オーディオ製品に付いているツマミやスイッチ類の多くは、裏側からナットで締め付けて取り付けされています。
なので、使っているうちにナットが緩んでグルグルと空回りしたりグラグラになることがあります。
酷い場合はナットが完全に外れてブラブラ状態になります。
これも簡単に自分で治せます、単純に蓋を開けてナットを締めつけるだけです。
締め付けるときは、ラジオペンチという先が細くなったペンチと薄い鉄板でできたレンチがあれば簡単にできます。
オーディオを楽しむなら、最低限のツール類は持っていた方が安心です。
というか、こういうことをやっているうちに自然にツール類は増えていきます。
小型の製品は、基盤などがびっしりと取り付けられていて隙間が無い製品もあります。
こういう場合は、基盤などを全て外す必要があるので簡単にはできません。
ただしものは考えようで、こういう場合も組み立てキットだと思えば楽しめるだけ得したと思えるでしょう?
私の場合だけかもしれませんが、メンテナンスデーを設けて修理するときは複数の製品を一気にやってしまいます。
これも一つのオーディオの愉しみ方だと思うのです。
ガリとは、ボリュームの可変抵抗やスイッチ類の接触面の経年劣化による酸化(錆)で接触不良を起こしている時に出る「ガリガリ」というノイズです。
使う環境にもよりますが、熱や湿気が多い環境では買ってから1年以内で出る事もあります。
ボリュームやトーンコントロールのつまみを回した際に出ると本当に嫌な気持ちになりますよね。
酷くなると小音量時に音が途切れるギャングエラーを起こしますから、壊れたと思って修理に出す人もいるでしょう。
でも、これも修理に出さなくても自分で治せますので張り切って治しましょう!
最も簡単な方法は、ちょっと荒業なのですがガリが出ているのがボリュームなどの可変抵抗であれば、かなりスピーディにグルグル左右に回します、だいたい10回くらいでガリが出なくなると思います。
また、スイッチ類ならカチカチとオンオフを繰り返したり、左右に回して切り替えを繰り返します。
これもかなりスピーディにカチカチ行えば、10回程度で出なくなります。
これを何度かやっても起こる場合は、接点磨きというプロの技を使います。
簡単な話が、ガリを起こしている部品を分解して接点復活材(液体スプレー)で接触面を塗って綿棒などを使って綺麗に磨きあげることです。
ただし、分解にも再結合にもハンダごてなどのそれなりのツールとテクニックが必要です。
まあ、最初のやり方で治らない場合は、修理に出すのがよろしいようで。
私は昔から病院へ行くのが大の苦手で、年一回の人間ドックでさえ当日の朝まで「行くの止めようかな?」なんて考えたりするのです。
なので、できるだけ症状から自分でネットや書店で調べて自己治療を行うようにしています。
また、こんな経験をたくさんしてくると自分の身体の個性が解ってきて対処方法も肌感覚で解るようになります。
ただ、「これは駄目だ」というときもあります、そんな時は流石の私も躊躇せずに病院へ直行です。
さて、そんな性格なのでオーディオも調子がおかしいときにすぐ修理に出すのではなく、まずは自分で修理することを考えるのです。
そんな経験をいろいろしてくると、オーディオ製品に多くの同様の症例があることが解ってくるのです。
最も多い症例が、しばらく使っていなかったアンプで久しぶりに音楽を聴こうとスイッチをオンしたら、ボリュームはゼロなのにスピーカーから「ガサガサガサ・・・」という虫が這うような音がするというものです。
耳にゴミなどの異物が入ったときのような音で、これを聞くと何とも不快な気持になります。
また、「ポツン、ポツン・・・」と2~3秒間隔くらいの雨の日に屋根から落ちる水滴のような音がすることもあります。
これらは全て同じ原因の症状です。
っで、直し方は極めて簡単です。
何もせずそのまま通電しておくだけです、人間の身体の症状を治すのに何もせずに寛解(かんかい)するのを待つのと似ています。
音が気になる人はスピーカーを外せばOKです。
私は、どういう風に音が変化して行くのかが知りたくて、一度ずーっと聴いていたことがあります。(よほど暇だったのですね)
定期的な「ポツン、ポツン・・・」を聴いているうちに寝入ってしまい、気が付いたら朝になっていたなんてこともありました。
ただ、起きた時には音は出なくなっていたので、おそらく半日くらい通電しておけば治るんじゃないかと思います。
原因は、長時間通電しなかったことによる電解コンデンサの自然放電です。
久しぶりに通電すると電荷が空になったコンデンサに単純に電荷が蓄積されていくので、その際の充放電によるノイズという訳です。
これ、実は高校(工業高校)の時にオーディオ好きな先生に教えてもらっていたのです。
身体もオーディオも、構造と原理を知っていれば対処もできるということです。
そして、オーディオを自分で修理するするようになると部品とか構造などが解るようになり、益々オーディオが自分の身体のように身近に感じるようになるのです。
手軽に音楽を愉しめるCDですが、長く使っていると手垢や自然に付着する油膜で音飛びを起こしてしまうようになります。
特に内側に付くと音データではなくメタデーターが入っている部分なので、読み込みそのものが出来なくなる恐れも出てきます。
再生する都度、CDの状態をチェックするように心がけましょう。
そして、ちょっと汚れが目立つという時にはクリーニングします。
もっとも手軽に、しかも完璧に行いたいなら高価なクリーニングキットなどは不要です。
私は、中性洗剤を付けて水洗いします。
CDはアクリルで出来ていますら、水やアルコールならジャブジャブ洗っても何ら問題ありません。
洗う時はスポンジは使いません、細かな傷が付く時があります。
だから素手でほんの少しの中性洗剤をつけて洗います。
気をつけたいのがそのまま乾かすと、水垢がついて落ちなくなるので大変です。
ティッシュペーパーでしっかり水分を拭きとります、その後自然乾燥させればこれで完了です。
素材を解っていれば手入れ方法も独自の方法を編み出せるのです。
オーディオやホームシアターで、壁にスピーカーや液晶テレビを設置する際には充分に取り付け方法と強度を考慮してほしいと願います。
先日、私のコンサルティング先のカレーレストランで、壁に取り付けられていた大型液晶テレビが落下して、もう少しでお客さんに大怪我をさせてしまった可能性がある事件が起きました。
壁にはすっぽりと穴が空いており、取り付け工事ミスだとすぐ解ります。
ちなみに居抜きの為、工事業者の責任は問えません。
さて、壁に取り付ける際にまず壁の材質を確認してください。
店舗やマンションの内装では1Cm厚程度のベニア合板を良く使いますが、これだとスピーカー程度は問題ありませんが、液晶テレビだと専用の取り付け金具だけでは32インチ程度までが限界です。
更には最近多い石膏ボードではスピーカーでさえも取り付け出来ません、石膏ボードは木ネジを止める時は締まっているかのように思えても、すぐに振動などでボロボロと削りだされて抜け落ちてしまいます。
こういった際にはちょっと見た目は悪いのですが、天井と床で支えるポールを立ててそのポールに取り付け版を固定して取り付ける方法があります。
またスタンドを自作する手もあります、市販品では超小型のスピーカー程度ならカメラの三脚のようなハイポジションスタンドが売っています。
これはマンションでは多用される方法で、壁や天井に傷もつきません。
また、店舗では壁そのものを裏面から厚い合板を当てて補強しなくてはいけません。
現在ではあらゆるニーズに在った取り付け金具が揃っていますので、壁の強度を確認したうえで適合した壁の補強と取り付け方法を選んでほしいと思います。