2023年9月28日 00:00
昔からよくいる大風呂敷を広げる人、つまり誰でも解るような自分を大きく見せるための嘘をつく人がいます。
例えば実家が大金持ちでお金に苦労したことがないとか、芸能界に友人がたくさんいるとか、MBAなどの資格を持っているとか、とにかく根拠のない嘘を言いたい放題です。
ここまでではなくても調べもしない不確かな情報を無責任にも振りまく人も同様です、周囲の人は何も証拠もなく嘘と解っていてあえて大人の対応に努めます。
このような自分を大きく見せるための嘘をつく人、つまり虚言癖は一体どこからきているのでしょうか、それは既に心理学的にも検証されており実は「コンプレックス」なのです。
その人の口からよく出てくる言葉が「コンプレックス」の根源です、つまり先述の「実家がお金持ち」は経済コンプレックス、「芸能界」は有名知名コンプレックス、「MBA」は学歴や能力コンプレックスを持っているのです。
たまたまお酒の席で酔った勢いでつい口に出してしまったのでしょう、これが意外と周囲が本気にしてワイワイガヤガヤとなったわけです、この瞬間に「es」が自我を呼び起こしてしまったのです。
思いのほか信じられてその時は宙に浮くような気持ちになったのです、そしてこの気持ち良さが忘れられずに誰に対しても言うようになってしまうわけです。
でもこんな嘘はいつまでも続くわけがありません、証拠もその根拠も示すことができないのですから当たり前です。
人は嘘に気が付いても波風を立てたくないから大人の対応に努めます、でもそれも限界というものがあるのです。
SNSでの自撮りに始まり有る事無い事を無責任にも投稿しまくっている人も同様で、注目されたことが無い、成功したことが無いなど、特定のコンプレックスを持っている可能性が極めて高いです。
これらは存在感コンプレックスで括ることができます、自分の発信した情報が例え炎上でも他者に影響を与えたという喜びが忘れられないのです。
幼少から周囲の誰からも相手にされなかった人に多いという存在感コンプレックス、情報が自由に操られる時代になって「es」が抑え込んでいた自我を目覚めさせてしまったのでしょう。
加えて最も深刻なのは年齢・経験・実績・経歴・年収、どれをとっても自分の方が劣っているにも関わらず事実を認められないで誰に対しても上から目線で話す人が最近特に目立つようになりました。
このような人は現実に起きている自身の結果事実を直視できずに自分に都合よく事実を捻じ曲げて思考してしまうのです、不都合な事実は全てが世の中や他者のせいにして自身を正当化します。
この根底にある心理が本来は病的なのに他者にはなかなか気付かれにくいと言われている、「ナルシスト」(正確には、「ナルシシスト」という)という精神的抑圧です。
これに関しては日本では個性の一つとして捉えられていますが、諸外国においては病理学的要素が極めて高いという認識のためここで詳しく説明することは止めておきましょう。
一つだけ言えることは、冒頭からの「虚言癖」、「コンプレックス」、「ナルシスト」は極めて関連性のある精神的抑圧要因に基づいているということです。
自分の思考の中だけに通用するナルシシズムが作り出すバーチャルヒーロー、その結果の行動は考えるまでもなく極めて狭い視野での思考と常に独善的な言動、そして誰に対しても他者を認めず事実を受け入れるという姿勢は微塵も見せません。
その代表例がどんな人に対しても尊敬の念が無い(謙虚な振る舞いができない)、言い訳ばかりでミスを認めない(謝らない)、そして何事にも感謝しない(お礼を言わない)という特徴的な行動や姿勢に出るのです。
自分が世界の中心にヒーローとして君臨しているのですから、誰の何をもってしても全てが捻じ曲げられて思考されてしまうために専門医でも修復は極めて困難と言われています。
これではビジネスや人生で成功するはずはありません、そしていつまでも極狭い範囲の家族だけが頼りでビジネスでは孤独を味わいながらも一人相撲をとって生きていくのです。