2023年3月24日 00:00
10年ほど前から経済格差やデジタル格差などが顕著になり昨今は二極分化の時代がより鮮明になってきている感があります、事実日本の世帯資産や世帯収入もこの傾向が強まってきています、つまりお金持ちはどんどんお金持ちになっていくのです。
ちなみに日本では金融資産を含めた資産1億円以上を富裕層として捉える向きがあり、事実として保険や証券・銀行の顧客サービスでの「ウェルシークラス(富裕層)向けサービス」の目安ともなっています。
では日本には資産1億円以上の世帯はどのくらい存在しているのでしょうか、2020年の調査では約133万世帯となっています、ちなみに現在よりもはるかに景気が良かった2010年は81万世帯ですから、やはり二極分化が進んでいるという根拠がここにも見てとれます。
133万というと多いように思えますが日本の全世帯数は現在5,400万世帯ですから2.5%に満たないのです、また資産5億円を超える超富裕層の世帯数は約9万世帯で0.17%弱と極端に少なくなります、これは他の国に比べると日本には超富裕層が極めて少ないことが解ります。
ちなみにマスクラス(大衆層)と言われる資産3,000万円以下の世帯数は4,215万世帯で78%を占め、その上の資産3,000万円~5,000万円のアッパーマスクラス(上流大衆層)を含めると実に92%となります。
ただし上記はあくまでも申告されたデータでの集計です、日本人は控えめに出す傾向がありますので正確な数字は解りません、また隠し財産(タンス貯金など)は世界一だというデータもありますので正しく把握することは困難かと思います。
ここで資産というのは数字だけの問題であり、例えば相続などで得た売るに売れない自社株などの金融資産や使うに使えない山林や農地などの不動産資産も含まれます、したがって実際の裕福度とはまったく異なるということを理解しておく必要があります。
極端な話が処分できない資産だけは保有しているもののまともな生活もできずに苦しんでいる世帯が実際に多数存在していると思います、ちなみに農地は農地法によって勝手に売ることができません、また法律が変わり三世代までしか相続できません。
更に相続すれば使っていなくても固定資産税が毎年かかります、かといって農地だけを相続放棄することもできません、放棄するには全財産の放棄をしなくてはならないのです。
下手に資産が在って苦しむよりも、資産が無くてもしっかり収入を得て自由にお金を使い悠々自適に生活できているのが本当の意味でのウェルシークラス(富裕層)の人だと思うのですが如何でしょう。