9月に収穫した、まだ青く硬い未熟な渋柿。(9/18)
生理落下が激しかったため、このままではほとんど無駄にしてしまうのはせっかくの柿たちがかわいそうなので、まだ木に成っていた青柿を収穫しました!

これらの食べられない柿たちをどうするか・・
まだ残暑の残る9月は干し柿作りには適しませんし、しかもまだ青い未熟な渋柿・・という状況ですが、干さずに干し柿と同じ原理を再現できないか試してみることにしてみました!
渋柿が渋いのは、タンニンが含まれているからです。
しかしこのタンニンは甘柿にも含まれています。
タンニンには水溶性と不溶性があり、甘柿に含まれるタンニンは不溶性のため口のなかでタンニンが溶け出すことがなく渋みを感じまぜん。
一方、渋柿のタンニンは水溶性なので、口に入れた瞬間から溶け出してあの強烈な渋みを感じます。
しかも意外なことに糖分は甘柿より渋柿の方が多いともいわれています!
水溶性タンニンに邪魔されて豊富な糖分を感じられない状態の柿が渋柿です。
よく渋を抜くといいますが「抜く」という表現が少し誤解を招いているようで、渋=タンニンを抜いている抜けるわけではありません。
「渋を抜く=水溶性タンニンを不溶性タンニンに変化させる」
ということなのです。
面白いですね!

渋柿を甘くする方法として最もメジャーなのが干し柿かと思います!
しかし、まだ9月で気温が高かったこと、そして東京のオフィスでは外に干すことができなかったので室内で干してみてもまだ湿気も多いこの季節、熟成できないままカビてしまうものが多くありました。
それはそうかもしれません、そもそも青い渋柿を甘柿にすることは通常はしませんし・・
そこで失敗すればただでは転ばない&燃えてくる代表は、別の方法を実験してみたくなったそう。
まずは水溶性タンニンから不溶性タンニンに変化させるということで化学式を比べてみたところ、すると要はHを抜けばいいんだというシンプルな原理が分かったそうです。
カビないように腐らせないようにHを抜きながらまだ青い果肉の熟度を進ませていく、ということです。
干し柿は干すことでまさにこれと同じようなことをしていたのですね!
さて、そのシンプルな原理というのは分かったのですが、それをどうやってやるのかがわたしにはシンプルに分からない(笑)
すると、皮をむいて並べてある場所で保存するだけだったのです。
なんという簡単な方法なのでしょうか。
皮をむくのは乾燥・甘み・食感・保存性、すべてを良くするため。干し柿にする時と同じです!

途中経過。
青く硬かった渋柿が柔らかくオレンジに熟成していきます。
↓ちなみにこちらは大きめにカットしたものですが、やはり小さめに切った方が熟度の進みは早いです。

↓わずか2週間ほどで完成しました!
水溶性タンニンが不溶性タンニンに変化した結果、とても甘くなっています!
一般的な干し柿と違うところは食感です。
よくわたしたちの口にしている干し柿は全体的に柔らかいですが、こちらは中はしっとりと柔らかのですが、外側はコリコリとしているので、新しい食感の干し柿になりました!
これで食べられなかった青柿たちも無駄にすることなく美味しく食べることができました!

ただなかには、数個だけ熟度が進まないまま干からびてしまったものもあったため、具体的なやり方は100%うまく行くような方法が整ってからお伝えしたいと思います!
その他にも、アルコールでも水溶性タンニンを不溶性に変化させることができますので、梅酒を使ってジャムにしてみようと思います!
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本丸の庭に3本の柿の木があります。
どれも大きく、それぞれ5メートル、7メートル、15メートルを超える高さです!
そのうち1本は甲州百目。
甲州百目は渋柿の一種でそのまま生で食べることはできませんが、干し柿にすると糖度が高くなり甘く美味しくなります!

↓7月頭の様子(7/5)。
小さい実が成っています。


↓9月の半ば(9/18)。
大きくなりました!
実は釣鐘のような形をした大きな品種で一般的なもので300g〜400g、大きいものだと500g以上になることもあります。

本来は10月下旬から11月にかけて収穫される甲州百目。
この時まだまだ青く収穫には早かったのですが、生理落下が激しくほとんど落ちてしまっていたため、急遽獲ってしまうことになりました。
4メートルの巨大梯子を使って上の方に成っている実を獲りますが、それでも7メートル以上あるこちらの木。届かないものは諦めます。


そしてこの青柿を無駄にしないよう、甘柿にできるか実験&チャレンジしてみることになりました!
通常、まだ青い渋柿を収穫して甘くするということはありません、本来なら熟成してオレンジになった渋柿を収穫し、渋を抜いていきます。
木に成っている状態でないとこのまま熟成せずに悪くなってしまいます、果たしてうまく行くのでしょうか。
また、渋柿は干し柿にして渋を抜いていくのが一般的ですが、代表には他に考えていた方法があるそうでこれを機に試してみるそうです。
というのも、以前干し柿にしてみた(他の柿の木に成っていた)柿は、まだ9月で気温が高かったこと、そして東京のオフィスでは外に干すことができなかったので室内では湿気が多くカビてしまい失敗してしまいました。
さらに最近の気候の変化で柿が早期に熟してしまい、これまでよりも収穫期が早まったことで干し柿作りの季節も早まってしまい、干し柿作りには適さないまだ暖かい気温ではカビの原因になったりするため、従来の方法での干し柿作りが近年では難しくなりつつあるとの話も聞きました。
そこで今回は干す以外の方法で渋柿を甘柿にする実験してみようと策を練っていたということなのです。
これがうまく行けば、干し柿作りが難しくなっている現在でも素晴らしい対策になるかもしれません!
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本丸の庭に3本の柿の木があります。
どれも大きく、それぞれ5メートル、7メートル、15メートルを超える高さです!
↓こちらが一番高い15メートル超の柿の木。

↓9月の頭、2週間ぶりに訪問すると生理落下で実が落ちてしまっていました。
落ちてしまうと食べるのは難しいですが、サンプルとして、落ちているものをいくつか東京に持って帰ってみました。
その場にいた時にボトっと音を立てて足元に落ちてきたものだけ、試しに食べてみました。
落ちた瞬間のものなら、甘く美味しく食べることができました!
しかしサンプルで持ち帰ったものは、、翌朝ラボへ出社すると、たった一晩でぐじゅぐじゅになりキッチンがアリだらけに!笑!
これは、自然落下する果実には全て自分を腐らせる酵素が豊富に入っているからなのです、そのためで木になっている状態で熟したものを採らないと日持ちしないということですね。
ちなみに生理落下の果実の酵素は生きた酵素ですのでハムなどを溶かして穴が開くくらい強いのだそうです!
少しであれば人間にも消化酵素となり有益ですが、すきっ腹でたくさん食べると胃が痛くなりひどい場合には胃から出血したりしますので要注意なのだとか。
パイナップル・キウイ・トマトなどの熟したものも酵素が強いです、熟した果実の食べ過ぎには要注意と言われるほど、それほどに、天然酵素は人工で作る酵素ドリンクの数十倍も強いのだそうです!
このわずかな時間でぐじゅぐじゅになった柿を目の前にして、その意味が分かりました!
さて、今年はいただいた柿もたくさんあり柿三昧の生活を楽しむことができました!
↓いただいた柿。(ほとんど食べてしまったあとですが(笑))
100個くらいはいただきました!
種類も富有柿、西村早生、次郎柿2種、蜂屋、などたくさんの種類をいただきました!!

↓こちらは限界ぎりぎりまで熟成させた富有柿!
スプーンですくっていだだきます。
種の周りがとくにゼリーのようにプルプルで美味しいです!

富有柿の種は柿の種のもとになった柿の種です!
今年は美味しい柿三昧の秋を過ごせて良かったです!!
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地方オフィスの庭に3月下旬に作り始めたレイズドベッド、園芸スタッフさんが合間を縫って作り続けてくださり、10月中旬には10個に増えました!
現在はイチゴ、にんにく、かき菜などを育てています。
空いているレイズドベッドは土を育て中です!
土のなかの糸状菌さんたちに必須の緑肥は、庭の伐採した木などがふんだんにあるのでこれらを土のなかに敷いていきました!


イチゴは新しい芽も出てきています。

ニンニク。
かき菜。
ナスは11月頭に最後の収穫をして、
庭の風景は購入当初よりだいぶ変わりました!

↓こちらは物件購入当時の庭の様子。

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本丸の果樹園の一角にひときわ目立つ巨大な栗の木があります!!
代表や園芸スタッフさんは、冬の物件購入時にこの木を見たときから当然に栗だと分かっていて、この栗の木をあぁしようこうしようと計画をして話していました!
しかしわたしはどの木のことなのかイマイチ分かっておらず、春になっても栗の花は長いひも状のふわふわしたもので栗のイメージとは程遠く、夏に入り小さな栗の形状をしたものを見てはじめて「この木が栗だったのかー!」と分かったという・・なんというお粗末さ。
7月初めの様子。
栗の木だと気がつく。
秋になるのが楽しみでした!

8月の様子。久しぶりに見るとずいぶん大きくなっています。

そして9月になり上を見上げるとたくさんの実がついています!

こちらを9月の半ばに初収穫、その後4回ほど収穫でき総計100kgは収穫できました!
イガイガを足で割って取り出していきます!

収穫のたびにお世話になっている地方オフィスのお隣の棟梁さんや、みんなで分けているのですが、それでも食べきれないほどの量になります、これが毎年のように収穫できるとして・・梅でもそうだったようにどのように収穫&保存するか、こちらもまた代表は愉しく頭を悩ませることになりそうです。


栗は美味しくても皮を剥くことを考えただけで食べる気がなくなってしまう人も多いようです。
簡単に皮を剥ける方法をいろいろ試したのですが、やはり剥く前にお湯でつけておくのが一番シンプルで簡単かもしれません!
フライパンで焼き栗にするのも良いです、皮もパキッと割れて剥きやすく香ばしくて美味しかったです。

ただわたしは今後も毎年必要になるかなと思い市販の栗向き専用バサミを購入しました、簡単に丸ごと向けてバクバクと口に頬張り美味しくいただきました!
この専用バサミ、力のない女性には特におすすめです!

加工されていない天然の栗を食べたのは実家暮らししていた学生のころ以来です。他界した母や祖母が時間をかけて包丁で根気よく皮を剥いて栗ご飯を作ってくれたことを思い出し、どんなにたいへんだったろうかと有難く、なんだか懐かしいようなちょっと切なくなるような、そして今こうして恵まれた環境にいることに感謝しながら、幸せな美味しさの栗を存分に楽しみました!
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