2022年10月18日 00:00
「鳴かぬならそれもまたよしホトトギス」
これは松下政経塾においての松下幸之助の言葉で、塾生から「戦国三英傑とホトトギスの句の例えが有名ですが、先生はどのタイプですか?」と聞かれた時に上記の句を詠んだと言います。
戦国三英傑のホトトギスの句の例えとは。
鳴かぬなら殺してしまえホトトギス(信長)
鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス(秀吉)
鳴かぬなら無くまで待とうホトトギス(家康)
ですが、松下幸之助はそのどれでもなく「人は、そのままで良い」という考えを示したのです。
ちなみに、ホトトギスは家臣を表し今で言えば社員を指していることは言うまでもありません。
私はこの4つでも、あるいはオリジナルでも、どれが良いかという事は明言できません、何故ならこれもまたその人の個性だと思うからです。
ただ、成功する人は必ず自分なりの「ホトトギスの句」をすぐ詠めるはずです、この例えは自分流の「思考の基本哲学」だと思うからです。
これを持つか持たないかは、全ての行動の基本であり雲泥の差となります。
他者に翻弄される人はこの「思考の基本哲学」を持っていません、だからいつも他者にかき回されて中途半端に終わるのです。
ちなみに、私がM&A合戦を繰り広げていた四十代のときには、「鳴かぬなら取り変えてしまえホトトギス」でした、何とも血気盛んだったのか今では自身の事が怖く思えます。
還暦過ぎた今ではどうでしょう?
ちょっと考えてみたのですが、「鳴かぬなら自然に戻そうホトトギス」でしょうか。
優しいようですが相当に意味は深いと思います。
そして、きっと完全隠居後は「鳴かぬならここで暮そうホトトギス」になるのかもしれませんね。