センタースピーカーの実力の程は?-5~ヤマハ NS-C210
2024年7月12日 08:00
ホームシアター道楽復活後に、寝室用の小規模ホームシアターサブシステムのセンタースピーカーとして小型軽量で使いやすいかなと考え購入したヤマハNS-C210(2008年発売、定価7千円)です。
ヤマハ NS-C210
NS-C210は超安価ということもあり10年以上もロングセラーを続けているエントリークラスの製品です、ちなみに驚くことなかれ発売から10年経った2018年当時でも製造が続けられており、実売価格も5000円ほどの超お買い得な1台です。
8Cmアルミコーンのウーハー2個にバランスドームツイーターというスペック自体は価格からすると申し分ないのですが、とにかく音圧が低く中音域の張り出し不足でたとえ寝室用とはいえ本格的にサラウンドを愉しみたいならセンタースピーカーとしての役割を果たせません。
AVアンプのセンターチャンネルの調整で目いっぱいゲインを上げても、手持ちのどのフロントスピーカーと合わせても押されてしまうのです。
もっとも、同じクラスのフロントスピーカーと合わせるのが筋なのですが、寝室用とはいえオーディオとの併用なのでフロントスピーカーはしっかりしたものを使いたいのです。
アルミコーンのスペックを見ての購入で、期待通りなら「センタースピーカーの超ハイコストパフォーマンス機」として評価するつもりだったのですが、やはりスピーカーの音は確実に価格に素直に出るようです。
ただ、単独で鳴らした音質はパワーを入れてあげると中高音域が綺麗に張り出してきます。
実売価格が安価なので、2台買ってPCオーディオ用に使うという手もあります。
この場合は、縦にするとパイオニアが得意とするバーチカルツイン方式の疑似コアキシャルという仕様となり、真ん中のツイーター辺りから音が聞こえ、指向性が出て音場の定位がよくなります。
その点では、左右・上下が対象デザインなので縦横どちらの利用も可能なので重宝するスピーカーだと思います。
また、テレビ内蔵のスピーカーよりも全然まともな音質ですから、やはり2台使ってテレビの音質改善用に小型デジタルアンプとサブウーハーを合わせても充分機能するスピーカーです。
センタースピーカーは別にホームシアターのセンターチャンネル専用に使わなくてはいけないというルールも無ければ、それに特化した音作りがされているわけではありません。
何よりも手軽で安価というのが一番評価できます、いろいろな使い方で愉しむことができます。
ちなみに、オンキョーの5.1ChのエントリーセットBASE-V20Xに付いているセンタースピーカーと比較してみましたが、圧倒的にこのNS-C210の方が音質的には上です。
ここは、流石に安価とはいえ単品販売ものの意地を見せます。
尚、サランネットが外せない仕様となっています、これは購入前に気付くべきでした、ユニットの状態が目視出来ないのはマニアにとっては致命的です。
こういったスピーカーは予備やメンテナンス時の音出し確認ツールにも使用でき、1台持っていると何かと便利かもしれません。