センタースピーカーの実力の程は?-4~オンキョー HTS-C10
2024年7月 8日 08:00
90年代に入り、高性能な小型ブックシェルフの快進撃によってスピーカー部門のシェアを拡大していったオンキョー。
そのオンキョーが放った、本格的ホームシアター用センタースピーカーの一つがHTS-C10(1999年発売、4.3万円)です。
オンキョー HTS-C10
このHTS-C10はどこにもバスレフダクトが付いていません、そうですなんと密閉型のセンタースピーカーなのです。
余程のユニットに自信があるのでしょう、密閉型でありながら13Cm口径のユニット2発で38Hzまで低音域を再生するのですから驚きのスペックです。
ウーハーユニットのコーンはD-202AXに使われているコーンと同様のオンキョー独自のOMFコーンで、ユニットはサラウンドスピーカーのHTS-SR10と共有しており音質の相性は抜群です。
それもそのはずです、HTS-SR10と共に国際ホームシアターの音質認定であるTHX認定を受けたセンタースピーカーなのです。
しかも86dBの音圧で150Wの入力耐性です、どんなフロントスピーカーと合わせても十分に存在感を出してくれます。
単独での音質は、HTS-SR10に比べて中音域の張り出しが更に強く、センタースピーカーとして理想的な音質です。
低域音が伸びている効果なのか、男性の太い声がものすごく綺麗に表現され生音に近い表現力は流石に当時小型スピーカーで名を馳せたオンキョーだけあります。
ブラック塗装に見える外装は実はブラック木目であり、うっすらと木目の模様が浮かび見た目にも美しい仕上げになっています。