲを散生させます。
このトゲは外敵から身を守るだけでなく、他の植物などに引っ掛けて自らの体を支える役割も果たしています。
葉は5〜9枚の小さな葉が羽のように並ぶ奇数羽状複葉ですが、葉の付け根にある托葉(たくよう)に櫛の歯のような細かな切れ込みがあるのが本種を特定する際の大切な目印です。
花は枝の先に白い5弁花を房状にこぼれるほど咲かせ、辺り一面にバラ特有の清々しく甘い芳香を漂わせます。
種小名のムルティフローラが「多くの花」を意味する通り、満開の時期には圧倒的な花のボリュームで見る人を惹きつけます。
秋には直径5〜8mmほどの小さな実がツヤのある赤色に熟し、冬枯れの景色に彩りを添えながらお腹を空かせた野鳥たちの貴重な食料となります。
また、未熟な実を乾燥させたものは営実(えいじつ)と呼ばれる生薬になり、古くから人々の健康を支える薬用としても大切に利用されてきました。
山野に自生するトゲのある低木のイバラであることが名前の由来で、古くから日本の風景に溶け込んできた非常に馴染み深い植物です。
可憐な花と香りで心を癒やし、その強靭な根でバラの美しさを底辺から支える魅力あふれる植物です。
学名:Rosa multiflora
分類:バラ科バラ属
開花時期:5〜6月