ずばり深刻な話をしているのにニヤニヤしながら話す人は嘘を言っている可能性があります、脳科学の進歩は著しく脳内ホルモンと性格の関連性、記憶や思考のメカニズムなど科学や電気工学を駆使してこの数年間で急速に解明されてきています。
先の「笑い」の関係も解明されていて、思考・想像・言動を司る脳の部分と「笑う」という行動の脳の部分が同じ処で行われているために「嘘を言うと記憶と言動の不一致から脳内情報のバランスが崩れ、それに連動して笑う表情が起こる」ということです。
このように真剣なお願い事やとても笑顔で話せるような話題ではないのにニコニコしながら話をしていたら、その話には嘘やその場で創造した架空の情報が入っている可能性が極めて高いと言えます。
同様に「笑う」を司る同じ脳の部分は目の動きをコントロールしていますので、話をしながら目をくるっと上に動かす人や左右にきょろきょろ動かす時も同様に嘘や架空の話をしている可能性が極めて高いと言えます。
行動心理学も今までの多くの実験と統計の結果も科学的な根拠で説明できるようになりました、多くの実験や統計には必ず例外が生まれます、そしてそれを瞬時に見分けることはできません、多くの結果を分析して初めて解ることです。
しかし科学的根拠は動かしようのない生体メカニズムを解明したものですから誤魔化しようがないのです、ちなみに自白しない訓練を受けている現役の諜報部員(スパイ)でも嘘をついたときには顔の筋肉が緊張し笑みを浮かべ目を左右に動かすという実験結果があります。
生体メカニズムは訓練しても修正できるものではないのです、つまり嘘やでっち上げはこれらを知っている人にはすぐにバレるのです。
もう一つ、正確ではない事を文章として書いた場合はどうかということに関しては幾つかの特徴的な表現方法になることも解明されてきています、やはり思考は素直に表情や言動、そして文章にまで反映されてしまうということです。
つまりメールのやり取りなどでも思考を隠すことはできません、解る人には全てがお見通しとなってしまうことを念頭に置いておくことが肝要です、成功者になりたいのであれば誤魔化さずに常に正直に生きることを心がけることです。
ビジネスでもプライベートでも常に行動を共にしていると知らないうちに相互に依存し合う関係になっていることがあります、これは意識するしないは関係なく結果的にそうなってしまうのが世の常であり特別なことではありません。
そして依存関係は互いの存在・能力・経済的要素を失うことの損失ばかりを気にして互いにリスクを持とうとしなくなる傾向があります、これも意識するしないにかかわらず自然にそう傾いていくので当然自覚もありません。
そこで依存体質の悪しき側面に気が付いて相互に自立の道を選択するという勇気と覚悟ができ軌道修正を始めると、今度は不安とは裏腹に実に見事な共存関係が生まれるようになります。
共存関係は依存し合うのではなくて自身の為に協力し合うことで相互に成長できる極めて理想的な関係になります、建前の「相手の為」ではなくて「自身の為」と素直に考えることが結果的に相互に相手の為になり自身にも恩恵が返ってくるのです。
これが例えば社内の役員と社員間、パートナー間に生まれると本当に何があってもぶれない強固な組織ができ上がります、依存し合う関係から一皮剥けた自立した大人の関係である共存関係、これが確立するとあっという間に利益が利益を生む強い組織へと変貌するのです。
文化の異なる独立国家が共存するユニオン国家、それはユニオン国家内で経済を回せる理想的な組織の在り方なのかもしれません、企業で同様のことを行うことを目的としたのがホールディングカンパニーであることは言うまでもありません。
そしてビジネスもプライベートも最も重要なことは相手に妙な気遣いをするのではなくて自身が幸福を感じることを素直に考え正直に伝え行動することです、真の信頼関係には「建前」も「名分」も不要です、自分を素直に出して付き合える人、これが真の信頼関係を築ける人です。
15年来公私共にお付き合いのある中堅商社の社長さんは自らも言うようにゴルフや接待が彼のメイン業務です、独立前の彼は大手商社の社員でした、営業成績は最下位に近かったと言います。
独立起業したのも継続的な成績不振にいたたまれずの脱サラだっと言います、そして彼には特別な能力が有るわけでもありません、話しも上手いわけでもありません、また会社員時代は「どうやったら楽して儲けられるか?」を毎日考えていたと言います。
そんな彼が起業を境に不安とは裏腹に描いていた夢が実現してしまったのです、自分には営業能力が無いからと同期の敏腕営業と経理を自分よりもはるかに高額の報酬で引き抜きました、そして売れるものなら何でも仕入れて売りまくりました、業績に伴って社員も急増しその結果あっという間に超優良企業に成長したのです。
経営者に必要な能力って何でしょうか、少なくても社員時代に求められる能力とは全く次元の違うところに在ることは確かです、彼は起業当時から本当に仕入先や卸先との接待以外は何もしていないのだと言います、会社が上手くいっている安定期は社長は本当に暇なのです、これは私も何度も経験してきています、社長が忙しく動いているときは何か大きな変化を必要としている変革期しかありません。
この10年ほどの起業目的が私の頃とは大きく異なってきています、私の起業は今から40年ほど前になります、この時代は株式会社では資本金1000万円を集めて社員もそれなりにそろえての起業が基本であり誰でも手軽に起業できる時代ではありません、また誰もが「起業するなら上場」を夢見た時代でもあり社員数も競うように増加させては成長路線を築いていったものです。
その後法改正を繰り返し今では資本金もほとんど用意しなくてもよく誰でも気軽に起業できるようになりました、そして当時と一番の違いは起業目的かもしれません、私の頃の時代は先のように「起業したら上場」を夢見たように企業を大きくしてビッグビジネスを行う事を目的とした起業でした。
今では「自分のスタイルでビジネスしたい」というのが目的であり企業を大きくする事には拘りません、むしろ一人か多くても数名程度の規模で気軽に楽しくビジネスするということが基本にあるように思えます。
目的は異なっても変わってはいけないという事があります、その企業のビジネスにおいて最も大事なことですが自分目線ではなくて顧客目線で事業スキームを考えられているかということです、少なくても重要なのは顧客に対して何を提供していけるかではありません、それを利用することによってその顧客がどのようになるかです。
ビジネスの基本は結果的にどんな利益と最終状況を顧客に提供できるかにあります、つまり入り口の方法は何でもよく出口戦略が最も肝要なのです。
最近の起業家の夢や事業計画を見て聞いて伝わってくるのが自分が何をやって利益をどう上げていきたいかということだけに留まっているのが実態です、ではその売り上げはどこから齎されるのでしょうか、自分の給与は誰が払ってくれるのでしょうか?
夢を語るも事業計画や提案書を作るも顧客目線で一度考えてみると良いでしょう、今まで考えていたものとまるで違うものになってくるはずです、顧客が望んでいるのはあなたの夢の実現でも事業の成功でも何でもありません、自分の満足度と利益(メリット)にどう繋がるかどうかということだけです。
自身の夢や事業計画を語るのであれば実現した場合に社会にどう貢献できるのか、それを利用する顧客がどうなるのか、ということを語ることが何よりも重要なことではないでしょうか、この頃の起業家の意識は何かが間違っています、少なくても顧客目線で全てを考えられる人がビジネス成功者となれるのです。
思考領域の余裕はビジネス然りで何事を行うにも重要不可欠な事項です、思考領域に余裕が無いと本当に身動きが取れなくなったりパニックを起こしてしまいます、ところで思考領域の余裕とはどこから来るものでしょうか、それは脳内の思考領域の残量と言っても過言ではありません。
簡単に例えるとパソコンのメモリ領域が少なくなるとCPUは空き領域を探そうとフル稼働します、そのうち固まってしまうか暴走してしまいます、思考領域の余裕が無いとこれとまったく同様の現象が起きるのです。
何が起きようが常に冷静で居られる人の理由として一つは他の人よりも思考領域が広いということ、もう一つは常に思考領域に空きを作っているということがあげられます、思考領域に空きを作るとは考えなくてはならない事を保留しないということです、今やるべき事を明日に延ばさず今やることが重要です。
嫌な事や都合の悪い事であれば尚更のこと積極的に問題や障害をクリアして思考領域を空けておく必要があります、空きの無い思考領域の脳が導き出す結論はたった一つです、それは「現実逃避」という行動です。
嫌な事を忘れることで空き領域を広げようと脳が頑張ります、でも実際はその現実逃避行動によって更に新しい情報が入り問題を発生させ空き領域をどんどん食いつぶしていきます、最も厄介なのは問題や障害は自然に消えることはないどころか現実逃避している間に更に事態は悪化してくるということです。
カウンセリングなどで思考をチェンジするという手もありますが、これは問題や障害が自分の思考にある場合は得策ですが他者の絡む問題や障害は自身の思考を変えても決して解決することはあり得ません。
重要なのは自身が嫌な事を意識しないようにする逃避行動ではなく、どうやって目の前の問題や障害を取り除いていくかという積極的且つ具体的なソリューション手法なのです、自分の思考領域の広さを知って領域を空ける方法を知っている人は何をさせてもそれに集中できます、だから何をさせても上手くいくのです、これが成功者脳と言われる所以です。
やれば解決する問題や障害を先延ばしする人は常に思考が空回りします、これでは自分で自分の首を絞めているのと同じです、逃げていては解決する事も解決しません、まずは現実と真摯に向き合うことです。