2025年11月29日 09:00
代表の本丸の数ヶ所ですくすくと育つ、いわゆるドングリの木です。
樹高10m〜20mほどに成長する高木で成長速度が速く、耐性暑さ、寒さ、日陰、大気汚染に強く非常に丈夫で、萌芽力(切ってもまた芽が出る力)も非常に強いため、庭木や生垣として高さを抑えて管理されます。
根は直根性で太く地中深くへ垂直に伸び細い根が少ないため、大木になってからの移植は難しい樹種です。
幹の色は黒灰色や暗い灰褐色で表面は比較的滑らかで少しざらつく程度で、枝がよく分かれ鬱蒼(うっそう)と茂り若枝は紫褐色を帯びることがあり無毛です。
葉は互生(ごせい)し長さ6〜11cm程度の細長い披針形(ひしんけい)をしていて革質で厚みがあり表面には光沢があります。
葉の縁には鋸歯(ギザギザ)がありますが、葉の上半分から3分の2程度にのみ見られ基部(付け根の方)には鋸歯はありません。
新芽の頃は鮮やかな赤紫色を帯びることがあり非常に美しいコントラストを見せます。
花は雌雄同株(しゆうどうしゅ)で、雄花は新しい枝の下部から5〜10cmの黄緑色のひも状の花穂(かすい)が垂れ下がります。
雌花は新しい枝の上部の葉の脇にひっそりと小さく直立してつくので目立ちません。
実は1.5〜2cm程度の卵形や楕円形をしていて、最大の特徴である殻斗(かくと:実の一部または全部を覆うお椀わん状のもの)に横縞の模様が入ります。
樹皮は黒っぽい色をしていますが、「シラカシ(白樫)」の名前は材(木材部分)が白く美しいことに由来し、対照的な名前の「アカガシ(赤樫)」は材が赤みを帯びていることに由来します。
枝葉が密に茂り刈り込みに強いため目隠しや防風林に最適で、関東地方では「カシグネ」と呼ばれ屋敷林として有名です。
非常に硬くて重厚なためカンナ台、金槌の柄、木刀、楽器(三味線の棹など)の材料として重宝されます。
学名:Quercusmyrsinifolia
分類:ブナ科コナラ属(アカガシ亜属)
開花時期:4〜5月