2025年7月 6日 09:00
庭や道端、畑、代表のオフィスの庭などあらゆる場所で自生する非常に身近な雑草で、気にしていないと見過ごしてしまいますが、実は面白い植物です。
葉がハート形の小葉が3枚集まって1枚の葉を構成する複葉であることが最大の特徴です。
この形はクローバーによく似ていますが、クロバーの葉は丸型です。
葉は夜になると閉じ昼になると開くという就眠運動をします。
名前の由来にもなっている「片喰」は葉の一部が食べられたように欠けているという意味で、虫に食べられやすいことや就眠運動で葉が片方だけ閉じる様子から来ているという説があります。
葉にはシュウ酸が含まれており酸っぱく、生で大量に食べると中毒の可能性があるため注意が必要ですが、昔から解熱や利尿の目的で利用されていました。
花も晴れた日に開き、曇りや雨の日、夜間は閉じます。
花が咲いた後は細長い角のような形をしたサヤ状の果実(さく果)ができ、熟すと種子が弾け飛ぶようにして飛び散るという性質があるので、触るとパチンと音を立てて種子が勢いよく飛んでいきます。
地面を這うように広がる茎(匍匐茎)を伸ばしそこから根を出してどんどん増えていくので、弾ける種子と合わせて驚異的な繁殖力があり、根絶するのが非常に難しい雑草の一つとしても知られています。
葉の形が特徴的で美しいため古くから多くの家紋のモチーフとして使われてきました。
「片喰紋(かたばみもん)」は日本の十大紋の一つに数えられるほど有名な紋で、その強い繁殖力から家系が繁栄するという縁起の良い意味合いが込められています。
学名:Oxalis corniculata L.
分類:カタバミ科カタバミ属
開花時期:春から秋