2025年6月 5日 07:00
植物育成道楽は社会人になってから観葉植物に始まりアクアリウムでの水草育成など各種やってきました、また最近では盆栽樹木に野菜などあらゆる植物育成を経験してきました、そこでやってないものが果樹だったのですが本丸を手に入れてからというもの果樹園をどうにかしないといけないと思うようになり自然に果樹の知識を得るようになりました。
今では果樹園にありとあらゆる果樹を新たに植え、東京のラボではベランダでレモンやフェージョアなど寒地では栽培できないような果樹を育ててノウハウを得ています、観葉植物や野菜などはコツを掴めば失敗はほぼ無いのですが果樹は別物です、木を育てるのと美味しい実を採るという成長サイクルと収穫サイクルを意識しないといけません、そしてこの木を育てるのと美味しい実を採るときの水やりも肥料のタイミングも大きく異なるのです。
例えば家庭菜園で果樹を育てている人は多いと思いますが採れた実は果樹農家さんのものと比べて大きさも味も大きく異なります、路地に果樹を植えれば放置しても実を収穫することは一応は可能です、でも私は実が採れたということだけでは愉しくないのです、せっかく育てるのだったらその果樹の持つ価値を最大限に引き出してあげたいと思うのです。
美味しい実が採れる果樹を育てるには放置ではダメです、まず剪定がすごく重要だということが解りました、冬と夏に剪定するのですがそれぞれ意味が異なります、冬は樹形を整え新しい枝が出るのを邪魔しないように古い枝を落とし、夏は美味しい実が採れるように邪魔な枝や実を若いうちに厳選し余計な実は落とす必要があります、そして果樹によっては新しい枝にしか花を咲かせないものもあります、したがって果樹ごとにノウハウを得なくてはいけないのです。
最も肝要なのが果樹の多くは単独では実を付けないという他家受粉樹木になります、したがってリンゴの苗を買ってきて植えても何年経っても実が付かないということが起きます、また開花時期や時間帯が異なるので受粉苗を用意する場合でも相性を調べないと上手く受粉しません、私はリンゴ・クラブアップル・サクランボ・ブルーベリー・オリーブなどどれも相性を調べて3種以上購入して植えました、結局当初予算を組んでいたときよりも倍以上に苗代が嵩んでしまいました。
これらを一気に何種類も並行で植えて育てていると時々頭が混乱するような状況に陥るのですが解決した時の喜びはひとしおです、果樹は深いです、オーディオの愉音を求めたり素材の味を引き出す料理などとすごく似ている気がします、オーディオも料理もそして果樹も感性ではなく知識とテクニックが重要なのです、それを習得したうえでの感性の世界だと思うのです、だから果樹道楽は面白いのです。