2024年7月10日 06:00
戦いにおける攻めの方法にも陰陽2通りあります、孫氏兵法に「火で攻めるは愚者、水で攻めるは賢者」とあります、「火で攻める」とは火を使って攻めることではありません、これは陽の攻めを意味しており直接的に武器を使って攻めることを示しています、「水で攻める」とは水攻めや水を絶つことではありません、これは陰の攻めを意味しており精神的に相手を追い詰め降伏させることを示しています。
つまり、「火攻め」は陽の肉体を陽の武器を使って攻め「水攻め」は陰の精神を陰の見えない思考や心を使って攻めることです、豊臣秀吉は水攻めを多用しました、調略(内通者を使った謀り事)や敵城の真正面の山に城を作って(有名な一夜城)プレッシャーをかけるなど相手を精神的に追い詰めては確実に勝利をものにしました。
戦での水攻めは数年間という長期間に渡ります、長引く戦に織田信長が痺れを切らして自ら火攻めに転じて勝ち戦を負け戦にしてしまった歴史もあります、私は過去の事例から勘案すると自らの手を汚すことなく勝利を確実にしたいのなら絶対に水攻めが有効だと思います、それも数年かけてじっくりと策を確実に実行していくのが効果があります。
その場の感情で火攻めを行ったところでこちらにも被害が出るだけではなく一時的な勝ちはあっても長期で見ればまた相手も復活してきます、意外や効果が有るようで無いのが火攻めです、その点において水攻めは相手が気付かないうちに内堀を埋め退路を断ち周囲を包囲し確実に相手の戦力と戦意を奪うことができます。
もしも、誰かから「水攻め」を仕掛けられていると感じたら相手の怒りは相当なものだと思うことです、ただし気付いたときには時既に遅しとなっていることだと思います。