2024年6月21日 06:00
3年ほど前から隠居準備を粛々と進めています、まず最初に行ったのは隠居後のボケ防止の妙薬として続けていく道楽ビジネスに必要な法人を一つにまとめる意味で新たにホールディングカンパニーを設立し個人で所有している法人株式の全てを移管しました。
これを行っておくと私に不慮の事態が起きてもこれらの法人が他者の手に渡たることなく安心して継続させることができます、その意味でノウハウやコンテンツなど無形資産を抱えている法人を守ることができます。
逆に整理したほうが気持ち的に楽になる法人は債権債務を全て綺麗に清算して解散登記したり然るべく人に譲渡しました、その数は都合6社にのぼります、更に今後2社ほどタイミングを見ながら整理していきたいと思います、隠居後に憂いを感じて過ごしたくありませんから解散して残余財産を株主に分配し綺麗に清算したいと思います。
その意味では解散対象となる法人の債権債務の整理も粛々と進めています、譲渡できる事業は譲渡して残余財産を増やし不良化した資産は特損処理して会計諸表を綺麗にしています、こういった面倒な事を手抜くと思いもよらないときに大きな問題となって表面化してしまいます、その意味でも法的に設立前の状況に戻す解散登記は最も憂いを残さない清算の仕方だと思います。
ここで解散と任意整理は180度異なる法人の整理の仕方だということを理解してほしいと思います、解散は自ら進んで債権債務を整理して解散登記によって残余財産を株主に分配し法人格を返上する方法であり、任意整理は経営が困難になり債務を履行できない状況下で債務免除を目的に民事再生法を使って法人格を返上する方法です、したがって債権者に大きな迷惑をかけますので相応の社会的罰則が重くのしかかってきます。
法人経営者の高齢化が進み後継者がいない会社の譲渡案件が急増しています、私はこういった会社は無理して後継者を探すよりもお金と時間をかけて潔く解散したほうが良いと思います、破産や任意整理ではないので社会的責任も追及されることはありません、そして後継者に負の資産による負担をかけてしまう心労もなくのんびりと老後を過ごせるようになるのです。
解散登記そのものは決して難しいことではありません、難しいのは債権債務の整理と資産の整理です、ここには多くのノウハウがあります、やり方を間違えると老後資金を残すことができないどころか負の遺産を抱えることになります、その意味でこの一連の法人整理で大きなノウハウを幾つも得ました、これもまた隠居後に一つの経済基盤となる金種になるかもしれません。
最後に一つの統計を記しておきますと最新のここ1年間での新設法人数は約3万9000社と急減しています、対して解散法人数は約2万社と逆に急増していることが解りました、更に破産・任意整理・強制取り消しの法人数は4000社です、いずれは新設法人数を消滅法人数が上回ってくるでしょう。
ちなみに強制取り消しを受ける法人とは12年間決算申告を行っていない法人であり代表者に厳しい各種の罰則規定が設けられています、長期間納税を怠っていたのですから当然ということです、決算申告と納税を行わずに法人名で営利活動を続けていた報いは当の本人が考えている規模をはるかに上回る極めて重いものとなります。