ソースの発祥はどこの国かご存じですか?
有名なのはイギリスのリーペリンソースで、ウスターシャ地方で作られていたので、その後「ウスターソース」として世界に広がりました。
ソースはトマトを熟成して作られたものですが、完全に熟成前の生ソースは日本が有名です。
そしてこの世界に誇る生ソースが生まれたのは、トマトの一大産地である長野県なのです。
ご存知の日本人は少ないですね?
ちなみに余談ですが、かの有名な〇ルドックソース。
商品ですが、ソースづくりの際の上澄みの方をウスターソース、中央部分を中濃ソース、底の方をとんかつソースとしています。
もちろん、最後にそれぞれの味を調えてから商品としています。
ウスターの意味の具体的なことは分からず、ただ"薄い"というイメージから消費者はなんとなく中濃ソースを手に取る方が多いといいます。
しかし、ソース作りは熟成期間が必要です、当然上澄みのほうが雑菌などの問題も多くなります、そのため作るのが難しく量も少ないため価値があるんです。
ちなみに関西では、底の方をドロソースとしてよく食べられています。
底の方は本来価値は低いものになるのですが、それを安く手に入れて美味しく食べる工夫がされていたのですね。
これはどのソースが良い、悪い、と言いたいのではありません。
神経質にならずストレスなく美味しいと思うもの、食べたいものを選びましょう!
さて、話を戻して、
今回は長野人の知恵をお借りしてトマトから生ソース作りにトライすることにしました。
作り方は、タマネギとトマトをミキサーにかけてドロドロにしたあと、塩・スパイス類などで味を調えながら煮込みます。
その後熱いうちに瓶詰にして熟成させます。
大体冷蔵庫で1週間ほどで味がまろやかになって完成します!
(写真は作り立てなので赤いのですが、
熟成させていくとどんどん色が濃くなり最終的には茶褐色になっていきます!)
自家製の場合、保存剤を入れてないので30日以内に使いきりましょう!

市販のソースもとても美味しいのですが、どうしても市販品には保存剤などの添加物が加えられています。
休日に時間のあいたとき、気分転換などにも、ぜひ健康に良いソースづくり、楽しいのでおすすめします!
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先日にんにくの塩漬けをご紹介しました。
さらに、下の写真はニンニクの塩漬けを乾燥させ、熟成したもので、代表が実験の為に保存しておいたものです。
なんとこちらは35年物!
中国の「豆鼓(トウチ)」のニンニクバージョンの出来上がりです。
トウチとは大豆を発酵させたもの。
味噌や納豆のようなものを想像してしまいますが、製法も外見も味も異なり、蒸した大豆を塩・酵母・麹で発酵させ、さらにそこから天日干ししたものです。
トウチは豊富なアミノ酸と、芳醇な香りを持ち、塩辛さのなかに味噌のような風味があります、多くの中華料理に調味料として使用されます。
このトウチのニンニクバージョンもトウチ同様、強い旨味とコクがあります!

塩水だけで作るニンニクの塩漬けは最初は難しいかもしれませんが、派生していろいろなものが作れるので、みなさんもぜひトライしてみてください。
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世界中どこの国でも、古くから知恵として受け継がれている食の保存法に「塩漬け」があります。
長期保存できるだけでなく、食材が熟成し、うま味成分を増加させたりまろやかな味わいに変化するものもあります。
様々な塩漬けがありますが、漬け汁も便利に使えるニンニクがおすすめです!
漬け汁は、そのまま健康ドリンクとして薄めて飲んでも、
チャーハンなどを作る際の調味料としても万能です。
塩分濃度などのレシピはネット等でもありますので、ここでは割愛するとして、
塩漬けであるのに、お酒を入れているものが多いように思います。
これは、塩だけよりもアルコールの殺菌力によってカビが生えにくくなるためです。
初心者の方でも失敗が少なく、誰でも楽しんで塩漬けが作れる有効な方法かと思います。
こちらのブログで言う「ニンニクの塩漬け」とは、シンプルに塩水のみで漬けたもの。
お酒のみで漬けたものを「ニンニク酒」とそれぞれにしています。
また、一般的に「ニンニクの醤油漬け」はニンニクを醤油でつけたものですが、こちらのブログでは「ニンニクの塩漬け」から「ニンニク醤油」を自家製しています。
難しいながらもお酒を入れず塩水だけで塩漬けを作っているのは、アルコールが体質に合わない方のためと、このようにニンニクの塩漬けから、
さらに熟成させ「ニンニクのたまり醤油」ができないかと実験のためです。
最初は難しいかもしれませんが、一度でもうまくいけば、コツを掴んで誰でもできるようになります。
保存する瓶と蓋はしっかり熱湯消毒して、しっかりと乾かすことも忘れずに。
ときどき様子を見て、ガスが溜まった場合は蓋を緩めてガス抜きもしてあげます。
塩分は「〇パーセントにするため〇gにする」といったレシピなどもありますが、
計るのが面倒、またがこまかく計測することができない、といったケースもあるかもしれません。
そんなときは、「それ以上塩が溶けないところまで塩を入れる」と覚えておくと良いでしょう。
塩分濃度約10%の漬け汁が、カビが生えないギリギリのラインです。
これは海の塩分濃度の約10倍になります、
この約10%の目で見る目安が「それ以上塩が溶けないところまで」ということになります。
塩分濃度が上がるほど痛みにくくなりますので、減塩はそれ以上は控えた方がよいでしょう。
塩だけで作ったこちらのニンニクの塩漬け、なんと20年も経過したものです。
一度、菌バランスが安定すると、アルコールなしでもこのように20年たっても悪くなりません。
塩漬けの漬け汁は本来透明な色をしていますが、20年の熟成でこのような醤油のような色に変化しています。
一部は調味料に使い、ここからさらに熟成して醤油を作っていきたいと思います!
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葉物の野菜は常備しておきたくてもそのままでは日持ちしませんよね。
そこでお薦めしたいのが、この塩漬けです。
春の旬である、菜の花も塩漬けに!

漬け汁はさまざまな料理に調味料として使えます。
食べる時は塩抜きしますので、塩茹でした程度でそれほど塩辛くありません。

ルッコラの菜の花も。

特に葉物の野菜は、塩漬けでも本当に保存が難しいです。
塩分の量がポイント。
漬ける時には、これ以上、溶け切らないというぐらいの塩分にします。

冷凍保存や冷蔵庫のない時代、昔の人たちは、こうやってさまざまな野菜の保存方法を考案していました。
かまくらは今でこそ風情のある観光名所となったりしていますが、もとは昔の人たちの知恵で食材保存のために作られていたものです。
冬は、外気がマイナスでもかまくらの中は0度以下にならないのです。
だから、野菜も凍ることなく春まで新鮮な状態を保てたのです!
これ、聞いてほんとうに驚きでした!
人間の知恵ってスゴイ!
自然の力ってスゴイ!

年配の方の大自然のなかでの子供時代のエピソードを伺うと、実際に現実にそういう生活があったのだなと、異次元の世界に包まれてとても楽しいです。
かまくらの外壁が固まって崩れない安全なところまで完成すると、今度は仕上げに大人は子供たちを中で遊ばせながら、かまくら作りのお手伝いをしてもらっていたそうです。
身体の小さい子供たちは中で秘密基地みたいに楽しく遊びながら、ヒビが入ったところを見つけたらトントン天井を叩いて、こうしてかまくらはどんどん強く締まって固くなっていったそうです。
田植えの季節には農家さんの家に子供たちが全員集合して裸で泥まみれになって田んぼで遊んだそうです。
こうすることによって田んぼが耕され農家さんは助かるので、お駄賃をもらえる子供たちも楽しみにしていたそうです。
なんかいいですよねーこういう世界感。
すごくほんわかと癒されます。
泥の中には人間の健康に欠かせない土壌菌などがたくさんいます!
だから昔の子供たちは、寒い冬も風邪もひかずに元気だったのですね!

先人たちの知恵は本当にすごいといつも感動してしまいます。
そんなありがたい知恵をいただきながら、たくさんの塩漬けを楽しんで作っています。
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食べられる野草の味をそのまま確認できる湯引きにしていろいろ食べ比べしてみました!
野草はアルカロイド・シュウ酸が強いので、生ではあまり食べ過ぎないようにします、加熱してしっかりこれらのアルカロイド・シュウ酸を抜く必要があります!
苦みなどが緩和し甘くなるだけでなく、生食だと陰の強い野草が陽の要素を得て、陰陽バランスも向上します。
今回は、ドクダミ・ノゲシ・ツユクサ・ヨモギ・イノコズチ(?)です。


下の写真は湯通ししているので、ちょっと解りずらいのですが、
上から、ツユクサ・ドクダミ・ノゲシ・イノコズチ(?)です。
ヨモギ。
野草のご紹介はまた別の記事で、今回は味の感想だけ簡単にレポしていきます!
ヨモギはお茶や料理にする予定でしたが試しに湯引きにしています。
苦すぎてバクバクとは食べられませんが、とてもいい香りで口のなかもさっぱりします。
ドクダミもお茶にするために収穫しているのですが、このとき数枚試しに湯引きにしています。
ドクダミは、そのままドクダミの味!・・でした(笑
ツユクサはよく日陰で見かける誰もが見たことのある野草です。
シャキシャキした食感でとっても食べやすくて美味しいです。
ノゲシはタンポポの仲間ですが、タンポポに比べて葉も茎も苦みが少なく非常に美味しいです!
イノコズチみたいな不明の野草はわたしがこれまで食べてきた野草のなかでベスト3に入る美味しさです!!
普通に美味しい野菜です、たとえるなら、粘りのないモロヘイヤのような、えぐみのないホウレンソウのような・・
食べられる野草は道端で見かけても気にもかけられません。
こんなに美味しい野草類、もっと皆に知ってもらいたいと思うのですが、食するには葉などの量が少ないので野菜としては生産が難しいのかな、と思います。
そんなことを考えながら日々野草観察しています。
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