伊東久雄

ブランディングは既に個人レベルに降りてきている。

ブランディングで重要なポイントは、

先ず自分の価値を正確に知ることにある。

何時の時代も価値の無いものにお金を払う人はいない。

自分の価値を正確に知って、

その価値を証明できる根拠を作ることが必須事項。

それだけでブランディングが自然に完成する。

自身のブランディングすらできない人が、

堂々とブランディング支援を打ち出せる時代。

信用できるのは自身によるセルフブランディングだけだ。

古屋の建つ土地に新しい家を建てるにはどうするか。

先ずは古家を壊さなくてはならない。

愛着があって壊すことに躊躇う人もいる。

増改築ではどうかと折衷案を考える人もいる。

こういうときに後悔しない方法は潔く壊すことだ。

新しきを生むには古いものは障害になるだけだ。

新しく開く未来にもったいない思考は最悪手となる。

極めて希少な能力を持っているが、

自分も周囲もそれに気付くことなく、

極ありふれた平凡な一生で終わってしまう人。

対して優れた能力は何も持っていないが、

自分も周囲も持っていると勘違いして、

何の結果も残せずに苦労の一生で終ってしまう人。

両者のうちどちらが不幸な人なのだろうか？

正解はどちらも幸福な人だ。

自分が望んだように愉しく生きられたのだから。

真に不幸な人とは能力も有益な人脈も無いと解っていながら、

それを認めることができずに孤軍奮闘する人だ。

プロ野球の監督の采配や選手の起用方法に、

リーダーとしての器を見て学ぶ。

交代のタイミングにその後のフォロー。

新人の育て方と起用タイミング。

チーム力とは選手の実力だけではなく、

監督の器によるところが実に大きいと思う。

プロの演奏家をいくら集めても、

優秀な指揮者がいなければプロの演奏にならない。

リーダーとは隠れたところで力を発揮する存在である。

そして組織はリーダーの器以上に大きくならない。

負けず嫌いは良く出れば好感が持てる。

ただ４０歳を過ぎたら謙虚に振る舞うのがよろしい。

いい歳になっても若い者と張り合って、

パフォーマンスに明け暮れ他者の真似事を繰り返す。

そんなに無理して頑張って何が得られるのだろうか。

他者と比べては勝ち負けを意識している時点で、

既に敗者の世界の住人であることを知ることだ。

他者比較意識はコンプレックスの表れに他ならない。