
ギャングエラーとは小音量時に起こる左右の音量がばらつく現象を言います、時には左右のどちらかが無音になることもあります。
これは、ボリュームの可変抵抗の特性上発生する自然現象です。
高級アンプに使われているステップ式の固定抵抗を切り替えるロジックによるものではほとんど起きませんが、可変抵抗だけのエントリークラスのアンプなどでは確実に起りえます。
これを防ぐ方法としては、アンプにアッテネーターが付いている場合はアッテネーターをオンにしてボリュームツマミを上げると防げます。
アンプに付いていない場合は、CDプレーヤーなどの入力とアンプの間に単体のアッテネーターを入れる必要があります。
アッテネーターとは、電流を絞り込む装置で音質を変えずに電流値だけを下げる役目をします。
ギャングエラーが起こらず安定になるボリューム位置は、だいたい9時の位置から上です。
この位置より下げて聴く時に、左右の音量がふらついたり途切れたらギャングエラーを起こしているのであって故障ではないので安心して下さい。
イギリスの名門にして最大のオーディオメーカーであるケンブリッジオーディオのCDプレーヤーCD-5(2017年発売、定価2万円)です。
ケンブリッジオーディオ CD-5(写真上)
下はコンビとなるプリメインアンプのAM-5

2017年、日本代理店が誕生したのを記念しての限定発売での極めてハイコストパフォーマンスなCDプレーヤーです。
音出し一番、切れの良さといいシャープさといい正直脱帽モノの傑作CDプレーヤーです、これが限定発売とはいえ2万円です!
オーディオ雑誌の各賞を総なめするのは当然です、これは本当に価格に合わない音がします。
正直、買える時に何台買っておいても後悔しないCDプレーヤーだと思います、修理に出すよりもおそらく安いと思いますから。
この音色はDACによるものと思いますが、ケンブリッジオーディオの外付けDACが5万円です、これを考えたら2万円というのは破格値です。
オールジャンルOKですが、ジャズやポップスなどボーカルが本当にメリハリがあって綺麗です、上品な音色のデノンのCDプレーヤーとは対照的な元気いっぱいの音色です。
JBLやダイヤトーンなどの元気で明るい音色のスピーカーと合わせたいところですが、逆に高音域が嫌みに聴こえる部分があります。
ソフトタッチのデノンやヤマハのスピーカーだと、相性がよくオールジャンルOKでバッチリです。
これまで聴いたことの無い音色のCDプレーヤーです、こういう音もアリだと思わせてしまうところが凄いです。
尚、トレイの出し入れの速度や読み込みの早さもピカイチ、何だこのCDプレーヤーは?

掃除に良く使われている化学雑巾、埃を綺麗に吸着し拭いた後も何か光って良い感じです。
昔から床や家具の掃除には何かと重宝されています。
しかし、オーディオ製品には天敵なので絶対に使わないようにしましょう。
この化学雑巾は油成分によって埃を吸着しているのです、だから拭いた後は表面の細かな凸凹に油成分が染み込み輝くのです。
この油成分ですが、時間が経つと酸化作用により金属表面に薄い皮膜のようなものを形成させ濁ったような色調を残します。
オーディオの中古市場では、この状態を「クスミ」と呼んでいます。
金属は経年経過で少しずつ酸化し自然にくすんでくるものですが、そういった自然なくすみかたとは違い薄い皮膜のようなクスミが付くのです。
自然なくすみは何をしても取れないのですが、皮膜によるクスミは軽い場合はアルコール、強力な場合はベンジンで取る事ができます。
ただ、細かいところまで綺麗にするのは綿棒を使ったりで大変な労力を要します。
また、オイルは絶縁体です、コネクタなどに皮膜がこびりついた場合は接触不良を起こさせます、これがオーディオ製品を劣化させる最大のリスクです。
更には、この皮膜が梅雨の時期に湿気と暑さでベタ付くこともあり更に汚れを吸着しやすくなります、また使用感もよくないものになります。
オーディオ製品の掃除には、必ずマイクロファイバークロスを使いましょう。
マイクロファイバークロスは、細かい繊維によって埃や油成分の汚れを絡み取るもので薬品は何も塗布されていません。
金属やガラスの表面に付いた手垢(皮脂汚れ)も綺麗に落とせます。
電化製品を売っているお店には必ず置いてありますから、何枚か買っておくと何かと便利です。
電化製品だけでなく、使い込んで捨てる前のマイクロファイバークロスで窓ガラスの仕上げ磨きに使うとピッカピカになりますよ!
デジタルプレーヤーの雄、パイオニアのエントリークラスのCDプレーヤーPD-10AE(2016年発売、定価3万円)です。
パイオニア PD-10AE(上)
下は、音質的にベストマッチするハイコストパフォーマンスなプリメインアンプのヤマハA-S301

上位機種PD-30AEとの同時発売であり、PD-30AEは4.2万円でデジタル出力が付いています。
本機PD-10AEは、あえてアナログ出力のみとして価格を抑えたコストパフォーマンスが高いCDプレーヤーです。
音はアナログしか確認できませんが、極めてナチュラルな音色です。
ただ、価格だけで判断するのは大間違いで、このPD-10AEはステレオ専用の高性能な192kHz/24bitDACを搭載しているのです。
音質ですが、私の場合はプレーヤー類はパイオニアが多いので、個人的には聴き慣れた音色で癖も無く音源の音情報を素直に再生してくれるという経験通りの音色で安心感があります。
その意味ではジャンルを選ばないデノンのプレーヤー類と同質の音色です。
尚、金属質に高音域が伸びた音色を好む人には向きません、アコースティックギターやピアノなどをしっとりと聴きたい人にはぴったりな音色を醸し出すCDプレーヤーだと思います。
そう、レコードを聴いているかのような刺激のないマイルドな音色だとも表現できます。

オーディオ製品の中で、最も外気の影響を受けるのはスピーカーです。
スピーカーユニットのコーンは、多くが紙・布・ゴムなどの天然素材が使われています。
これらは熱や紫外線、また湿度に極めて弱い性質を持っています。
例えば、夏場に直射日光にさらされると1シーズンでユニットのエッジがボロボロになります。
また、湿気によってカビが生えると同様に1シーズンでボロボロになります。
故障とまではいかないまでも、直射日光でエンクロージャ(箱=ボックス)やサランネットが日焼けして見栄えが悪くなります。
また、レコードプレーヤやCDプレーヤーなどの可動部のあるものも熱には極めて弱いです。
可動部には、精密部品やピックアップなど熱に弱い素材が使われています。
オーディオ製品にはなるべく直射日光に当てない事、湿気と乾燥には注意する事が長く楽しむ秘訣です。
また、スピーカーにはサランネットを必ず付けることをお奨めします。
例え直射日光が当たっても、かなり緩和する効果とユニット自体を埃などから守る効果があります。
更に、指でユニットをつい触ってしまいシミや凹みから守る効果もあります。
サランネットを外すのは、メンテナンスなどでのユニットの状態の確認兼ユニットの掃除の時だけにしましょう。