2022年6月30日 00:00
「自ら人を遇するに礼なきを以って、人の己を謀るを恐る」
天涯孤独の人生を歩み、文武共に三国志中最強と謳われた武将「呂布」(りょふ、ろふ)が残した名言です。
「義を欠く振る舞いをして、それを咎められると反旗を翻す、このようにすれば何時相手が策略により反撃してくるのかと常にびくびくして暮らしていかなければならない」という意味です。
自分の策略が見破られ縁を切られたといって恩を忘れ義に反する行動を行う者は、警戒するあまりに自分の非礼や陥れを知る人から自分の悪事を隠そうと新たなる稚拙な行動を起こしてしまいます。
後ろめたい事が無いのであれば堂々としていれば何も起こらないのに、その警戒心からくる稚拙な行動がきっかけで逆に過去の愚行の数々が周囲の知ることとなります、哀れにも闇に隠れていた事実を自ら表面化させてしまう結果となるのです。
もしも、その相手が百戦錬磨の賢者だとしたらすぐには手を出さないでしょう。
賢者は天の時を何時までも待てます、相手が報復は無いと安心しきった頃を見計らい絶対的な方法と絶大な威力をもって致命的な報復をするに違いありません。
「災いは、忘れた頃にやってくる」(寺田寅彦)
だから、絶対にどんな時も恩を忘れず義だけは通さなくてはならないのです。
そうでなければ一生安堵な日々を送ることはできません、そして成功などは生涯に渡り有り得ません。