2025年7月12日 09:00
代表のオフィスの庭のサツキとツツジの中に枝ぶりや葉の形が違う個性的な植物が。
春のジンチョウゲ(沈丁花)、秋のキンモクセイ(金木犀)と並び、日本を代表する三大香木の一つの常緑低木です。
美しい花と芳香、多様な用途で知られ、葉は光沢のある濃い緑色、革質で、対生又は3枚が輪生してつきます。
クチナシは「一日花」で夕方に開花し、夜は純白ですが、翌日の朝にはクリーム色に変化し、昼過ぎにはしぼんで茶色くなる刹那的な花です。
果実にはクロシンという水溶性の天然色素が含まれており、古くから食品の着色料として使われ、栗きんとんやたくあん、和菓子、ゼリーなどに自然な黄色を付けるために利用されます。
食品だけでなく、布や工芸品を黄色く染める染料としても古くから使われてきました。
果実は山梔子(サンシシ)と呼ばれ、漢方薬として消炎、止血、利尿などの薬効があるとされています。
昔からいろいろな場面で重宝されてきた植物ですね。
クチナシは漢字で「梔子」と書き、秋に熟す果実の特徴に由来しています。
※漢字単独で出てきたら読めないし、書けません。
クチナシの果実は橙黄色に熟しますが、熟しても果皮が裂開しない(実の口が開かない)ことが特徴で、この口が開かない「口無し」という状態から、「クチナシ」という名前がついたようです。
植物学的にもクチナシの果実の先端に萼(がく)が残ることから「実の口が閉じている」と解釈され、名前の由来を裏付けています。
学名:Gardenia jasminoides
分類:アカネ科クチナシ属
開花時期:6~7月