2023年9月 7日 00:00
父性愛や母性愛は人間であれば普通は誰しも持っている本能です、ところがこれも「es」が自我に呼びかけ極まってくると正常性から逸脱して特異な行動を起こすことがあります。
例えば芸能界や相撲界で言うスポンサーや谷町の存在、通常は大物になる為に必要な資金的支援を行う人を言います。
こういう人たちの中に支援先の人の名が売れてくると、「自分が育てた」と活動に関して口を挟んできたり、自社の広告塔になってほしいなどとルール無用の要求をしてくることがあります。
最初は本当に心から応援したいという素直な気持ちであったのが、人気が出てくると突然人が変わったかのように「育ての親」を名乗り出るようになるのです。
その要求が満たされないと今までの事は無かったかのように資金援助を切ってしまいます、酷い場合は「返金」を法的に要求してくる場合もあります。
本来人を育てるという父性愛や母性愛は無償の投資です、それによってその人が成長することで自身の満足度が満たされれば良いはずなのです、でも何かをきっかけにしてこの純粋な気持ちが「es」により自我が目覚め独占欲が表面化するように変わってしまうのです。
この多くのきっかけは、「自分だけのもの」という意識が人気が出てくると「みんなのもの」に変わるからです。
自分が「オンリーワン」から「ワンオブゼン」への移行、それまで支援していた人が人気が出ればファンも急増します、「今まで何時でも会えて自分を優先してくれた、それがファンを優先し自分は虐げられている」、という思いがどうしても許せなくなるのです。
その「自分は優先されている」ことが維持できないことによる虚しさ・寂しさ・葛藤、それがこのような人が豹変するきっかけなのかもしれません。
そして、それは決して対人的な事に留まりません、例えば企業の株主、事業パートナーなどにも同様のシチュエーションが発生することがあります。
更には経済的援助だけではなく労働支援や単純に応援するという気持ちなどにもみられます、気に入っている人や物は「自分だけのもの」、この思い入れと思い込みが満たされなくなるとどうも「es」が一人歩きを始めるようです。