2025年8月 9日 09:00
常緑針葉樹の高木で地植えでは高さ20mほどにもなり幹は一本立ちし、潮風に強いので防風林としても植えられます。
葉は細長く幅広で平たい形をしていて光沢があり一年中緑を保ちます。
若い枝は比較的柔らかく刈り込みに強いため庭木や生垣としてよく利用されます。
雌雄異株で、雄株は5〜6月頃に葉の付け根に黄色っぽい雄花を咲かせ、雌株は花の後10月頃にユニークな形の実をつけます。
代表のオフィスの庭に植樹されていたのは雄株のようです。
花托(かたく)である茎の部分が赤く肥大して多肉質になり、その先端に白い粉を吹いたような緑色の種子がつきます。
花托は甘く食べることができますが、先端の緑色の部分は毒性があるため食べられません。
耐湿性や耐蟻性に優れているため建築材として重宝され、沖縄では首里城にも使われるなど主要な建材の一つでした。
漢字で「犬槙(イヌマキ)」と書きますが、動物の犬と直接的な関係はありません。
本来、「マキ(真木)」というと特定の樹種を指すのではなく、良材となる木や優れた木の総称で「真」は「すぐれた」という意味の接頭語です。
イヌマキは、スギやヒノキ、コウヤマキなどの優秀な「真木」と比べて劣るという意味で「犬(イヌ)」という接頭語がつけられました。
植物学においては本来の種よりも劣るあるいは似て非なるものを意味する接頭語として「イヌ」がよく使われます。
なお、コウヤマキ(高野槙)はコウヤマキ科でイヌマキとは科が異なる別の種類の木です。
学名:Podocarpus macrophyllus
分類:マキ科マキ属
開花時期:5~6月