2023年8月17日 00:00
「es」(エス)とは、幼少期から現在までに抑圧されたエネルギーが蓄えられているとされる精神分析学上の概念です。
抑圧されたエネルギーが何かをきっかけに自我に働きかける、そして目覚めた自我は異常な程に肥大し手がつけられない状況になります、もしかしてこの状況に陥ったのではないかと思える人がこの数年で急増してきたように思えるのは私だけでしょうか。
例えば過去に大きな成功も無く悔しい思いを長年持ち続けてきた人が企業の役員になる、事業推進上のステークスホルダーになる、あるいは団体や組織のまとめ役やキーマンに抜擢されたとします。
そこで「es」は自我に働きかけ目覚めさせます、その途端に豹変し我が物顔で組織をコントロールしようとするのです。
限られた組織に留まっていればまだよいのですが、これが組織外の周囲に対しても横暴さを振りまくようになったら手がつけられません。
これらの事実は何も今に始まったことではなく過去からこのような人は多数見てきたので驚きはしませんが最近はこの傾向がどんどん若年化してきているのは意外な事実です、何故なら本来こういう傾向はある程度の年齢に達した人に多くみられたからです。
今まで「~さん」と呼ばれていた人が、「~社長」とか「~代表」などと呼ばれたり紹介されていくうちに「es」が自我を目覚めさせ、「オレ、もしかして成功者?」と大きな勘違いをさせるのではないでしょうか。
成功とは決して外見的なことや立場ではないのです、真の成功者はどのような状況下であろうがどのような立場であろうが実に謙虚です、必要が無ければオーラを消しでしゃばることもしません。
社会的地位や立場に敏感な人ほど自身がその地位や立場に就いたときに起こしやすい傾向があります、そんな人ほど過去に押さえつけられていたものが強く、「es」が思っている以上に大きく育ってしまっているのかもしれません。