2024年4月26日 00:00
国連開発計画が先月発表した最新の「豊かさランキング」(HDI値による)で日本は24位と順位を下げ先進諸国で最低の順位となりました、ちなみに1位から3位はスイス、ノルウェー、アイスランドでアジアで最高位は香港の4位です。
この豊かさを測るHDI値とは健康・知識・生活水準の3つの指標を数値化して最終的に人間開発指数(HDI)を割り出しています、健康は平均余命を基に計算され、知識は予測就学年数などを基に計算され、生活水準は国民総所得を基に計算されています。
ここで推察できるのは日本の数値が上がらない理由は生活水準の基となっている所得の低さだけです、国民一人当たりのGDPが日本は現在32位なのですから当然といえば当然の結果です。
ただ所得が低いから困窮しているのかというと物価自体が先進国では最低ラインであり平均所得だけで豊かさを測れないとは思いますが、現在の指標の計算方式があくまでも米ドル換算での数値なのですから致し方ない結果となっています。
また日本国内での豊かさアンケートの結果は実情をより正確に反映しています、最新の結果では「ゆとりがなく希望が持てない」という人が始めて60%を超えました、2008年のリーマンショック以来の調査で最低の結果となりました、別の調査では20代の70%の人が「未来に希望が持てない」という結果もあります。
各種の数字だけを拾えば30年前までの経済大国だった日本は今や発展途上国並みの生活水準に落ちてしまっています、そして貧富の格差は広がるばかりです、生活に困窮している人が増える一方で個人の金融資産総額が過去最高値を記録しました、日本は豊かなのか貧しいのか解らなくなる結果が両極端に出ています。
どのような状況であれ希望だけは捨てるべきではありません、戦後まもなく生まれた私の子供の頃は日本総極貧時代でした、でも国民の全員が未来に希望を持っていました、その10年後の日本は世界を震撼させたほどの復興の速さと経済力の復活を遂げたのです。
「ゆとりがない」と言いながらも自助努力せずじっと我慢だけしているうちは生活向上は遠のくばかりです、そして未来志向で新たなことに挑戦し続けている人との経済格差は広がる一方となるのは至極当然の結果だと思います。