2023年8月 3日 00:00
「人間万時塞翁が馬」(じんかんばんじさいおうがうま)
中国の古書「淮南子(えなんじ)」に載せられている教えです、25歳で独立し28歳で法人化した私は、経営指南役として当時70歳近い大手接着剤会社の社長だった人を専務取締役として登用し3年間経営手法をみっちり学びました。
その当時の専務がこの言葉を使っては、「今この瞬間に一喜一憂するな」と事あるごとに私を冷静にさせてくれました。
この「人間万時塞翁が馬」の意味ですが、まず「人間」は「じんかん」と読み人のことではなく「世間」を意味しています。
そしてこの言葉の由来の話を要約すると、大切な村の馬が逃げ出してしまった、それを見た老人が「これが不幸とは限らない」と言いました、その通り逃げた馬が多数の馬を連れて戻って来ました。
それを見た老人は「これが幸福とは限らない」と言いました、その通り馬に乗った老人の息子が落馬して大怪我を負いました。
それを見た老人は「これが不幸とは限らない」と言いました、その後、隣国との紛争が起り多くの若者が戦死する中、老人の息子は怪我のため戦争に加わらず無事でした。
成功する人は今この瞬間の出来事に一喜一憂しません、それが本当に幸福なのか不幸なのかは未来にはっきりするのであって今は解らないからです。
少なくても今この瞬間の小さな喜び事に湧いて、その後に起こる事への事前準備を怠ることがないようにしたいものです。