精度は別にして誰しも「ビジネス嗅覚」を持っている。
このビジネス嗅覚という代物は、
大きなお金を得た経験値で精度が高くなる傾向がある。
同じものを見て手を出す人と出さない人とに分かれる。
一度も成功したことがない人は、
一見すると儲かりそうなものに飛びつく傾向がある。
成功者はみんなが見向きもしないものを、
水面下で確実にいつの間にか手に入れている。
絶対に成功しないというものに飛びつく人もいる。
案の定、幾ら時間をかけようが、
どんなマーケティングを繰り出そうが上手くはいかない。
ここで何故勘違いを起こす人がいるのかが問題である。
おそらく儲かるビジネスを勘違いしている人が作り、
同じように勘違いしている人が手を出し推進するからだ。
つまりはビジネス嗅覚が劣る者同士ということだ。
自身のビジネス嗅覚が正常か否かを検査する方法がある。
成功している人が常に思考しているポイントと、
自分のビジネス思考を比較すれば簡単に解る。
ビジネス嗅覚が劣っていては、
どんなに頑張っても利益にならないのは至極当然のこと。
また成功する人は成功しない人からもヒントを得ている。
成功したことがない人が興味も感心も持たないもの、
ずばりそれが儲かるビジネスであり商材だということだ。
そして、これも鋭い「ビジネス嗅覚」の一つでもある。
儲かるビジネスは複雑に見えて極めてシンプルである。
お金と物の流れが一方通行で迂回は皆無である。
契約も極めてシンプルで詳細はすべて協議事項としている。
逆にシンプルな取引を複雑化させている事業は儲からない。
賢者は複雑なものを極めてシンプルに説明し、
遇者はシンプルなものをあえて複雑に説明するのと同様に、
ビジネスは複雑化させたら絶対に儲からない。
「物を買ったら、その対価を支払う」、
このシンプルな方法に勝る商取引はこの世には無い。
自信の無い商材やサービスほど、
ビジネススキーム自体を複雑化させ誤魔化す隙間を作る。
解りやすいシンプルなビジネススキーム、
そういうビジネスは例え大きく儲からなくも損することはない。
事が起きた後に「自分もそう思っていました」と言う人。
新商品に「自分も同じことを考えていました」と言う人。
予測の結果に「自分も同じように分析していました」と言う人。
事後の説明や評価を「詭弁(きべん)」と言う。
事が起きた後なら誰もが立派な理由付けができる。
覚悟の在る人は全てを事前に予告して結果を出す。
更に成功者は予告以上の結果を出し更に次の予告も出す。
事が起きた後の説明や解釈は言い訳がましいだけだ。
言うなら事が起きる前に明確に宣言することだ。
正しかったのかどうかは結果を観れば解ることだから。
何を生業として暮らしているのか、
世の中にはまったく解らない人が事実として存在している。
他者にどう思われようが、
経済ベースをきちんと創出できている人は本当に強い。
表向きは常に資金不足のように見せていても、
気が付けば必要な時期に資金をちゃんと用意できている。
これは大きな実績であり、まぎれもない事実である。
そして揺ぎない確固たる経済ベースを持つ根拠である。
経済ベースとは収益源と調達ルーツを意味する。
収益が一時的に滞っても生活と事業が回っている。
これほどの成功の根拠は何処を探しても無い。
真の成功者は経済ベースを他者に明かすことはしない。
更にいざという時には資金を回す余裕が有るから強い。
そのうえで自身の好きな道楽事をやっている。
余裕が余裕を生んで更に上手くいく。
生活がしっかり保証されたうえでの経済ベースの存在。
もし築けていれば人生成功者と言っても過言ではない。
普段は道楽を愉しんでいるかのように見せ、
周囲にボケた振りも余裕でできるというものだ。
優先すべき事項が複数在る場合はどうする?
器用な人は同時並行で進めていく。
ただ集中する必要がある事項は論外だ。
こんな時は最優先事項をあえてステイして、
事業に無関係な厄介事から先に片付ける。
こんな逆転の発想が実に功を表することが多い。
つまり、何の憂いもない環境構築を先に行うのだ。
そのうえで最優先事項を短期間に一点集中する。
これが最優先事項を最も早く終わらせる方法だ。
脳がいろいろな事項で埋め尽くされていては、
どんな熟練者でも重要案件に集中することはできない。
「急がば回れ」、本当にその通りなのである。