2024年2月 2日 00:00
突然ですが「無借金」とは「借入金がゼロ」という意味ではありません、借り入れなどの返済債務の総額に対して現預貯金と貸付債権の総額が上回っている状態を指していいます。
つまり債権債務を相殺することにより何時でも債務を清算することで「無借金」状況となるからです、また特に借り入れや保証人などの金銭の支払い債務が一切無い場合を「完全無借金」といいます、この「完全無借金」状況を成し得たいと思うのは事業を興している経営者でなくてもローンを抱えている人など誰しも考えることだと思います。
この「完全無借金」状況ですが私は経営者になってから起業当初の約2年間の他にバブル経済期に6年間という長期安定期間を経験しています、更にその後に上場企業傘下に入っていた2年間と経営者になってから都合3回の「完全無借金」状態を経験しています、常に大規模な事業投資や開発投資を繰り返し法人だけではなく個人でも融資の保証人などで大きな債務を抱えるのが事業を興す経営者人生として当たり前のようになっていました。
事業資金により大きな債務を抱えるということはそれだけ大きな事業を興しているということの裏返しでもあります、一人でできる範囲の小さな事しかやらずに無借金だと豪語しても事業家として誇るに足りません、ある意味では投資額(借入金による)の大きさはその人の信用力を測る指標でもありますが同時に投資回収や借入金を完済できるかどうかも重要な指標でもあります。
そんな私の過去にはこんな事実があります、上場企業の傘下に入り一旦は法人個人共に「完全無借金」となるも2年後に傘下から離れる際にバイアウトの為の譲受資金全てを調達できず、代わりに相応の債務を引き受けることを条件として傘下からの自立再興を果たしました。
つまり上場企業傘下から離脱した再興時には法人個人合わせて億を越える莫大な債務を抱えての再出発だったわけです、その後は幾度かの天国と地獄を繰り返して今のような平穏な状況があります、ちなみに離脱後の4年間ほどは利子だけがどんどん増えて元金は一向に減らない状況が続き一時期は将来に大きな不安を抱えることもありました。
それでも一昨年の暮れにメイン法人がまず完全無借金状態となったと同時に個人も債務がゼロとなり現在では老後計画の経済基盤となる預金に加えて債権を多数保有できるまでになりました、更につい先日メイン法人の他に私の関係するグループ法人を統括して完全無借金状態となりました。
経営者というもの会社にお金が足りなければ個人の借り入れは当たり前のように発生します、なのでそれなりの売り上げ規模の会社で経営者個人の債務がゼロというのは本当に稀なことです、再興後にも一旦債務がゼロになるという瞬間がありましたが達成間際にIT事業を復活させ事業投資で再び大きな債務を抱えてしまいました。
この完全無借金状況は14年前の再興時に10年以内には達成したいと頑張ってきました、若干予定が伸びましたが新型コロナ禍中にもかかわらず経営者人生で4度目の法人個人合わせての「完全無借金」を達成することができました。
2年間で43兆円という新型コロナによる政府の中小企業支援策が昨年打ち切られ、リーマンショック後のゾンビ企業数を超える中小企業のなんと24%というゾンビ企業続出のなかでの達成は本当に並大抵のことではありませんでした、でもこれで将来の憂いが完全に消滅しました。
今後は隠居を考え新事業を興すにしても無理の無い範囲で収め大きな事業投資を行うことはありません、後継者や身内に資産と私財を残しても負の財産を引き継がせることはありません、これで心置きなく隠居し悠々自適なセカンドライフという隠居生活を送ることができそうです。
※「ゾンビ企業」とは実質的には破綻状況であり、政府や金融機関の支援を一切受けられず個人借り入れなどによってなんとか存続しており、個人借り入れができなくなった時点で倒産が確定してしまう企業の俗称。