2023年12月14日 00:00
一般に言われる「ランニングハイ」、これはマラソン選手が厳しいレースをしているにもかかわらず途中で苦痛が突然無くなり快楽を感じるようになることを指します。
同じような状況がボクシングなどの格闘家にも見られます、相当ダメージを受けているにも関わらず痛みを感じず身体だけが勝手に反応してダウンしても起き上がってしまうのです。
これはスポーツの世界だけではありません、テレビドラマの「リーガルハイ」は公判で弱気になってしまった弁護士が突然弁論中にハイになってしまうシーンがクライマックスで視聴者を釘付けにしました。
雑誌や新聞記者も記事を書いている途中でハイに陥ることもあります、本来書きたくても人として書いてはいけないというような内容まで締め切りに追われて徹夜している時などに突然ハイに入ってしまい、まるで何かにとり付かれたかのように書けなかったことを書いてしまうのです。
私も若い頃に何日も徹夜してのシステム設計のときなどに突然ハイになったこともありますし、コンサルティングにおいてもクライアントの助成金申請期限直前の極限状態でハイに陥り1週間以上はかかる書類作成をたった一夜で作成してしまったことがあります。
この要因の一つがノルアドレナリンです、危機的状況で出る脳内ホルモンの一つで不快ホルモンと呼ばれています、このノルアドレナリンは一気に大量に出ると脳は不快感を感じ全身にアドレナリンが回り細胞を活性化させます。
身体が限界に達するとそれを解消しようとセロトニンを放出し、そして次に快楽ホルモンであるドーパミンや麻痺ホルモンであるエンドルフィンが放出されるのです、これが痛みや疲労を感じずにハイに入る原因と考えられています。
しかし脳内ホルモンだけでは上記の「ハイ」の状況を説明できない事実が多々あります、肉体的な快楽は確かにドーパミンやエンドルフィンによるものと思いますが特に精神的なところはドーパミンの影響だけでは説明できない現象が起こるのも事実です。
このドーパミン大量分泌状態の際に、過去の抑えられていた鬱積したエネルギーが「es」により無意識の記憶の中で一気に解放されてしまうのではないかと私は推測しています、こういう仮説を立ててみると理解しがたい数々の矛盾が説明できるのです。